1年は52週ある。
2年間で
51週、
全米ヒットチャート・ナンバー1になった曲が
並んでいるアルバム。
WEEK 22/今週のおすすめ

Elvis' Golden Records
1.Hound Dog(A/1956.8.18〜全米10週連続No.1)
2. Loving You
(B/1957.7カントリーチャートNo.1)
3. All Shook Up
(A/1957.4.13〜全米7週連続No.1)
4. Heartbreak Hotel
(A/1956.4.21〜全米8週連続No.1)
5. Jailhouse Rock
(A/57.10.11〜全米6週連続No.1)
6. Love Me
(A/57.1.5〜全米2週連続2位)
7. Too Much
(A/57.2.9〜全米3週連続No.1)
8. Don't Be Cruel
(B/56.8.10〜全米11週連続トップ、1000万枚セールス)
9. That's When Your Heartaches Begin
(B/57.4.27〜全米58位)
10. Teddy Bear, (Let Me Be Your)
(A/57.7.8〜全米7週連続No.1)
11. Love Me Tender
(A/56.11.3〜全米5週連続No.1)
12. Treat Me Nice
(B/57.10.28〜全米18位)
13. Anyway You Want Me (That's How I Will Be)
(B/56.10.28〜全米18位)
14. I Want You, I Need You, I Love You
(A/1956.7.28全米No.1)


1956年4月25日はRCAでのデビュー曲<ハートブレイク・ホテル>がビルボードHOT100でナンバーワンになった日だ。以後7週間連続ナンバーワンを堅持、2月22日初登場から8月22日まで半年間チャートインしていた。年間シングルチャートでもナンバーワンになった。
これはエルヴィスの曲が初めてナンバーワンにたった日から数えて丁度2年後の1958年4月に発売されたベストアルバムだ。
針を落とせばいきなりエルヴィスの声が先攻して「おまえはまるで猟犬だ」と飛び出す。遅れをとるまいぞとばかりに、ドラムが続いて偉大なる「世界を変えたサウンド・ツアー」に参加することになる。2年間で
51週、全米ヒットチャート・ナンバー1になった曲が並んでいることがすべてを語っている。これは理屈抜きにエルヴィスのベスト盤であり、歴史を語る教材だ。

このうちジュリー・レイパー、マイク・スト−ラ−のコンビによる楽曲は<1.Hound Dog><2. Loving You><5. Jailhouse Rock><6. Love Me><12. Treat Me Nice>だ。このうち3曲がナンバーワンで滞在期間は合計18週、35%を占める。このコンビによる楽曲は多く<すさんだ気持><あの娘が君なら><ボサノバ・ベビー><リトル・エジプト>などもある。


エルヴィスが手掛けた作品として記録されているものが3作ある。2作はオーティス・ブラックウェルとエルヴィスの共作による<3. All Shook Up><8. Don't Be Cruel>この2曲ともナンバーワンで合計滞在期間は18週、35%を占める。残る1作がヴェラ・マトソンとの共作による<11. Love Me Tender>、5週連続No.1なので、これら3曲を合計すると23週、45%を占める計算になる。
オーティス・ブラックウェルの手による作品には<君の気持を教えてね><心の届かぬラヴレター><破れたハートを売り物に><恋のあやつり糸>などミディアムテンポの明るい曲が多い。

リー・ローゼンバーグ&バナード・ワインマンの共作による<7. Too Much>
ウイリアム・J・ラスキン&ビリー・ヒルの共作<9. That's When Your Heartaches Begin>
カルマン&バーニー・ロウの共作<10. Teddy Bear, (Let Me Be Your)>
アーロン・シュローダー&クリフ・オーエンズの<13. Anyway You Want Me (That's How I Will Be)>
モーリス・マイセルス&アイア・コスロフの<14. I Want You, I Need You, I Love You>

とにかくよく聴いた。レコード盤はすり切れている。聴き過ぎて、正直なところ空気みたいなものでいまでは感慨といものがない。あるとすれば<ハートブレイク・ホテル>はその曲の構成などによって特別なきらめきを感じる。
おそらく同じ思いの方がもの凄く多いのではないかと思う。好きな曲と尋ねられたら、まずこれらの楽曲を別にして答える方が多いのではないだろうか?それほどまでにこれらは体内に溶け込んでいるのだ。
が、しかし歌うのは難しい。以前アメリカのカラオケ屋で、Garth Brooks を崇拝していてプロを目指している男に<監獄ロック>を歌ってくれとおねだり?して歌わせたが、顔面が真っ赤になって途中でダウンした。

ホントのところ、このアルバムは盆か正月に聴く逸品だ。
1956年のエルヴィスを考えていたら、このアルバムになってしまった。それにしても56年のエルヴィスはすごい。


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