歌うエルヴィス!踊るエルヴィス!暴れて恋したエルヴィスは自由主義の象徴。
疾走するエルヴィス、泳ぐエルヴィス、空飛ぶエルヴィス、
エルヴィス・プレスリー悦楽のハリウッドムービー 全紹介から始まる大研究。

エルビス映画大研究。
「エルビス映画」の 再発見&研究中です。エルビス映画に関するご意見を是非およせください。

愛ピのELVIS PRESLEYコレクション エルビス映画研究会

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エルビス・プレスリーとアン・マーグレット

日本タイトル
原題
米公開/日本公開
 1.やさしく愛して LOVE ME TENDER 1956/1957
 2.さまよう青春 LOVING YOU 1957/1958
 3.監獄ロック JAILHOUSE ROCK 1958/1962
 4 闇に響く声 KING CREOLE 1958/1959
 5.G・Iブルース G.I.BLUES 1960/1961
 6.燃える平原児 FLAMING STAR 1960/1961
 7.嵐の季節 WIND IN THE COUNTRY 1961/1962
 8.ブルー・ハワイ BLUE HAWAII 1961/1962
 9.夢の渚 FOLLOW THE DREAM 1962/1962
10.恋のKOパンチ KID GALAHAD 1962/1963
11.ガール!ガール!ガール! GIRLS!GIRLS!GIRLS! 1962/1963
12.ヤング・ヤング・パレード IT HAPPENED AT THE WORLDFAIR 1963/1963
13.アカプルコの海 FUN IN ACAPULCO 1963/1964
14.キッスンカズン KISSIN' COUSINS 1964/1964
15.ラスベガス万才 VIVA LAS VEGAS 1964/1964
16.青春カーニバル ROUSTABOUT 1964/1964
17.フロリダ万才 GIRL HAPPY 1965/1965
18.いかすぜ!この恋 TICKLE ME 1965/1965
19.ハレム万才 HARUM SCARUM 1965/1965
20.フランキー&ジョニ− FRANKIE AND JOHNNY 1966/1966
21.ハワイアンパラダイス PARADISE,HAWAIIAN STYLE 1966/1966
22.カリフォルニア万才 SPINOUT 1966/1966
23.ゴー!ゴー!ゴー! EASY COME,EASY GO 1967/1967
24.ダブル・トラブル DOUBLE TROUBLE 1967/
25.ブルー・マイアミ CLAMBAKE 1967/1968
26.ステイ・アウェイ・ジョー STAY AWAY,JOE 1968/
27.スピードウェイ SPEEDWAY 1968/1968
28.バギー万才 LIVE A LITTLE,LOVE ALITTLE 1968/1969
29.殺し屋の烙印 CHARRO 1969/
30.トラブル・ウィズ・ガール TROUBLE WITH GIRL 1969/
31.チェンジ・オブ・ハビット CHENGE OF HABIT 1969/
32.エルビス・オン・ステージ ELVIS THAT'S THE WAY IT IS 1970/1971
33.エルビス・オン・ツアー ELVIS ON TOUR 1972/1972
34.ジス・イズ・エルビス THIS IS ELVIS 1981/1981

エルビス映画。
ラストシーンのない映画

エルビス映画って何だったの?

アメリカ映画の際立った特質、それはアメリカ人の特質かも知れませんが。他の国のものと違う性質を抜きにしてエルビス映画を語ることは、とても歪んだものにしてしまうと思うのです。

ひとこと、長くても数行で具体的に語れるのがアメリカ映画の醍醐味です。
いま日本の映画がかなりの勢いで量産が行われているにもかかわらず、概してつまらないのはこのことと無関係ではないと思うのです。つまりテーマが率直でない。そのくせ大人が楽しめる領域に達していない。
その理由は映画を知った職人さんが業界から消されてしまったからです。大人の鑑賞に耐える『たそがれ清兵衛』のような作品がアカデミー賞にノミネートされるのは喜ばしいことです。この作品も職人さんによって制作されました。

このような現象は、「ニューシネマ」が人気だった時代にアメリカでもあったと思うのですが、層も厚く、他者に敬意を払う習慣が根強いおとなの国であるアメリカは日本のような状態に陥りませんでした。それが国力だと思うのです。

エルヴィスを見せるための装置

エルビス映画はつまらない映画も少なくありません。しかしそれは方向性も曖昧なままつまらなくなったのではなく、「率直にエルビスを見せるための装置」だったことに影響を受けています。

E.Tが、地球に難破したU.F.Oに乗っていた宇宙人を助け、星に還るのを手伝う映画と説明できるように、エルビス映画を説明しょうとしたら、思わず考えてしまいます。
ドン・シーゲル監督の『燃える平原児』、往年のアクション映画のリメイク『恋のK・Oパンチ』など瞬時にコメントできるようなものもありますが、決して多いといえません。
傑作と名高い『ラスベガス万才』『ブルー・ハワイ』でさえそうですし、『ゴー!ゴー!ゴー!』や『ハレム万才』では考えてもコメントできないのです。

しかし、これこそがエルビス映画の快楽なのでしょう。
つまり「率直にエルビスを見せるための物語」です。
それはとても素敵なアメリカ的な試みなのです。

爆発的な人気だったエルヴィス・プレスリーを民主主義の理念に則って、世界の人に見せる唯一の手段としてハリウッドは、もっともシンプルで素敵な形で見せようとしたのです。
「そこにエルヴィスがいる。他になにが必要なんだ?」
これがエルビス映画に寄せられる多くの疑問への唯一の回答だったのでしょう。

なまじ美しいハワイやラスベガスの風景の前にエルヴィスを立たせたり、西部の荒野やリング、あるいはレーシングカーを使うことで、巷に溢れる映画と同一視してしまう誤解を招いたに過ぎないのです。どうすればエルヴィスに、ロックからバラードまでを幅広く歌わせることができるか?エルヴィス・プレスリーの映画を作る最大の課題だったのでしょう。

ラストへ向かわない映画

どのような映画でもオープニングからラスト向かってひた走ります。しかしエルビス映画は寄り道こそ命であって、奇妙なことに向かう先はどうでもいいことなのです。
目の前でエルヴィスが歌っていれば楽しいのです。
ファンにとっても関心の外ですし、むしろ終わりなど来てもらっては困るのです。
少しばかりの賑やかな音楽シーンの興奮と引き換えによって劇場の外に追い出されるのが関の山なのです。

ただただ歌うエルヴィス・プレスリーを見せ、聴かせるに徹した『エルビス・オン・ステージ』『エルビス・オン・ツアー』はもっともエルビスの率直な映画でした。
そして案の定、最高傑作になりました。
飛び散るリアルな汗、途切れる息、ひきちぎれるボタン、刻々と迫るライブ控え神経質になる姿、懸命にプレーするバンド・・・・。それはエルヴィスの映画として、初めて終わりに向かって走った映画でした。
幕が降りてエルヴィスがOKサインを出す!なんということでしょう!!初めてエルビス映画はラストシーンに向かっていたのです。
そこに至るまで、世界の才能は遠回りしたのです。『エルビス・オン・ステージ』の企画・・・それこそがアートであり、民主主義の成功だったのです。

永遠の夢

いまとなっては叶わぬ夢・・・
金ラメのスーツで、腰を使い、腕をふりまわし、歌う自然かつ最強のエルヴィス・プレスリーを総天然色、ワイドスクリーンで見たかった。
世界中には同じ思いの人が溢れているでしょう。

「音楽、若者、生活習慣がエルヴィス・プレスリーによって大きく変化させられた。26本の映画からは想像もできないことだ。」・・・ニューヨーク・タイムスのコメントです。
しかし、このようなコメントも、いま存在するファンも所詮寄り道の風景でしかなく、映画同様、エルヴィス・プレスリーには終わりはないのです。

「エルヴィス・プレスリー」という永遠のアートと、「エルビス映画」という大なる民主主義の香りを愉しみつつ、ラストに向かわない映画とラストのないエルヴィスの魅力を満喫してください。

「エルビス映画」の 再発見&研究中です。エルビス映画に関するご意見を是非およせください。

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ope@genkipolitan.com
死ぬまでに聴きたいエルヴィス・プレスリー100曲
エルヴィス  キングなおススめ
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