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実践アサーティブネスのキー
感情の表現と感情的行動


■感情的な行動と感情の表現は全く違う。

アサーティブであるために、大切にしたいことがあります。
感情的な行動と感情の表現は全く違うことを強く意識しながら、感情的な行動を撲滅しましょう。

小さいこどもは、
「ボクはサザエちゃんが大好き」とか、
「さびしくいなるよ、もっと一緒にいたい」とか、
「いやだ、そんなに怒ったら。悲しくなるよ。」
というように感情を素直に表現します。

でも大人になるにつれ、素直に言わなくなってしまいます。

なぜでしょうか?言わないことが成長なのでしょうか?

そんなバカみたいなこと言えるか。という人も多いでしょう。

でも本当にバカでしょうか?
そんなことはないのです。

していけないのは、感情的な行動です。
どんどんしていいのは、 感情の表現です。

大人になるほど、 アサーティブになるのが大人の魅力。
大人になるほど、アサーティブでなくなるのはヘンですね。

部下への指示は感情ではなく、
客観的な判断で行いましょう。

 

報告は情報の提供であり、情報は今後の展開を定める上でも重要です。

ところが、ミーティングをしていて、質問を投げかけても、沈黙が異状に多い場合があります。
あるいは、部下に指示したら、いやがられると思い込んでいる人がいます。

具体的に何かを進めることを嫌う人がいます。

それは行動してうまく行かなかった場合を想像して、挫折感を味わうことを回避するために、最初からしょうとしません。

しなければ、しなかったのですから、できないことはなくなる理屈です。

この人たちは、相手から放たれる感情的な態度、また自分の感情を自他ともに見られることが嫌いなため、感情の表出に非常に敏感です。

そのため、相手の話の内容ではなく、相手の態度にあわせて自分を表現しているだけなので、コミュニケーションになっていない場合が多くあります。

正確に言うと、相手の感情に自分を合わせて、その場に適切と思った態度をとったり、話したりして、表現しているだけなのです。


ノンアサーティブに、沈黙が異状に多いのはそのためです、

答えを待っている人は、相手が考えていると錯覚してしまいますが、どう応えればいいかを考えているだけで、必ずしも自分の意見を述べてようとしているわけではありません。
(本来は答えなければならないが、答えになっていない)

具体的な分かりやすい指示を嫌うのもそのためです。

曖昧な指示ほど都合がいいのは、何を言ってるのか分からないので、相手からの感情の表出がないからです。

このように感情重視のやりとりしかしょうとしないので、話の中味は重要でなくなってしまっています、

そのため、会話の仲で、繰り返し使用された単語だけが記憶され、しかも断片的に記憶されているだけなので、系統立てて意味が理解されません。

相手の感情にあわせて自分の態度を決めるというコミュニケーションの断絶が行われているのは上司との関係だけでなく、部下との間でも起っているパターンです。

あまり細かく指示すると、相手がいやがるというのは、その関係性において確かに発生する可能性はあります。

この感情的な態度が嫌なのです。

しかしこの態度が、さらに関係性を悪くし、時には修復困難な要因になっているのです。
上司に対しても部下に対しても、感情的な態度に気を奪われてしまうのです。

この人たちには、大きな誤解があります。

人間の行動は感情によって起っていると思ってる点です。

この人たちが学ばなければならない大きな問題は、人間は感情で会話をしているのでも、行動しているのでもないということです。

人間はどんな感情を持ってもいいのです。

感情と行動は別だからです。

感情は自然に近い形で発生します。

しかし人間には理性があります。
どういうことでしょうか?

 

電車で足を踏まれた。自分は嫌な気がした。腹が立った。
しかし相手は悪意がない。

このような時に、相手に怒りをぶつけません。ましてや暴力行為に及びません。

感情を理性が抑えて適切な行動をとっているからです。

しかし、感情で行動したらどうなるでしょうか?

アグレッシブ(攻撃的)に相手に怒りをぶつけ、時には暴力行為に及びます。

このように感情=行動と思い込んでいたら、対人関係に疲れます、

 

相手の感情の動きに過剰に敏感になっているのは、感情=行動と生理的に思い込んでいるため敏感にならざるを得ないのです。

ですから感情的な気質で、かつ自分に好意的な人物には、安心が出来るので心を許しますが、そうでない場合には、敬遠します。

部下にも同じことを求めます。そうでない場合は拒絶へ傾斜します。

「(自分が部下に)指示したら、(部下は)やるのが当り前」というのはアグレッシブで、アサーティブでない態度です。

 

ただ気持ちのいい状態を言ってるだけで、論理も理屈も関係ありません。

他人はロボットでも奴隷でもありません。もっと個人を尊重すべきです。

誰でも安心を求めています。不安を嫌います。

みんなが自分の安心だけを求めたらどうなるでしょうか?

収拾がつかなくなり、パニック状態になります。

 

本当に安心できる状態にしょうとすれば、原則に基づいて技術を確実に使うことです。

アサーティブであるために不足する技術はマスターすることは不可欠。

 

感情と行動は別のものだと知る。
感情と行動を切り離す。
相手の感情を認める。

自分にとって心地よい感情だけを認めるのではなく、すべての感情を認める。

感情はひとつの情報にすぎないので、他の情報(話の内容など)をしっかり傾聴する。

意見の食い違いは単に意見の食い違いであって感情の問題にしない。

もし部下と意見が違うことで、こいつはオレに逆らっている、オレを馬鹿にしていると感じたらどうでしょうか?

アサーティブ なコミュニケーションができず、会話になりません。

自分は不愉快で、その不愉快を相手にぶつけると、相手は「なぜ?」と、怒る理由があるのかが分からないままイヤな気分にさせられます。

上司と部下の関係では立場の強い者が自分の感情をストレートあるいは屈折した形でぶつけます。
(本来なら意見をストレートつまり率直に伝えます)

よくある現象は怒りの表現を見せたまま、具体的なことは言わずに抽象的なことだけ言うか、あるいは表情だけを見せておいて言う知らんふりして立ち去るなどです。

これでは「すねている」としか映りません。

フォローの説明も訓練も教育もなしなので、相手は分からないままなので、分からないまま行動するか、行動できないか、行動しないかになります。

どれであっても、実績があがるようなこともなく、相手はイヤな気分をかかえることになります。

(ただもとの実績が低ければこの程度の行動でも向上します。

だから本部も含めて原因が分からなくなってしまう場合が多いのです
部下とノンアサーティブあるいはアグレッシブなコミュニケーションをする人ほど、他人の感情に敏感なので、イヤな気分を過剰にキャッチします。ふたたび怒りを感じ不信はつのります。

ますます状態は悪化します。

このイヤな気分こそ、この人自身の「自分を含む基本的な人への構え」そのものなのです。

心の底ではやさしい温かいものを自分自身持ちながら、また求めながらも、あまりにも完全さを自分にも、他人にも要求しすぎるがゆえに満たされません。

不信が循環する仕組みを壊さない限り変われません。

上司と部下の関係も、あらゆる人間関係も、仕事の技術も、一般知識も、趣味のことでも、この世界はコツコツと突き上げて行くことで、アサーティブにうまくいく仕組みになっています。

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