では、どうすれば私はOK, あなたもOK(自己肯定、他者肯定)になれるのでしょうか?
つまりコツコツ。ニコニコ。サラサラ。の身も心も軽い仕事の仕方、生き方の選択と実行です。
なんとなく気楽そうで良さそうだなと感じませんか?
部下が思うように動いてくれないと嘆いている人は、もってこいの方法なのです。
まず条件を全くつけずに、無条件で信じてあげることです。
無条件で信じるとは、
「 もし、彼が●▼△だったらな。」とか条件をつけないで、
全面的信頼をすることです。
「しかし、そうは言っても・・・」・・・それを言わないないこと。
その言葉が自分や相手の尊厳を傷つけてしまうのです。
できないと決め付けて時に自分や、時に相手の能力の値引きをしてしまっているのです。
この2つを使わないと、どうすればいいのだろうという場面に入ることができます。
つまり私たちが頻繁に使っている「その通り、しかし・・・、もし・・・だったら」という無意識に使い倒している文法を使わないことです。
すると、どうでしょう。
●私はOK, あなたもOK(自己肯定、他者肯定)の出発点に立つことができます。
これがアサーティブネスのスタート位置なのです。
「しかし虫」「もし虫」が、コツコツ。ニコニコ。サラサラ。にさせまいとジャマをしているだけなのです。
さて、どうでしょう?
いまこの瞬間に
「しかし」「もし」が言いたくてウズウズしていませんか?
あるいは、もう口走っていませんか?
「しかし、部下が簡単なことさえやってくれないので、頭に来るんです」
分かりますよ、その気持ち。
でも、仕組みが理解できると、「しかし」「もし」を言うのを減らしたほうがいいなと分かってもらえるはずですので、もう少しガマンして聞いてくださいね。
まず、この段階で知っておいてほしいことがあります。
いまここで「しかし」「もし」が言いたくてウズウズしているということは、
私はOK, あなたはNO(自己肯定、他者否定)
私はNO, あなたもNO(自己否定、他者否定)
このどちらかの交流パターンで部下に接しているということです。
つまり、君にはできないといいながら自立を求めているということです。
できないと言いながら反対のことを求めるのは、「二重拘束」というやっかいなやり方です。
「二重拘束」とは、相反する2つを同時に求めるということです。
犬を呼ぶときに笑顔で、片手には棒切れを持っているとしたら、犬はどう感じるでしょうか?どちらを信じて行動すると思いますか?
言ってみればこういう状態が「二重拘束」です。
もし親子関係で、「二重拘束」が日常的に行われると子どもは精神的ダメージを受けます。
コツコツ。ニコニコ。サラサラ。とは縁遠い状態ですね。
コツコツ。ニコニコ。サラサラ。の関係を進めましょう。
「しかし」も「もし」もなしです。
二重拘束をしないように気をつけて、尊敬と信頼をもって接します。
スタッフの作業のプロセスに関心をはらいましょう。
君にできると信じたら、期待通りの結果が出せるように、そのプロセスに最大の関心を持ちます。
結果を変えられるのは、プロセス次第、つまり作業の仕方次第だからです。
プロセスの関心も薄いまま、結果を求めても無理は無理でしかないのです。
マネジャーが結果だけに関心をもって、プロセスに関心を示さないと、スタッフは、自分に関心がないと受け取ります。
なぜでしょうか?
作業を実行している当事者であるスタッフの関心は、指示された結果を出すために「プロセスに集中」しているからです。
イヤでも「プロセスに集中」にしなければなりません。作業を実行するとはプロセスそのものだからです。
経験、知識の違いがある状態で、上下関係をもって
●私はOK, あなたはNO(自己肯定、他者否定)
あるいは
●私はNO, あなたもNO(自己否定、他者否定)
の交流パターンを繰り返すと、自立心どころか、逆に依存心を高めます。
部下にしてみれば自分は「おじゃま虫」です。
それで、自主的にやってくれないと言っても、
ラーメン屋に入って、
寿司持って来いと注文しているようなものです。