エルヴィスはさすがだ。
ここで歌われたどの曲もエルヴィスの声と歌のうまさで輝いている。
天下無敵------。
結局、みんながそれに甘えてしまったんだという気がする。
その包容力がにじみ出ているアルバムは結局はリスナーのこころにそっと忍び込む。
2.There's Always Meはエルヴィスのオリジナル・バラード。ピアノのイントロで始まる美しい曲。終始ピアノとバックコーラスが控えめに、からみながらエルヴィスの声を引き立てる。エルヴィスの真の魅力を聴くには<ハートブレイク・ホテル>に代表されるようにほとんどアカベラと言っていい作品がうってつけ。1967年<この愛をいつまでも>のタイトルでリリース、B面にもこのアルバムから <Judy /ジュディ>をピックアップ
3 Give Me the Right もオリジナルのブルース。荒々しさはなく、すごく丁寧に歌っている。
4 It's a Sinはこのアルバムでも光っている少しおもしろい曲。コミックという意味ではなく、オリジナリティがあるという意味。それもそのはず1947年にヒットチャートNO.1になったカントリー。It's
a Sinと歌うフレーズが忘れられなくなる。
5 Sentimental Me
は1950年にナンバーワンになったバラードで、なんとグレン・ミラーもカヴァーしていたというもの。
♪Sentimental Me♪と歌うリズム感がとってもきれい。
6 Starting Today はThere's
Always Meを作曲したドン・ロバートソンがやはりエルヴィスのために作った曲。これもピアノが効果的な美しい曲。
7 Gentlyは極めてフォーキーな曲。ピーター・ポール&マリーのまん中に立って歌っているような錯角するくらいに決まってる。
8 I'm Coming Home はエルヴィスの声が弾んで快調なロック。実はこのような曲がエルヴィスをおかしくしていったのではないのかと思う。ロックンロールであるようで、なさそうな、サウンドトラックで使用された数々の「ロック」と同じような。
9 In Your Armsはサックスが泣かせる音を出しているロック。
10 Put The Blame On Me は『いかすぜ!この恋』のファン投票でも挿入歌に選ばれた曲
11 Judyはとてもホンキー・トンクなピアノが60年代風の軽快さで、エルヴィスと絶妙のバランス。口ずさみやすいメロディーはシングルカットされたのも当然。
12 I Want You With Meはいかにもエルヴィスって感じのゴスペル風なロックで、このアルバムでは唯一ブラックなムード。♪I
Want You With Meのフレーズが抜群のフィーリングだ。
18 I Slipped, I Stumbled I Fell
は『嵐の季節』の挿入歌。この映画はNHKがよくオン・エアーしている。この映画の雰囲気とは合わないような軽快な曲。この曲のピアノもいかしてる。
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