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FAME AND FORTUNE
恋にいのちを


富と名声、なんと虚しいものだろう
でも君を抱きしめると
まるで天国にいるようさ
富と名声など何になる
ほんの一時だけのもの
でも君の口づけの感触は
僕を王様のような気分にする

君の愛は宝物
金や銀より尊いよ

もしも君を失えば
後には何も残らない
でも、君に愛されていれば
それが僕の富と名声
でも、君に愛されていれば
それが僕の富と名声

北海道は冬の足音、沖縄は夏の背中。季節の色と香りは暮らしにアクセントをつける。
夏の色鮮やかな緑の木の葉がまばゆい太陽の光りを遮断して、ひとときの静かな空間を作ってくれる
<原題:名声と富(恋にいのちを)>は数あるエルヴィスの楽曲の中でも、この楽曲ほど夏の木陰を連想させ、心地の良い曲はない。
灼熱の太陽が似合う黒人のブルース、乾いた風が似合う白人のバラード。融合を超えたオリジナリティに満ちたブラッキーなロカ・バラードは、夏の木陰、夏の残像を匂わせて、飽きのこない傑作に仕上がっている。この曲を楽しむために、半袖シャツは欠かせない。気温が下がっても、まだ秋には入りたくないのだ。

例えばどこからどう聴こうが、黒人の匂いがプンプンするプラターズの傑作<オンリー・ユー>。比較すればエルヴィスのバラードはどう聴いても白人の匂いが漂う。
それにしてもアメリカンな軽さからはほど遠い。さすが稀代のロックンローラー、エルヴィスならでは仕上がりだが、この楽曲に対する評価は真っ二つに分かれている。
「挑戦的でなく持てる才能を発揮しょうとしていない」という意見と「素晴らしいバラード」という意見。どちらも本当なのだろう。それにしても夏の木陰に似合うのだ。
僕にはそれだけで「永遠の一曲」のひとつになるにふさわしいのだ。

兵役を終えてショー・ビジの世界に帰って来たエルヴィスはプリシラを思い浮かべながら歌ったのだろう。間違いないと断言してしまおう。
幸せになるのに特別なものや考えはいらないと思える時、きっと幸せなのだろう。不幸から逃げるわけでもなく、舞い降りた幸福には、率直に感謝するーーー自分が出会った不幸も幸福も自分のものとして受け止める。”lips on mine"の”mine"の美しさーーー君の唇が”mine"に触れた喜びを結局エルヴィスは終生のものとしたのではないかと思わせるほどの音感には「敬服」


Fame and fortune how empty they can be
But when I hold you in my arms
That's heaven to me
Who cares for fame and fortune
They're only passing things
But the touch of your lips on mine
Makes me feel like a king

Your kind of love is a treasure I hold
It,s so much greater than silver or gold

l know that l'd have nothing
If you should go away
But to know that you love me
Brings fame and fortune my way
But to know that you love me
Brings fame and fortune my way

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