健康はアサーティブな自分が影響します。アサーティブになれないと健康を害しやすくなります。またダイエットはアサーティブないと思うように進みません。
■健康について
・アサーティブに現実に向き合う
・健康を害しやすいアサーティブでない人の特徴
・アサーティブに自分を受け入れる用意をする
・健康をアサーティブに促進する方法
・病気にならないアサーティブな選択を日常化する■アサーティブに現実に向き合う
健康と美を希求するのは、「死」という受け入れがたい事実への抵抗で、生きるバイタリティといえます。バイタリティがバイタリティとして光り輝くには、率直に自分を認めることが出発点です。
率直に自分を認める上で、ヒントになるのが、誰にも共通している「病」の現実です。
・身体は必ず悪くなる
・突然悪くなる率が高い
・自分ひとりでは解決できない
・普段通りの生活ができなくなる
・失うものがある
・認めたくない
現実に向き合うとは、誰にも共通している現実を、決して過大視しない、過小視しないことです。
現実を等身大の見える氷山の一角に上げてくることが「健康法」の始まりです。
ところがそれに付随して見てしまうこともあるので、防御本能を使って現実を歪めて水面下に隠してしまいます。
現実を等身大で認識していないと、現実はないに等しく、現実的でない考えに裏打ちされた生活を営み健康を害します。
タバコはそのいい例です。これほど害があると情報が氾濫しているのに、それでもやめられないというのはおかしな話なのです。すべての依存が現実逃避と密接に絡んでいるように、禁煙できないのも同じで、逃避のために過小視を必要とした結果です。
■健康を害しやすいアサーティブでない人の特徴
病気になりやすい人には、次のような特徴があります。
・つらい体験を精神的に処理できていない
・トラブルを適切に処理できていない
・サポートがない、あるいは否定する
・食生活が乱れている
・運動不足
・睡眠不足
・なにごとも面倒だと感じる
これらの現象には因果関係があり、背景には、自己イメージの低さが潜んでいます。
自己イメージの低さから生じる不安を否定するために、不適切なコミュニケーションをしたり、過食や怠慢に走ってしまいます。まず自己イメージを適正化して受け入れるようにすることが健康の土台だといえます。
次のような傾向は、自己イメージの低い人の特徴です。
・自分はダメだと決め付けている
・他人と比較する
・引っ込み思案
・ヒステリックに怒る
・完全主義者
・落ち込みやすい
自己イメージの低さも、時にはエネルギーになっている場合があります。感受性の強いアーティストなど内面の感情を表現する職に就いている人の場合には顕著です。
その一方で、アーティストかぶれの人が薬物などに依存してしまい、事件を起こしているのは、悲しいことです。自己イメージが高くても低くても自分の使い方がポイントなのであって、「主体性」を手離したら意味をなさないのです。
どちらかというと、ノンアサーティブに自分はダメだと決め付けてしまうので、主体性を失うことが多いのです。
自己イメージは、「生きる構え」と密接に関係していて、人生脚本を描く上での重要なキャラクターなのです。健康への無関心は人生の目的をネガティブにする点で強力な役割を果たしますので、自己イメージを良くして、さわやかな人生脚本を書くようにしましょう。笑いが健康に貢献するのはもっともなことです。
アサーティブでない自己イメージは必ずしも現実ではありません。自己イメージが低いのは自分の判断であって必ずしも適切な判断が下されているわけではありません。自分の間違った思い込みで健康を害してしまうのはもったいないことなので、間違った判断に振り回わされないようにしたいものです。
■アサーティブに自分を受け入れる用意をする
自己イメージは主に次の3つから成り立っています。
・自分が持っている自己イメージ
・自分が果たしてきた役割
・他者が持っているだろうと思う自己イメージ
自己イメージ、つまり自分のアイデンティティは、この3つの角度からできあがっています。3つが一致することはないのが普通ですが、このズレが大きいと、アイデンティティがはっきりしません。自分がぼやけていると不安感が強くなりがちで、それが引き金になって健康を害することがあります。
ダイエットに励むのも健康法のひとつですが、やりすぎの人に見受けられるようにダイエットが現実逃避の依存になっていたのでは元も子もありません。低い自己イメージで、心身のバランスを崩したまま、ダイエットに腐心するのは、錘をぶらさげて運動するようなもので、自分を痛めつけるのと変わりがありません。
プロセスを通じて自己イメージをアップする目的で心身のダイエットに励むなら健康法として有効なので大いに賛成です。
人間は完全な生き物ではありません。長所も短所も、人それぞれ。健康の秘訣は、人はユニークなものと認めて、長所も短所も、成功も失敗も率直に、事実を受け入れて暮らすことです。■健康をアサーティブに促進する方法
健康を促進する上で必要なこと、促進する方法を見つけるのは、病気になったときから逆算するのが早道です。
病気になったときには、以下のことが乗り越える課題になります。
・問題がなにかを知る
・現実的に対応
・克服する計画
・希望を持つ
・自分を信じる力を引き出す
・サポートのネットワークを活用する
・人との境界を守る
健康を促進するとは、病気になったときの最善の準備をするのと同じ意味です。どんなに努力しても、健康を害するときが必ずやってくるからです。現実をどのようにして軟着陸させ、軽やかに処理できるか、上手につきあい、楽しんでしまえるの心身のゆとりを持つことです。
それは「なれる最高の自分」として自分だけのためでなく、周囲の人への思いやりでもあるのです。人生の目的として実にすばらしいことではありませんか?
そう思うと、思い込みによる自己イメージの低さが、百害あって一利なしであると思えるのではないでしょうか?
「病気になったとき」から逆算してみましょう。次の3点がポイントになります。
・現実を受け入れる、
・病気にならないためにどうするか、
・病気なったとき、どのように克服するか、
病気になることは避けられないので、まず現実を受け入れます。
つまり自分がそれまでと同じ暮らしができなくなる日が必ず来ることを受け入れなければなりません。アサーティブでなくなる可能性もあります。
現実を受け入れられないと、自分だけでなく周囲の人をネガティブな状態に巻き込みます。
これは、老いとどのようにしてアサーティブに向き合うのかに通じるテーマです。
老いや病気は、どんなものでもネガティブです。少しでもポジティブにするには、受け入れる覚悟した暮らしを続けます。
・老いてもできる「生きがい」「やりがい」を見つけておく
・身体が機能しなくてもできる「生きがい」「やりがい」を見つけておく
これは、病気なったとき、どのように克服するかという問題と絡んでいます。
しかし、健康に問題がないいまでさえ、「生きがい」「やりがい」を見つけられない人が多いのが現実であることを考えると難易度の高いタスクです。
であれば、この際、健康を軸に、みんなまとめて解決するのも手ですね。
病気なったとき、ネガティブな感情を克服する手段のためにも、いまこの瞬間を集中して取り組む習慣と取り組めることを見つける。
ライフワークにできることを仕事に選らばない場合にはプライベートで選びます。
もし、プライベートで生きがいとなる道を見つけたらなら、どんな仕事が自分にふさわしいのか考えずに、仕事は生活の手段と割り切ることもできます。
アサーティブなプライベートライフで身につけたスキルでも、やがて仕事に発展することも可能です。
話が飛躍しましたが、現実を受け入れることからスタートします。
■病気にならないアサーティブな選択を日常化する
病気にならない、なっても病を軽くするために欠かせないタスクは次の点です。
・食
・運動
・睡眠
・衣服(身体を冷やさない)
・精神
以上を適正に維持する選択をするのも、適正を欠く選択をすることも可能です。
これは自分をどれだけアサーティブ、大事に扱えるかという問題だと言えます。
たとえば、食の問題です。
「ステーキが食べたい」欲求を抑圧するのは「自分が可哀相」という判断もあります。逆に、健康に良くないので「食べると自分が可哀相」という判断もあります。
どちらも自分を大事に考える点では同じなので、どちらにぶれるかは、基準の違いです。
「健康のために体脂肪を増やさない」を基準にしていたら、答えは明白です。
しかし、「食べたいものを食べずに健康に暮らしても、どうせいつか死ぬのだから食べたいものを食べて暮らすのが幸福な人生だ」という考えが持ち上がってきます。
こうなると、「体脂肪を増やさない」は後退します。自分をどのように大事するかは、自分の選択なのです。
私たちは、起きている間、こういった選択を迫られ、判断をして暮らしています。
目的とのつきあい方で結果が作られていきます。この気にも留めない小さなディティールの積み重ねで人生脚本は書かれています。
そして脚本はクライマックスに向かっています。
この判断基準に「自分そのもの」が潜んでいます。健康で幸福な人生を過ごすには、判断基準が健康と幸福に最適なものである必要があります。
「食べたいものを食べずに健康に暮らしても、どうせいつか死ぬのだから食べたいものを食べて暮らすのが幸福な人生だ」という考え方には、幸福と健康が対立した状態で存在しています。
こんな場合、どちらを優先する基準が自分にあるのか。その結果が自己イメージを作っています。もし、健康よりも刹那的な幸福を選ぶようなら「自分が果たしてきた役割」や「他者が持っているだろうと思う自己イメージ」が嘘のように思えてしまう瞬間です。しかし、本当はどれも自分なのです。つまり長所もあれば短所もあるのが人なのです。
ところがそれでは完結しません。「人生脚本」の問題が残ります。
幸福な人生脚本を書ける力は自己イメージにあります。自己イメージが確かで力強いものであるほど、いい人生脚本が書けます。長所もあれば短所もあるなかから、より一歩踏み込んで、長所を伸ばすことを意識すれば、判断基準もグレードアップして変わります。
「食べたいものを食べずに健康に暮らしても、どうせいつか死ぬのだから食べたいものを食べて暮らすのが幸福な人生だ。そう考えることもできるが、健康に暮らす幸福を大切にしたい」と主体的にゆとりを持って選択できるようになれば、自分だけでなく他者の選択も尊重できるようになり、人生脚本も好ましい内容に変わっていきます。
病気にならない選択を日常化することを、「食」「運動」「睡眠」「衣服」にあてはめていけば「精神」にも良い効果が働きます。健康管理は、健康に留まらず「自立」という命題にポジティブな役割を果たすようになります。■健康のキーワードはアサーティブな「自立」
健康で一番、大切にしたいキーワードは「自立」です。
自立は棺桶に入るまでのアサーティブな人生の目的なのです。
自立については、何度も繰り返しているように、「なれる最高の自分になること」です。自分にできることはアサーティブに自分がする、助けを求めることは助けを求めることです。
まず、アサーティブな病人として、なれる最高の自分とは、どんな自分か、イメージします
どんなサポートを受けられるようにしたいのか、イメージします
目的を具体的にするために、健康、老いに関する目標を設定します。目標を達成していく作業・・
・プロセスそのものが健康法です。
・なれる最高の自分になる
・現実に向き合う、つまり過大視しない、過小視しない
・依存と境界
・目標に対する根気
・やりがい
・生きる構えを変える
・失敗を恥じない
分かっているけどできないというのは、本当は判っていないのです。
しかし、そう言っても仕方がないので、どうしたらいいのかを自分で決めて、そのレベルで足りないことにはアドバイスを受けることをこころがけます。
たとえば、運動すると決めていたのに、しなかった。こんなとき、どこで変わったのか、そのきっかけ(事実)と自分がつけた理由を言葉にします。
「予定では8時から運動するつもりだったが、遅くなったので中止した。」これが事実です。
その理由は遅くなったからですが、1時間の予定を30分にすることもできます。つまり遅いのが問題ではなく、本当の理由は面倒だったということになります。
ここにも人生脚本は潜んでいます。面倒でやめたのならそれでもいいので、それをメモしておきます。
こうしてメモがたまっていけば、自分がどういう理由で、計画から脱線しているのか、その傾向が見えてきます。メモするときは表面的な理由でも書き残しても大丈夫です。後から、「なぜ?」を3回繰り返せば本当の理由が発見できます。
どこで自分が自分との約束を破ったのか、本当にそれはできなかったのか、確認していくことで、自分が見えてきます。そして自分が自己イメージを低くしていた原因が分かるようになります。
人間はイメージで自分を記憶しています。
それが自分を突き上げます。でもイメージなので自分でもなかなか整理できない。自分がどこで「道理」から脱線するのか、言葉に置き換えて認識すれば、できるようになるにはどうしたらいいのか、具体的な手を打てるようになります。実はすごく簡単なことをしないでいるために自分が信頼できなくなっていることが多く、その積み重ねが自信を失い、病気に発展していることが多いのです。
心身のバランスを崩さないように自分をアサーティブに「健康マネジメント」しましょう。
マネジメントで作る自分が、依存心を弱めて、他者との境界や、コミュニケーションを良くしていきます。自分が変われば他者との関係も変わるので、自信が強まりサポートを受けやすい自分に変わっていきます。
「なれる最高の自分になる」ためのアプローチの方法はいくつもありますが、いずれかのアプローチで、たどり着くことができれば、やがてどのアプローチでも成功につながるようになります。アプローチは違っても成功の原理原則は同じだからです。
■アサーティブにダイエットに成功するコツ
ダイエットに失敗する人には共通した特徴があります。
・目的がはっきりしない
・目標がない
・計画がなく、スケジュールが感情的
・情報に振り回される
つまり、安定性がありません。
人間は動物ですのでイメージで記憶しています。他の動物と違うのは人間が言葉でも記憶していることです。
ダイエットはイメージと強く結びついています。毎日のリズムが安定しないと、身体も安定しません。食べる量、カロリー、運動量を安定させるには、気持ちを安定させます。
安定させるには基準が必要です。量の基準が目標であり、質の基準が目的です。
スケジュールはその時間的な配分です。運動量を徐々に増やす、カロリーのバランスを徐々に調整するにはスケジュールが必要です。
いきなり減量すると、身体がどう反応していいか分からず、様子を見ます。身体が自分を守ろうとするのです。
やがて、減量する意思を身体が理解すると、体重や体脂肪が減少します。このように免疫と同じように防衛本能が身体にはありません。
ですから食、運動、睡眠を安定させることは、ダイエットの基本なのです。
食、運動、睡眠のなかでも、まず睡眠と日常の運動です。そして食、最後が運動です。この3つを適正にするのが、ダイエットを成功させる条件です。
食事のコントロールができなければ痩せることは困難です。運動だけで体重が落ちることは、まずありません。
しかし、食事のコントロールにやる気が出る人はほとんどいません。誰だって満腹感とおいしいものを食べたい欲求があります。
この欲求に勝つコツが運動なのです。つまり、まず運動で成果を出して、それからモチベーションを引き出すのです。
運動で成果を出しやすいのは、大きな筋肉を使う運動です。それに最適なのがベンチプレスでの胸の筋肉強化です。ベンチプレスでなくてもいいのですが、なぜベンチプレスなのかというと、目に見える効果が出やすいからです。目に見える効果が出ると、やれそうな気がします。我慢ではなく積極的に取り組みたい気持ちが出ます。そうなると不必要に食べたくない気持ちが強まります。「ダイエットしなければ」を超えて「ダイエットしたい」から、さらに「ダイエットするぞ!」に変わっていきます。
ただし女性の場合は、ホルモンの関係で筋肉がつきにくいので、筋肉トレーニングでは男性のように大きな変化は出ません。しかし成果はでます。日常生活で筋肉を使う機会が少ないので、加齢と共に筋量が減るのをゆるやかにできます。健康を維持する上ではとても有効です。筋肉は使わないと萎縮します。筋肉の萎縮はすべての器官に影響し、機能低下や骨の減少につながりますので、健康のためにも筋肉を使うようにします。
一番必要なのは、ポジティブな気持ちなのです。
「食べたいものを食べるより、健康に暮らすほうが楽しい!」と思える気持ちです。
我慢ではなく、それが楽しいと思える気持ちを、引き出す仕組みを自分の内側から発見するのがダイエットに成功するコツです。このコツは、どんな課題でも同じです。
ダイエットでの成功は、身体の調整だけでなく、自己イメージをポジティブにする上でも有効です。逆に失敗すれば自己イメージを悪化させてしまいます。
その意味でも、感情的な切迫感からダイエットに取り組み、感情的にがんばるのではなく、目的、目標を明確にして、計画を立てて、落ち着いて合理的に進めて、成功させましょう。問題を乗り越えた体験は他のテーマに取り組むときの自信になります。
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