若い。エルヴィス・プレスリーの印象的な映画。DVD版『闇に響く声』は青みがかったモノクロ映像が新鮮。オープニングの「海亀!」、黒人の歌声からタイトルクレジット〜エルヴィス扮するダニーが歌う<ざりがに>へと強く記憶に残る印象的な展開は、ミュージカル・ティスト。
ジェームス・ディーン主演で予定されていたが、悲しい事故による突然の死去、エルヴィス用に脚本を書き換えたといわれる作品の影響かエルヴィスを気にかけた気迫を感じるオープニング。歌を歌いながら万引きに行く設定は、強引な気がしないわけでもないが、当時のエルヴィス人気を考えると、無理もない、グッドアイディアと片付ける。相手役の女優さんはドロレス・ハート。
監督はボギーの愛称で慕われたハンフリー・ボガードの代表傑作『カサブランカ』のマイケル・カーティス。『ブルー・ハワイ』以降のエルヴィス映画とはひと味違うのも楽しい。
そういうとアメリカではビートルズ『アビーロード』の有名なジャケットを、エルヴィス、ジェームス・ディーン、ハンフリー・ボガード、マリリン・モンローの4人にさしかえり、『カサブランカ』の伝説のラスト・シーンを相手役にモンローに入れ替え、警官に扮したエルヴィスやジェームス・ディーンを加えたりした土産物などが売られていたりする。思えば、この映画『闇に響く声』は映画が最強の娯楽だった時代にアメリカのヒーローたちが幻のように交差した作品でもある。
確定事項に対する勝手な妄想。『闇に響く声』の相手役としてキャバレー歌手ロニーがモンローだったらさぞかしの思い。モンローの『バス停留所』の相手役がエルヴィスだったら!10倍楽しめた。その妄想が案外妄想でなかったのかもと思わせてくれるのがモンローの再来と呼ばれたステラ・スティーブンス、『ガール!ガール!ガール!』での起用。3回見て妄想1回、それも楽しく、夢がボーナス・プレゼント。
訳はゆるして
これからも君を愛し続ける
訳はゆるして
他にどうしたらいいのかわからない
訳はゆるして
どんなに悲しいだろう
君が去ってしまったら
いけない女性と知りながら
君が欲しくてたまらない
夢見ていたような恋じゃないけれど
この愛なしでは生きられない
僕に必要なのは君だけ
だからさよならなんて言わないで
この気持ち、どんどん強くなる
訳はゆるして
この気持ち、どんどん強くなる
訳はゆるして
DON'T ASK ME WHY
il go on loving you
Don't ask me why
Don't know what else to do
Don't ask me why
How sad my heart would be
If you should go
Tnough you're not good for me
I want you so
It' s not the kind of love I dreamed abou
But it's the kind that I can't live without
You're all l'm longing for
Don't say goodbye
I need you more and more
Don't ask me why
I need you more and more
Don't ask me why
一方音楽は、いま風にいうならロックとディキシーランド・ジャズのコラボレーション、エルヴィス映画に於けるエルヴィス音楽のあり方を示したものになっている。カバーされることの多い<ざりがに>や円月殺法なみに鋭く鮮やかにして、閉塞した魂の解放の瞬間、バラッド<訳は許して>の内省、対話にキングゆえの真髄キラリ光る。ドーナツ盤の王者にして、シングルカットこそされなかったが、挿入歌<トラブル>はエルヴィスを語る上で欠かせない傑作、エルヴィス主演映画の名場面である。
それにしても極めつけ。刹那。孤高。エルヴィスの歌声から飛ばされていく痛みがなんともこっちの五感を通じて身体にヒリヒリ擦り込まれるように沁みてくる。オオカミの涙か、猫ですら泣きそうだ。この声にまっすぐ向かい合う困難。これはやはり事件なのだ。
時には・・・1977年に向かっていることを思うと、一層やるせなくなる。・・・・救いは、いったい他に誰がの、いまなお愛される超越。・・・・だけども、それを超えて、なお、人生は素晴らしい。
ある時、ハンドルさばきも元気に彼女はボクを気にかけて言う。"all
most there"どっこい。どこでも天国。君となら問題ない。
ボクが見えない未来に向かうのと反対に、エルヴィスは確定した過去から今日へとやってくる。" you're
looking for trouble? "と聞く?
ボクは彼女に言った。「コンピュータ・ショップを探してくれ」トラブルなんか探していない。
だけどwait,wait,wait, minute 、ちょっと待て、未来を変えるためになら、OK!Yes,
I'm looking for trouble.と答えよう。
焦げるほどに。人生は素晴らしい。
何もしなければ何にも当たらない。"コツン!"という音がしたら腹から絞り出すようにWOW!と叫ぶ。
コツンがたまればスタンプ満タン完了、引き換えにインディペンデンス・デイだ。コツンの痛みは花火にしてズ・ズ・ズ・ズッ・ズドーンと打ち上げる。乾いた大地にプリティな夜景。”all
most there”ではない。
年中梅雨のような国民性と固定観念ボケの世相の壁の中、45年も昔の映画。半世紀の孤独を横目に見ながら、コツン、コツンを受け止める。コツン、コツンの共鳴音がうれしい。
未来はいつもかげろうのように揺らいで不確定。どうにもならないかのように思えるがそうじゃない。不透明な明日をターゲットとして見えるものにしていくために今日はある。今日の価値観、今日何をするかで決まって行く。霧に包まれた闇、夜道を走行する車に似て、ホンの少し先しか見えないけれど、その道がどこに向かっているかは見当がつくものだ。
キングが向こうからやってきて、自分と自分を取り巻く世界をパッシングしていく。
" you're looking for trouble? " 闇に響く声よ、人生は素晴らしい。応援歌。キングにありがとう。
トラブル
トラブルを探してるなら
ちょうどいいとこに来たぜ
トラブルに巻き込まれたいなら
オレの顔を見てみなよ
生まれた時から歩き、口答えしてた
オヤジは緑色の目をした山賊さ
オレは凶悪、ミドルネームは「災い」
オレは凶悪、だからちょっかい出すんじゃねえ
自分からトラブルを探したことも
トラブルから逃げたこともない
命令なんて受けないぜ
たとえどこの誰からも
オレは肉と血と骨でできてるだけ
でもオレにケンカを売る気なら
一人で売るのはやめときな
オレは凶悪、ミドルネームは「災い」
オレは凶悪、だからちょっかい出すんじゃねえ
オレは凶悪、ものすごく凶悪な男
オレは凶悪、ものすごく凶悪な男
だからやめときな、やめときな
オレにちょっかい出すのはやめときな
オレは凶悪、オレは凶悪だからやめときな
オレにちょっかい出すのはやめときな
オレは凶悪、そうさ、オレは凶悪
だからオレにちょっかい出すのはやめときな
イェー
Trouble
If you're looking for trouble
You came to the right place
If you're looking for trouble
Just look right in my face
I was born standing up and talking back
My daddy was a green-eyed mountain jack
Because l'm evil, my middle name is misery
Well l'm evil, so don't you mess around with me
l never look for trouble
But I never ran I don't take no orders
From no kind of man
I'm only made out of flesh, blood and bone
But if you gonna start a rumble
Don't you try it all alone
Because I'm evil, my middle name is misery
Well l'm evil, so don't you mess around with me
l'm evil evil evil as can be I'm evil evil, evil as can
be
So don't mess around don't mess around
Don't mess around with me
I'm evil l'm evil, evil evil
So don't mess around Don't mess around with me
l'm evil, I tell you I'm evil
So don't mess around with me
Yeah
■収録曲:全14曲
Steadfast Loyal and True(さらばハイスクール)
Lover Doll(ラヴァー・ドール)
Trouble(トラブル)
Dixieland Rock(ディキシーランド・ロック)
Young Dreams(ヤング・ドリームズ)
New Orleans(ニュー・オーリンズ)
Hard Headed(冷たい女)
King Creole(キング・クレオール)他
闇に響く声
1958年
PDF-110
販売価格 2,500円(税抜)
DVD発売元 パラマウント
ホーム エンタティメント
発売中(期間限定ハッピー・プライス対象作品)
監督 : マイケル・カーティス
主演 : エルヴィス・プレスリー、キャロリン・ジョーンズ
■オリジナル英語音声:5.1ch サラウンド
■復元版英語:モノラル
■字幕:日本語/英語
■スクイーズ 1.85:1(ビスタ)
■カラー
■116分(本編)
■片面1層
■複製不能
オリジナル劇場予告編(2分16秒)
DVD 問い合わせ先
電話 03-3486-5885
パラマウント ホーム エンタティメント ジャパン株式会社(マーケティング部代表)