まず子育ては「自立させる」のが目標であること。
その障害になるのは「感情の扱いです。
こどもが将来にわたって感情的な行動をすることにないように育てることがポイントです。
ですから、親と子の関係、子の生涯を一変させるほどの、親にとってもこどもにとっても大きな課題ですね。
特に子どもにとっては大冒険です。
それだけ成長の大きなチャンスにもなります。
上手に乗り越えたいものですね。
じっくり聞いて会話をしてあげたい。
それができないことで、もっとも注意したいのは「嫉妬心」です。
「嫉妬心」はライフスキルを育む上で大きな障害になるので厄介です。
かまってあげられずに、ひとりで話していたりするのは、かまってほしいメッセージでしょう。
まず、お母さんの覚悟が重要です。
愛情がある、子育ての意欲もあるとしたら、課題は「時間」ですよね。
時間の使い方の優先順位をお母さんがしっかり決めておくことです。
それには「なにをしないか」を決めておくことです。
いままでしていたことをやめるのは、大変だと思います。
でも、その時間を子育てにあてるのは、貯金をしているようなものです。
利息がついて返ってくるはずです。
「なにをしないか」を決めておかないと、あれもしなければ、これもしなければとイライラが募りストレスが高まり、自分にも子どもにとってもマイナス要因になります。
積極的にしないことを決めることを、アクティブな態度と受けとめましょう。
時間を用意し、その時間を子どもさんとの会話にあてるようにしましょう。
次に、家族は「共同体」であると認識して、
家族は助け合うものだと一家としてのポリシーをはっきりと打ち出し、
こどもも含めて、互いに言葉にするようにしましょう。
その上で、
一番手のかかる2才の子どもをみんなで育てる意識を子どもさんと共有しましょう。
手伝ってもらうようにしましょう。
できることはさせる。
できそうにないことで、教えたらできることは教えるようにしましょう。
できないことは一緒にするといいでしょう。
側にいるだけでもいいのです。
気がついている子どもの感情は、
気がついているだけにしておかないようにしましょう。
言葉プラス表情、態度にして伝えてあげるようにしましょう。
「お赤さんと話したいの?」
「さびしいね。」
「怒っているのね」
子どもは自分の気持ちを知ってほしいものです。
その気持ちが正しいものか、間違っていることか、それを問題にしても意味がありませんし、教育にもなりません。
大事なことは、どんな感情も認めてあげる、受け入れてあげることです。
もし、間違った感情なら、「怒っているのね。だったらお母さんは悲しくなるわ。お母さんは○○ちゃんのこと、大好きなのよ。」というように、叱らずに認めてあげて、自分の気持ちを伝えましょう。
こどもは、自分に関心をもってもらうためなら、なんでもすると思った方がいいのです。
小さな子どもに善悪は関係ありません。
するなと言われたら余計にします。
話したいと思ったら、いま話したいので、抑え込まないで、実現させてあげる。
実現できない場合は空想でもいいので、実現させてあげましょう。
「話したいのね、(一緒にいたいのね)、こちらに来て手伝ってくれる」と言えば子どもは落ち着きます。
それができない場合には「後でお母さんといっぱい話しましょうね。おかあさん、○○ちゃんといっぱい話したいの、だから後でいっぱい話そうね、楽しみだわ」
すると子どもはお母さんと会話の場面を空想しますので、落ち着き、安心した時間を過ごせます。
「あなたはお兄ちゃんだから、聞き分けよくしないとダメなのよ」とやってしまうと、空想も悲しいひとりぼっちのものになります。
すると、見捨てられ感から、確かめる意味でも、さらに要求します。
それをピシャッとやってしまうと、子どもは深く傷つきますので、しないようにしましょう。
子どもは 「そしたら後で絶対よ」と極端な表現をします。
それに動揺して、「分らないけど、時間ができたらするからね」と言うと、自分より小さな子が大事なんだと判断します。
これでは傷つきます。
「そしたら後で絶対よ」とお母さんの愛情を強く求めているわけですから、お母さんは、素直に喜んだらいいわけです。
昔、大好きな彼が、そう言ってくれたら嬉しかったように、求められる喜びを表現したらいいのです。
「お母さん、○○ちゃんがそう言ってくれて、うれしいわ。ありがとう。楽しみにしてるわね」と返事してあげたら、安心します。
また「時間って大切ね。2時間あったら、たくさんお話できるのにね、2時間は難しいから、一緒に手伝ってよ」というように時間の観念も植え付けることができます。
「忙しいから、あなたは●●ちゃんと仲良く遊んでおきなさい」と言われると、子どもは甘えたい気持が満たされないだけでなく、義務を背負います。
子どもにしたら、「分ってくれない」と思うだけで、不満からいじめたりして混乱を引き起こします
まず、気持ちを認めてあげる。
それをはっきり分るように伝えてあげる。
はっきり分るように伝えてあげるとは、
ひとつは、「いまあなたはこんな気持ちなのね」
もうひとつは「おかあさんはこんな気持ちなのよ」
その結果として、どちらかが我慢する方法でなく、ふたりの気持ちを満たす方法を伝える。
お母さんがいくら考えても答えが見つからないときは、相談するくらいに音調する気持ちを持っておく。
相談しても言葉を知らないこどもは説明できません、
しかし説明できないからこうしてほしいがないわけではありません。
お母さんが自分を大切にしてくれていると感じるようにしてあげることが、大切です。
その上で、「こうしなさい」と指示しても、子どもはお母さんが自分を大切にしていると感じていたら、納得して指示に従います。
逆に子どもがよろこびそうなことを指示しても、お母さんが自分を大切にしていると感じないと指示に従いません。
「いまあなたはこんな気持ちなのね」「おかあさんはこんな気持ちなのよ」を大事にしましょう。
どんな感情も受け入れてあげましょう。
その一方で、情的な行動をとらせないようにしましょう。
間違ったことや、間違った感じ方をしているときは、
その感情に向き合うようにさせます。
感情的な行動をとらせないトレーニングになります。
たとえば、感情的なストレスが生じると、意向に反する行動をします。
急がすと、わざとゆっくりするとかです。
そんな時に「態度や行動を改めることだけを要求しても効果はありません」
問題の本質は態度、行動にあるのではなく、感情の持ち方にあるからです。
どんな感情を持っても認めてあげるようにします。
しかし、それが行動に変わると、どんな感情も許せるというわけにはいきません。
たとえば電車の中で「ああ、かわいい娘だな。抱きしめたいな」と思っても問題はありません。
そう感じるならそれは自然な感情です。
しかし、それを行動に移すと痴漢行為で犯罪になります。
一方、感情を持つことも許さないとしたら、どうなるでしょう。
精神的混乱が起こるのは必至です。
ですから、どんな感情を持っても認めてあげるようにします。
しかし、どんな感情も行動に移すことはできないことを教えていくことは必要になります。
ですから子どもがより小さな子に乱暴を働いたとしたら、その行為については注意をします。
その原因が感情を抑圧ができないために起こったことなら、その感情をどう扱えばよかったのかを教えるために、感情に向き合わせます。
「そんなことをするな」では何の解決にもならず、自分のことを分ってくれないと思わせるだけなのです。
どんな気持ちになったの?どうしたら良かったの?を話し合います。
「寂しかったのね。(相手の感情を知る)つらいかったでしょうね。(相手の感情に共感する)。お母さんもそう思う時あるよ。(対策を教える)
そんな時お母さんはこんなふうにするのよ。お父さんはこんなふうにしてるよ。○○ちゃんはどうしたい?」
時間が必要ですよね。
だから、出来る限り一緒に行動を共にするようにします。
手伝えることはどんどん手伝いさせる。
それだけでは不足するので、時間の使い方の優先順位を決めます。
時間の使い方の優先順位を決めるとは、しないことを先に決めてから、こどもとの時間を設定するようにします。