アサーティブネス
「自分が好き」そのように自分が自分を受け入れることができると、自分を主張することにためらいが生じません。
しかし、「私はダメだ。どうせできない」と思いこんでいると、ためらいが生じて率直に表現できなくなり、行動もそのようになります。
自信がないと、つまり自己受容ができないと、意見が否定されたら自分が否定されたと思いがちです。
しかし、自信のある人は、意見はあくまで意見にすぎないと思っています。
ですから自分の意見を臆することなく、正当に伝えることができます。
意見が違っても人格が否定された気持ちになりません、
自分の考えやしたいことを表現しないでいたら、なりゆきからまわりの人に流されたりします。
これをくりかえすうちに、自分がどんどん消えていくような感じがして、不安が強くなります。
不安は自分から自信を奪い、「私はダメだ。どうせできない」が強まり、行動もそうなります。そうなると周囲からも「あの人はダメね」と思われます。
周りの視線は自分に突き刺さるように返ってきて、「やっぱりみんな私のことをダメな奴だと思っている」というように感じて、すっかり自信をなくしてしまいます。
これをくりかえすうちに、自分がどんどんきらいになり、自分から自分をより遠ざけようとします。
「飲む、打つ、買う」はその象徴ですが、一般に健全と思われているようなことにでも依存は起こります。
しかし依存はあくまで逃避なのでやがて自己破壊に発展します。
そんなことにならないようにしようとするのが、アサーティブネスの考えなのです。
どうするかというと、行動を変えることです。
結果を変えるには、行動を変える以外にありません。
しかし、すっかり身についたくせになった行動を変えるには、意志を持たないとなかなか変えることができません。
でもあきらめずに粘り強くやれば、新しい習慣は身につけられます。
自分の行動が変わると、自分に対する気持ちも、周りに対する気持ちも変わります。
相手に心を向けて、対等に向き合い、自分の意見や思っていることを、誠実に率直に言葉にして「私はできた!」という体験をすると、周りからも「この人はできる」という視線が返ってきます。
この周りの評価は自分に対する励ましになります。
自分で自分を自分と周りからを遠ざけ疎外して孤独、孤立の状態に置いていたのとは、180度天地ひっくり返ったような世界が開けます。自分のなかで感動が起こります。
「私でもできたじゃないか!もしかしたら、私はダメな奴じゃないかもしれない。」という気持ちが広がります。
「私はやれる」気持ちから起こす行動は成功の糧になり、成功を呼び込みます。
これをくりかえすことで、「私はちゃんとやっていける」「私もなかなかいいじゃないか」と感じられるようになるのです。
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自分を受け入れて、自分を大切にできれば、人とのつながりを育てることができ、相手を大切にできるのです。
自信のある人は、自分を弱者とは考えません。
だから周りの人についても弱者とは思いません。
自分も他の人をも受け入れて尊重することができる人です。
きっとやれると励ますことができます。
これがアサーティブネスです。
人の上に立って仕事をする上で欠かせない態度です。
「最低これくらいはやれる。」「なんとかできる」「がんばればできる」からストレット・ターゲット「がんばればできる。」に挑戦できる人です。
アサーティブ(assertion)、アサーティブ(assertive)、アサーティブネス(assertiveness)の考え方は、いつどこから来たのでしょうか?
アサーティブの歴史について説明します。あるいはアサーティブの仕組みについてはこちら。