腕と前髪をダランと落とし、暗闇から表れた男は、ニヒルに笑うより先に、全身を震わせ、いきなり突進する。一、ニを手早く片付けて一刻も早く三に辿りつくかのようにだ。暗闇を金色に照らすパワーは金色よりも金色に光りながら青い靴に光りを当てる。繰り返されるなにをしたっていいけれど、ブルー・スエード・シューズだけは踏まないで/Well you can do anything
But stay of my blue suede shoesは真実へ向かう曇りのない信。エルヴィスがどこから来てどこへ行こうとしていたのか、はっきり聴こえてくる声だ!さあ、やってくれ!これぞ、ピュア・ロックンロール!何度聴いてもゴールド・スタンダードだ。
*一つめは金のため
二つめはショーのため
三で用意ができたなら、さあ行くぜ
でも俺のブルー・スエード・シューズを踏まないで
なにをしたっていいけれど
ブルー・スエード・シューズだけは踏まないで
俺のことを突き倒し
顔を踏んづけたって構わない
町中に悪口を言いふらしてもいいさ
でもどんなことをしようとも
俺の靴だけには近寄るな
俺のブルー・スエードシューズを踏まないで
なにをしたていいけれど
ブルースエード・シューズだけは踏まないで
(よし、行ぐせ!)
(一発キメてやれ!)
俺の家を燃やそうが
大事な車を盗もうが
酒を飲んじまっても構わない
どんなことをしようとも
俺の靴だけには近寄るな
俺のブルー・スエード・シューズを踏まないで
なにをしたていいけれど
ブルー・スエード・シューズだけは踏まないで
(ロックしな!)
*アドリブでくり返し
ブルー、ブルー、ブルー・スエード・シューズ
ブルー、ブルー、ブルー・スエード・シューズ
ブルー、ブルー、ブルー・スエード・シューズ
ブルー、ブルー、ブルー・スエード・シューズ
なにをしたっていいけれど
ブルー・スエード・シューズだけは踏まないで
1955年12月、カール・パーキンズが録音、翌年3月エルヴィスより先にR&Bチャートに白人初のチャート・インとなった。そのせいか、一部にはエルヴィスよりカール・パーキンズの方が才能があったとか、エルヴィスはカールのコピーだとか、ワケの分からない流説もあるが、キングの真実は55年のサンでの震え上がるような名曲の成功、10月の全米ツアー『エルヴィス・プレスリー・ジャンボリー』、56年1月のTV出演、2月<ハートブレイク・ホテル>の全米チャート・イン、その後の実績が物語っている。でもこのすてきな曲が、そんなふうに扱われるのは、とても悲しいことだ。きれいなブルーの靴を汚す戯言でしかない。ロックンロールがLPに閉じ込められたのと同じようにつまらない話だ。ロックンロールは下劣だ、エルヴィスは猥褻だとレコードを焼き払われ、コンサートが禁止になっても、エルヴィスもカールも、夢に向かって突進していたのだ。
挑戦するハートに優劣なんてありはしない。
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これは45回転のドーナツで作られた教科書だ。
あるいはお守りかも知れない。ティーンエージャーたちの熱狂によって、アルバムから救出されたのだ。1956年8月、RCAは最高に粋なことをした。RCAにとってはビジネスだったのだが、それは前代未聞のことだった。群がるティーンエージャーの手におさまるようにアルバム全曲をドーナツにしてしまったのだ。おかげでティーンエージャーは自分のバッグに自尊心を忍ばせて、突進することを可能にしたのだ。
時は過ぎたが、状況が変わったわけではない。新しい突進者は大人たちの既成の価値観と一線を画す。アップル・コンピュータの青いパソコンのCMに使用されたのも、ついこの前のことだ。「何をしてもいいけど、オレの青いコンピュータには触るな」ということか。嬉しいことに、エルヴィスはいまでも新しい突進者を作り続けているのだ。
あの時ティーンエージャーだった者のバックにいまもドーナツは入っているだろうか?
あるいはブルーのスエード・シューズをはき続けているのだろうか?70才のバッグだったら、カッコいい。1956年からずっと使い続けたバックだったら、もう最高にクールで素敵。ブルー・スエード・シューズのはき心地を新しい突進者に聞かせてやろう。ジイ、ロックしょうぜ!なんだか、今夜は泣けるよネ。
新品の運動靴が嬉しくて枕元に置いて寝た経験ありませんか?どしゃぶりの雨降りでもブルーのスエード・シューズなら決してへこたれないことは覚えておこう。
* Well it,s one for the money
Two for the show
Three to get ready now go cat go
But don't you step on my blue suede shoes
Well you can do anything
But stay off my blue suede shoes
Well you can knock me down
Step on my face
Slander my name all over the place
Well do anything that you want to do
But ah, ah honey. Iay off them shoes
And don't you step on my blue suede shoes
Well you can do anything
But stay of my blue suede shoes
(Let's go cat!)
(Ah, walk the dog!)
You can burn my house
Steal my car
Drink my liquor from an ol' fruit jar
And do anything that you want to do
But ah, ah honey, Iay off my shoes
And don't you step on my blue suede shoes
Well you can do anything
But stay off my blue suede shoes
(Rock it!)
* Repeat with adlib
Well it,s blue blue blue suede shoes
Blue blue blue suede shoes, yeah
Blue blue blue suede shoes, baby
Blue blue blue suede shoes
Well you can do anything
But stay off of my blue suede shoes
70年代ステージでの”Blue blue blue suede shoes, yeah-------”のアクションもよかった。
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