愛ピのエルヴィス・プレスリー コレクション
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愛ピのELVIS PRESLEY コレクションキングなオススメ>エルヴィス・プレスリーの約束の地

エルヴィス・プレスリ−の「ロックンロール」

約束の地
Promised Land

 

キングなオススメ インデックス

チャック・ベリーの<約束の地>を収録したアルバムがあります。
タイトルは「約束の地」。1975年1月にリリースされました。
シングル盤は、アルバムに先行して1974年10月にリリース。ヒットチャート14位にランキングされました。

録音は73年12月10日に「グッドタイムス」に収録された<フィーリン・イン・マイ・ボディ>と共に メンフィス・スタックスにてノリノリ、ギンギンスタイルで。


考えてみると、70年代に地位も前も確立し、円熟期に入った時期に、他人のヒットソングを、そのまま アルバム名にする「おおらかさ」は、いかがなものかと思います。
自分に自信があることは分かりますし、出来栄えも見事な傑作だと思います。
チャック・ベリーへの畏敬の念?理由は知りませんが、どう考えても不思議。
多分、気にしていなかったのでしょう。いずれにしても「スゴイ!」と思います。


 バージニア州はノーフォークの故郷を離れ
 目指すは一路カリフォルニア
 グレイハウンド(バス)に飛び乗りローリーを抜けて
 ノースカロライナ州を横切った

 アラバマ州も中程で
 エンジントラブル発生だ
 バスの故障で立往生だよ
 バーミンガムのダウンタウンで

 汽車の切符をすぐさま買った
 ミシシッピー州を横断するヤツさ
 バーミンガムから夜行に乗って
 ニューオーリンズヘまっしぐら
 ルイジアナ州から出るのに手を貸して
 ヒューストン(テキサス州)まで行きたいんだ
 そこにはオイラを大事に思い
 歓迎してくれる人たちが住んでいる

 着くやいなやシルクのスーツに
 スーツケースまで持たせてくれて
 気がついたらアルバカーキー(ニューメキシコ州)の上空を
 ジェット機で約東の地へと向ってた


 Tボーンステーキ・アラカルトに食らいつきなから
 ゴールデン・ステート(ヵリフォルニァ州のあだ名〕ヘー飛び
 ちょうどその時パイロットが言ったよ
 あと13分でゲートに到着しますと


 着陸寸前、ゆっくり降りろよ
 ターミナル・ビルまで滑るように走れ
 エンジン切ったら翼を冷ましな
 そしてオイラに電話をさせとくれ


 ロサンゼルスの交換台、バージニア州はノーフォーク
 8433・928・374の1009につないでおくれ
 故郷のみんなに伝えて、約束の地にいる
 貧乏人の男からだと

 くり返し

 くり返し

 くり返し

       
                  川越由佳氏 翻訳           
 BMGファンハウス
 「ロックンロール / エルヴィス・プレスリー」(BVCM-31035)より



 
ロックンロールの登場は事件でした。
エルヴィスに与えられたキング・オブ・ロックンロールの称号は、その圧倒的な存在感への畏敬の念に他なりません。

ロックンロールはテネシー州メンフィスのサン・スタジオで生まれました。
「異論あり」の声は当然あるでしょうが、ルーツはともかく、ロックンロールは白人ゆえの音楽です。
でも白人の音楽という意味ではありません。

Wop-bop-a-loom-bop-a-lop-bam-boom
Tutti frutti,ah rutti
Tutti frutti,ah rutti

リトル・リチャードの<トゥッティ・フルッティ>、エルヴィスの<トゥッティ・フルッティ>、パット・ブーンの<トゥッティ・フルッティ>は、いくら当人らが同じものだと主張しても、別物にしかならないでしょう。

 
すべての音楽が人種で切り分けられるほど単純でないことは、1956年のアメリカ映画と2005年のアメリカ映画を比較すれば分かります。
肌の違いはあっても、人はそれぞれに、文化的にも、肉体的にも、地理的にも、
たっぷり時間をかけてゆるやかに変化し続けてきたのであって、同時に未来を示唆しています。

ロックンロールもそのひとつで、ロックンロールはテネシー州メンフィスのサン・スタジオで生まれました。
ロックンロールの原型になり得る、白人で、ありながら黒人なみの生活環境で育つしかなかったエルヴィス・プレスリーという男の身体に凝縮された心の自然な発露があったからです。
ビル・ヘイリーの<ロックアラウンド・ザ・クロック>などもありましたが、パーフォーマンスが本質的に違いがることは明白です。

つまりエルヴィス登場は社会の必然でした。
それゆえ社会は、エルヴィスを事件として受け入れる以外にありませんでした。
アメリカに誕生したロックンロールが死んだのは、エルヴィスがエド・サリバンのTVショーに三度目の出演を果たし、<谷間の静けさ>を歌った日のこと。まるで、逆踏み絵のように。
 

時を同じくして、数人のロッカーたちが消えました。
残ったのは軍隊に入れられたエルヴィスと、監獄に入れられたチャック・ベリーだけ。
ゆるやかな歴史の断片のひとつは引き出しにしまいこまれました。
特に日本人はその引きだしをあけようとはしないようです。 

エルヴィスは、批判されても、称賛されても、事件の当事者そのものでしたが、
「キング・オブ・ロックンロール」という巨大なポップ・アイコンになりました。
 
同時に、音楽的ジャンルに関係なくエルヴィスが歌うものは、すべて「キング・オブ・ロックンロールのロック」になりました。
自分のカヴァーあるいはパロディを演じることでしか、エルヴィス・プレスリーを続けることは不可能になったのです。
その点で、エルビス映画は特に際立ったもので、すごくユニークな素材です。
情念の後始末を10年間もしているエルヴィスの姿は、ストーリー、風光明媚なロケ地、サーキット場、セクシーな女の子より、はるかに劇的です。
 
ロックンロールの死から数年、まるで騒乱罪で映画に収監されたキングに代わるかのように”遅れてきたロックンローラー”ビーチ・ボーイズが、本当に入獄したチャック・ベリーのイントロを借用して、サーフィン・ミュージックをヒットさせました。
ポップス新世代の活躍が始まりました。

アメリカの女の子は、「エルヴィスは死んだ」とプラカードを持ってビートルズを迎えました。
彼女たちが念を押さずとも、すでに「ロックンロール」は墓の中でした。
それにしても、ビートルズはロックバンドだったのでしょうか?

1964年、相変わらず、エルヴィスは「キング・オブ・ロックンロールのロック」を歌っていました。
ロックンロールは再定義されることが必要でした。
そして遅れてきた評論家によって、遅れてきたロックンロールがベトナムの戦火で焼き直され、再定義されました。
ロックンロールは遠く離れたアジアから響いてくる機関銃の轟音にかき消されない電気仕掛けの蛙のような気がします。
土に落とした涙と共にあったロックンロールは、電気コードが入り乱れたスタジオの中に移動しました。 

 

エルヴィス・アルティメット・ゴスペル


月日は流れ・・・ローリング・ストーンズは還暦を迎えました。
エルヴィスがロックンロールの親であるゴスペルを愛し続けのと同じく、ストーンズは、やはりロックンロールの親であるブルースへの愛を持ち続けて、いまも現役。
ライブを続けながら、第一線を生き抜いてきた、その存在が稀有なロックンロール・バンドです。
絶望する力が残っているなら、転がり続けることはできる。と言ってるような気がします。生き神です。

「別格」扱いで棚あげされたキング・オブ・ロックンロールは、バラードで再評価されます。
バラードであれ、ゴスペルであれ、ロックであれ、エルヴィスの音楽はエルヴィスの心。
エルヴィスには、行きたい場所がありました。その心が世界を変えたことに変わりはないのです。
 
「約束の地」と名づけられたアルバムを眺めながら、
エルヴィスは、どこに行きたかったを考えてしまいます。
 

起きろ!エルヴィスがゲキを飛ばします。
ひとりじゃ足りないから、自分をふたりにして、「増量キング・オブ・ロックンロール」が自分の行きたいところへ向かえと、バンドも全員がノリノリでアプローチします。
こんな素敵な<約束の地>を聴けるボクはとっても幸福です。

キングがなりふり構わず残してくれた「約束の地」と解釈してキングの心を大切にしたい。
"GET UP"が聴こえるうちは、絶望する力が残っているならロックンロール。

「オレの靴を踏まないでくれたら、アンタがナニをしたってかまわない。」
生きる場所を求めて、エルヴィスが、チャック・ベリーが、<ブルー・スエード・シューズ>で歩いた土に落とした涙に礼をして、約束の地をめざしましょう。


l left mv home in Norfolk, Virginia
California on my mind
l straddled that Greyhound and rode into
Raleigh And on across Carollna
Had motor trouble that turn into a struggle
Half way across Alabama
Well the Hound broke down and left us all stranded
In downtown Birmingham


Right awav I bought me a through train ticket
Ridin' across Mississippi clean
l was on that midnight flver out of Birmingham
Smoking into New Orleans
Somebodv help me get out ot Louisiana
Just help me get to Houston town
There are people there who care a little about me
And thev won't let the poor bov down

Sure as vou're born mev bougnt me a smk sult
And puttin' Iuggage in mv hand
And I woke up high over Alberquerque
On a jet to the promised land

* Working on a T-bone steak a la carte
Flving over to the golden state
When the pilot told us in thirteen minutes
He would set us at the terminal gate
Swing low chariot, come down easy
Taxi to the terminal zone
Cut your engines and cool your wings
And let me make it to the telephone
Los Angeles give me Norfolk, Virginia
Tidewater tour ten o'nine
Tell the folks back home this is the promised land oaUing
And the poor bov is on the line

Repeat*



 

 

約束の地

約束の地(アップグレイド・ヴァージョン)

1.約束の地
2.ホンキー・トンク・エンジェル
3.ヘルプ・ミー
4.ミスター・ソングマン
5.思い出のラヴ・ソング
6.悲しみの夜
7.愛は遠くから
8.俺を忘れろ!!
9.シンキング・アバウト・ユー
10.ユー・アスクト・ミー・トゥ
11.ラヴィング・アームズ
12.フィーリン・イン・マイ・ボディ
13.それが愛でなければ
14.シー・ウェアズ・マイ・リング
15.マイ・ボーイ
16.スパニッシュ・アイズ
17.佳き時代を語ろう
18.グッド・タイム・チャーリー



ロックン・ロール エルヴィス・プレスリー

ロックン・ロール  エルヴィス・プレスリー

1.ザッツ・オール・ライト
2.ベイビー・レッツ・プレイ・ハウス
3.ハートブレイク・ホテル
4.シェイク・ラトル・アンド・ロール
5.ハウンド・ドッグ
6.冷たくしないで
7.恋にしびれて
8.監獄ロック
9.アイ・ニード・ユア・ラヴ・トゥナイト
10.思い出の指環
11.ブルー・スエード・シューズ
12.メス・オブ・ブルース
13.アイム・カミング・ホーム
14.マリーは恋人
15.はてしなきハイウェイ
16.ラスベガス万才
17.ユー・アー・ザ・ボス(ウィズ・アン・マーグレット)
18.恋のあわてん坊
19.ジョニー・B・グッド(ライヴ)
20.ギター・マン
21.ザ・フール
22.色あせし恋
23.ガット・マイ・モジョ・ワーキング
24.バーニング・ラヴ(ライヴ)
25.プラウド・メアリー(ライヴ)
26.約束の地
27.恋のトラブル
28.フォー・ザ・ハート
29.ウェイ・ダウン
30.ロックン・ロール魂

 


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