実践アサーティブ
ビジネスにアサーティブが必要な理由
指示と指図は同じか?
私たちが暮らしている社会は自然と原理原則でできています。
人の作った世界には、同じ原理が働いています。
原理とはもともとあったものを後から人間が発見したものです。
原則は人間が原理をもとに作ったルールです。
その原理に逆らって、どんな努力をしても報われません。
意識のあるないに関わらず、原理に逆らった行動で一番多いのは、感情的行動です。
感動という言葉がありますが、金動はないように、人はお金以上に感情で動きます。
気をつけたいのは 感情の表現と、感情的行動は全く別のことだということです。
うれしい、悲しい、くやしい・・・感情を言葉にすることは門団ありません。
感情は人間に瑞々しさを与えます。しかし感情的行動は人を枯らしてしまいます。
腹が立ったからドアを蹴飛ばした。これは感情的行動です。自分も周りの人も傷つけます。
感情に支配されて感情的な行動をすると、実績云々どころか経営破綻していまいます。
経営は合理的なものです。正しい経営を行うと芳しい実績を獲得できます。
皆さん言葉に結構無頓着ですが、正しい経営を行うには、社内で使われる言葉の定義づけを正しく行うことが欠かせません
なぜならどんな行動にも目的があるからです。
行動の基準となっている考え方が間違っていると、正しい行動ができなくなり、不合理な努力することになります。
考えるには言葉を使います。だから言葉の意味を違えていると誤った行動をしてしまいます。
例えば会議といっても解釈は人によって違います。
ほとんどの人は決定する場と考えているようですが、場が物事を決めることはないので、後から会議で決めたじゃないかと言っても、責任の所在が曖昧になります。
風や空気を読んで物事を決めるのが得意の日本人らしい発想です。
情報収集の場と思っている人とは、距離があります。
だから同じ会社で「明日会議です」と言っても、心構えが全く違ってしまいます。
とかく同じ意味に解釈していると思いがちですが、決してそんなことはありません。
これが外国人との間なら、本当に通じているのかなと再確認したりしますが、日本語だから通じていると思いがちです。余計に注意が必要です。
正しい行動を行い、芳しい結果を獲得するためにも、せめて社内は統一しておきたいものです。
その点については従来から「正しい仕事の進め方」で説明していますので、是非そちらを参照してください。
さて、社会は学校と違うので、知っているだけでは不合格です。
なにより実行力が大切です。
しかも、複数の人が働いているので、役割を分担して仕事を進めますが、役割分担の核となるのが、管理者によるマネジメントです。
なかでも計画と指示・命令は、マネジメントの中心です。
部下を持つ管理者は、部下を使って目標を達成するのが仕事です。
計画は目標を達成する手段で、指示は計画に基づいて下されます。
ですから計画がズサンだと、指示を下して、部下がその通り行動しても、望むような結果は得ることはできません。
また指示が曖昧だと実行段階で、指示・命令の内容と違ったことをしてしまい時間のムダが生じます。
人を大切にしたい、円滑なコミュニケーションをしたいと願っても仕事の仕方が間違っていると難しくなります。
計画の策定、指示の仕方など仕事の基本をマスターしておきたいものです。
「指図ばかりしやがって」という表現はありますが、「指示ばかりしやがって」というのは聞きません。
どう違うのでしょうか?
指図は、アレしろコレしろという印象です。つまり方向性がなにも示さず人を動かす態度になりますが、指示は方向性の説明を含んだものなので、反感がないのです。
指示には、役職の違いはあっても人間は対等だということが示されています。
しかし指図は、方向性を示さないことから、人間は対等の代わりに見下す態度が含まれることになるために反感を買うのです。
こういうことは些細なことのように思われるかも知れませんが、すごく常用なことです。
指示と指図の違いが分らない管理者の方がいますが、その違いの大きさには注意したいものです。