ドイツの音楽といえば、真っ先に「リリー・マルレーン(Lili Marleen)」を思い浮かべる人は多い。
さらに、自分には語感のリリーが百合の花のような人となって涙の向こうにたたずんで見えます。
兵舎の前、高き門扉の前に
立っていた一本の街燈。
その下に今も 貴女は立つ。
だからボクたちはまた逢えるでしょう。
この街燈の下 逢えるでしょう、
いとしい。リリー・マルレーン。
いとしい。リリー・マルレーン。
第二次世界大戦下では、21時57分にベオグラードのドイツ軍放送局から流れるこの歌に、多くのドイツ兵が、戦場で耳を傾け故郷を懐かしみ、涙を流したといわれている。また、ドイツ兵のみならずイギリス兵の間にも流行したため、北アフリカ戦線のイギリス軍司令部は同放送を聞くことを禁じた。
1939年に発売された「リリー・マルレーン(ララ・アンデルセン)」は当初はほとんど評判になりませんでしたが、2年後の第二次世界大戦下で、ドイツ軍のベオグラード放送局が偶然にこの曲をドイツ軍兵士向けに流したところ、多くのドイツ兵が、戦場で耳を傾け故郷を懐かしみ、涙を流したといわれています。急速に広まった『リリー・マルレーン』はドイツ兵のみならず、イギリス兵、連合国兵士の間にも流行、愛唱されるようになったため、北アフリカ戦線のイギリス軍司令部は同放送を聞くことを禁じそうです。
日本ではベルリン出身のハリウッド女優、マレーネ・ディートリッヒの持ち歌として知られています。
第二次世界大戦当時、ナチス政権下のドイツを離れ、アメリカ市民権を得たディートリッヒは自ら進んで連合軍兵士を慰問、『リリー・マルレーン』を歌いました。おかげでドイツでは彼女は敵側の人間(反逆者)と見なされ、母国ドイツでは戦後も不人気のままでした。
分からないの、愛していると
僕のハ一トを傷つけないで
それって難しいことじゃない
僕の心は木でできていないから
君にさよなら言われたら
きっと僕は泣くだろう
死んでしまうかもしれないよ
僕の心は木で出来ていないから
*この愛に裏はない
始めから君だけを愛してた
エルヴィスはロックンロールから遠く離れた距離感に郷愁を乗せてたった一度の青春を歌う。ロックンローラーの王者のまま陸軍入隊。ドイツに派遣され2年の兵役を終えてまだ間もない1960年の録音。駆ける、駆ける、裏のない愛を背負って駆ける。エルヴィスは人生を賭けて心が木でないことを証明した。
エルヴィスは原曲でも方言で歌われる有名な部分Muss i denn Muss i dennをドイツ語で歌っていますが、日本の音楽家もたちも同じく「ムシデン」と歌っています。そのためこの曲を「別れ」と言わずにムシデンと呼ぶ人もいます。