■キングなオススメ インデックス
エルヴィス・プレスリ−の歌、聴きながら、
毎日、月を眺めていますか?
ちょっとしたことだけど、それだけでも暮らしの愉しみは増えます。
台風が来ても、地震が起こっても、月のない夜はありません。
見えなくても、月は輝いている。
と、まあ、それは事実であっても、人の気持ちはそうはならない。
人は見えないものは信じない。
その損じられないことを信じることをできるのも人の力であることも事実。
*ブルームーン、
一人で立っていた僕を見ていたね
心に夢もなく
愛する人もなく
ブルームーン
僕があそこにいた訳を知っていたね
祈りを捧げるのを聞いていたね
心から愛せる誰かのために
愛する人さえいないのに
*くり返し
愛する人さえいないのに
ブルー・ムーン
愛する人さえいないのに
さて、世界には月にちなんだ楽曲がいっぱい。
名曲中の名曲<フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン>から、
かわいい<フルーツカラーのお月さま>までお月さまがダンスするほどいっぱい。
もちろん、エルヴィス・プレスリ−にも
画期的なデビュー・シングル<ブル−ムーン・オブ・ケンタッキー>をはじめ
<ブル−・ムーン><ブル−ムーンがまた輝けば><ダーク・ムーン>さらに
絵映画「ブルー・ハワイ」の挿入歌<月影の渚/ムーンライト・スイム>。
しかし・・・意外と少ないような気がしませんか?
抜けていたら教えてくださいね。
しかもエルヴィスのお月さまは少し寂しそう。
とは、いっても科学の力で、月面着陸なんてしてしまうから、
ロマンティックな関心が薄れてしまって、楽しさも半減。
月面着陸以降に誕生された方は、月のイメージって、どんな印象なんでしょうね。
月は月であって、”お月さま”ではないのでしょうね。
古来から日本人は遠く離れた月への想いをこめて、月の満ち欠けを、
新月から次の新月までを一日単位で数え、その日数によって月の満ち欠けの度合を楽しんでいたようです。
そして、日本には古来、「月待ち」と呼ぶ、月の出を待って、各地で供え物をしたり拝んだりする民間伝承の行事があったそうです。
三日月待ち,十三夜待ち,十六夜待ち,十七夜待ち,十九夜夜待ち,二十二夜待ち,二十三夜待ち,二十六待ちなどがあります。
待ちは月を祭るという意味がはじまりでしたが、特定の日に人々が集まって一夜を明かすことから、いまでは月が出るのを待つ意味で使われています。
特に月の出が遅い後半の17、19、23、26日の夜は、「月待ち」と言われています。
○新月(しんげつ)
さわやかでロマンチックな香りのする「新月」という言葉。
中里介山、未完の長編小説「大菩薩峠・新月の巻」や料亭、旅館の名前に使用されるのは当然でしょうか。
太陽と月と地球が一直線に並ぶ時を「朔」(さく)といい、この月を新月と言います。
また、「朔」は「ついたち」とも読みますが、これは「月並ち」から転じたもの。
朔の月は影の部分を地球に向けているので,暗くて見ることはできません。新月のさいにおこる現象には,日食,大潮があり.太陰暦・太陰太陽暦では,新月を一日にしています。
○二日月
旧暦二日目の月。月は見えないことが多いのですが、前日の朔(さく)の時間が早ければ、見えることもあるようです。
○三日月
旧暦三日目の月。2、3日見えなかった月が、夕方から夜にかけて西の空に見える月。
お月様を描く際に、満月と共に人気の高い、左側上が欠けてみえる細い月です。
○七日月(なのかづき)
旧暦七日目の月。
半月に近い月で、「上弦の月」に近い状態です。
月の形を弓に見立て、弓を張ったように見えることから、「弓張月」(ゆみはりづき)や「弦月」(げんげつ)とも呼ばれています。
弓に見立てた場合にその「弦」にあたる欠け際が上を向く場合を上弦の月、下を向く場合を下弦の月と呼び区別しています。但し、上弦の月、下弦の月と言っても「弦」がその名の通りになるのは、月が沈む頃だけです。
さらに余談ですが、江戸時代には、悲運の武将、源為朝の物語として「椿説弓張月」として壮大なロマン活劇に綴られ喝采を浴びました。作者は後に伝奇ロマンの大傑作「里見八犬伝」を発表した滝沢馬琴。
○十三夜月(じゅうさんやづき)
旧暦十三日目の月。ほぼ満月に近い月。
旧暦九月十三日の月を「後の名月」として十三夜と呼ぶこともあります。
○十五夜月
旧暦十五日目の月。満月、または望月(もちづき)とも言います。
特に旧暦八月十五日の月は、一般にも馴染みが深い「中秋の名月」と呼ばれています。
十五夜以降は、月の出が遅くなっていきます。
○十六夜月(いざよいづき)
旧暦十六日目の月。「いざよう」の意味はためらい。
日が暮れて、前日の月よりも少し遅くなってから出る。
この日以降の月は、夜が明けても残っているので、「有明月」(ありあけのつき)ともいいます。
○立待月(たちまちつき)
旧暦十七日目の月。
日暮に、立って待っているうちに、月が出てくるところからつけられたようです。
○居待月(いまちづき)
旧暦十八日目の月。
月の出が遅く、日が暮れても、なかなか出てこないため、じっくり座って待つことから居待月と言われています。
○臥待月(ふしまちづき)
旧暦十九日目の月。
夜が更けても、なかなか出てこないため、寝て待つという意味から寝待月(ねまちづき)とも言われている。
○二十日月(はつかづき)
旧暦二十日目の月。
夜も遅くなってから出るので、「更待月」(ふけまちづき)と呼ばれる月。
○二十三夜月(にじゅうさんやづき)
旧暦二十三日目の月。
「さんや」とも呼ばれています。状態は「下弦の月」に似ています。
夜半に月の出になり、この月待ちで願い事がかなうとも言われています。
○二十六夜月
旧暦二十六日目の月。
二十六夜待ちとも呼ばれ、逆三日月で明け方上がる月です。
この月待ちをすることで願いがかなうとも言われ、江戸時代には、二十六夜の月
見が庶民の大きな愉しみとされました。
○三十日月(みそかづき)
旧暦二十九日目、三十日目の月。「晦日」(みそか)。
月がこもって見えないことから「月隠」(つごもり)ともいいます。
さて、エルヴィスの歌っていた<ブルー・ムーン>は、
どの月のことだったのでしょうか?
なんだか二十三夜(にじゅうさんやづき)か、二十六夜の月だったような気がしませんか?
ひとりぼっちで朝方まで、願いが叶うことを祈りながら、
じっとうつろな眼差しで待っているエルヴィスが浮かんできませんか?
*Blue Moon, you saw me standing alone
Without a dream in my heart
Without a love of my own
Blue Moon, you knew just what I was there for
You heard me saying a prayer for
Someone I really could care for
Without a love of my own
* Repeat
Without a love of my own
Blue Moon
Without a love of my own
さて、ビリー諸川氏のエルヴィス研究本の傑作「50年代エルヴィス全曲」でも語られているように,ポッコ、ポッコという音が印象的なバラ−ド。
後に発表された<トゥモロー・ナイト>と併せてサン・レコ−ド時代の代表的バラ−ドでしょう。
・・・が、が、それしても、あらためて気づくのは、この時代のエルヴィスのバラードと比べたら、ロックンロール、ロカビリ−ナンバ−が、断然すごいということ。
<ブル−・ムーン>が幻想的なブル−単色としたら、かたや総天然色の輝きに満ちている。
エルヴィスにやさしい性格からしたら、バラードこそ似合いそうなものだが、そうでないのが痛快。
空間が一気に揺れ出すようなスイング感とスピード感は、暴走するようなロックが巷に溢れる現代にあっても、依然として負けない力に満ちている。
身体ひとつで、最新の設備と戦って、尚、屈しない強さは一体なにかと考えてしまいます。
それと比べると、個人的な感じ方ですが、<ブル−・ムーン>は背伸びしているような印象が免れない。
しかし、<ブル−・ムーン>とは、1ヶ月違いのほぼ同時期に録音された<トゥモロー・ナイト>によって、その考えも、つい揺らぎます。
65年のRCA在籍10周年記念アルバム『メンフィス・テネシ−』に収録されたオーヴァータブされたヴァージョンの<トゥモロー・ナイト>が、オリジナル・ヴァ ージョンと打って変わった印象を残しているように、”サウンド”による錯覚なのかと思ってしまうのです。
しかし、それでも、サン、RCA初期のエルヴィスのロックはエルヴィスのバラード蹴散らすほどの力に溢れていたと思います。
アンチ・エルヴィス層に、エルヴィスのやさしい感性を再認識させるキッカケとなる<ラブ・ミー・テンダー>で、エルヴィスは本格的なバラードに挑戦。
その後、<トゥルー・ラブ>あたりからロック・テイストを除外したバラードを聴かせるようになるものの、陸軍に入隊。2年のブランクを強いられます。
復帰後『エルヴィス・イズ・バック』や『G・I ブル−ス』で、再度ロック・テイストを除外したトライ、通過しながら、ついに<今夜はひとりかい?>で、等
身大の紛れもないエルヴィスならではの、エルヴィスのバラードが見事に開花します。
まさに二刀流開眼の瞬間ではなかったでしょうか?
デビュー以来、エルヴィス・ロックが、鮮やかな色彩に満ちていたのと、同じように、<今夜はひとりかい?>によって、バラードは夜空の下で鮮やかな色彩を放ったのです。
<今夜はひとりかい?>が売れまくったというのも当然ですよね。
これをリアルタイムで聴いた方は、震えるような恍惚感を覚えたのではないでしょうか?
空には・・・・
月から少し離れたところで、にっこりと笑うエルヴィスの星が輝いているように思えるのです。
<今夜はひとりかい?>の夜に聴く<ブルー・ムーン>から聴こえてきます。
僕があそこにいた訳を知っていたね
祈りを捧げるのを聞いていたね
<ブル−・ムーン>から
ミュージシャン、エルヴィス・プレスリ−の音楽への秘めた真摯が聴こえてくる気がするのです。
大事なことは、自分を肯定し、未来に向かうまなざし。
ないものねだりではなく、自分に潜む能力を開花させる努力。
<ブル−・ムーン>は、まっすぐな月の光にのってゲンキをくれる曲です。
■エルヴィス・アット・サン Elvis
at Sun
54〜55年。ロックンロール誕生の瞬間をキャッチ!
疾走する若き日のエルヴィスが美しく、楽しく、激しい。これほど素敵な音楽があるだろうか。
■Elvis for Everyone [FROM US] [IMPORT]
△同上、輸入盤
■Flaming Star/Wild in the Country/Follow That Dream
[BEST OF] [FROM UK] [IMPORT]
△<イン・マイ・ウェイ>を収録したサントラ盤。
「燃える平原児」「嵐の季節」「夢の渚」の3作を
完全収録した絶対買いの1枚
■Kid
Galahad/Girls Girls [SOUNDTRACK] [FROM UK] [IMPORT]
△「恋のKOパンチ」「ガールズ・ガールズ・ガールズ」サントラ盤
■Frankie & Johnny/Paradise,
Hawaiian Style [BEST OF] [SOUNDTRACK]
[FROM UK] [IMPORT]
△「フランキ−&ジョ二−」『ハワイアン・パラダイス』
■Kissin'
Cousins/Clambake/Stay Away Joe [BEST OF] [SOUNDTRACK]
[FROM UK] [IMPORT]
△「キッスン・カズン」「ブルー・マイアミ」さらに「スティ・ア・ウェイ・ジョー」
完全収録のサントラ盤
■
It Happened At The World's Fair / Fun In Acapulco
△「ヤング・ヤング・パレード」「アカプルコの海」
完全収録のサントラ盤
■ハレム万才、フロリダ万才 Double Feature Vol.4 [FROM UK] [IMPORT]
△「ハレム万才」「フロリダ万才」完全収録のサントラ盤