目標設定にはステップがあります。
まず目標の立て方、次にどうすれば達成できる、計画を立てること。
次に計画通りに進めていく自分マネジメント、あるいはチームワークでことを進める場合は他者をマネジメントする場合もあります。
そして計画通りに進まないときに行うコントロール。
これらのプロセスが、自分に与える自信。
目標設定スキルを身につける恩恵は図り知れないほど大きいのです。
目標の立て方
目標をA、B、Cに優先順位で分類して設定します。
Aがんばればできる
B、なんとかできる
C これくらいならできる
いつもAができればよいのですが、負担になってはいけませんし、深刻に考えないで余裕をもって取り組みましょう。
アメリカにはストレッチ・ターゲットということ言葉があります。これはAのことです。
本来の目的である自己肯定スキルを身につける意味から、ゲンキポリタンはAを推奨しています。
目標設定のプロセスの詳細は、モチベーションを参照してください。
マネジメント&コントロール
マネジメント&コントロールはビジネスの世界では、プランニングと併せてなじみのある言葉です。
でも間違った解釈をされている方も多いので、気をつけたい言葉です。
マネジメントの語源はmanege(マネジ)で、厳しき条件でありながらも、工夫しながら目的に到達することです。
つまり最初からストレッチ・ターゲット(難易度の高い目標)を前提としています。
それを創意工夫で成し遂げるというのがマネジメントで、主に人間に対して行うスキル(技術)です。
一方、コントロールは、計画通りに進めていくことを前提としています。つまり計画通りに進めば世話はないけど、実際には計画通りにいかないことが生じます。そのときにコントロールして、計画通りに進行するようにするという意味です。こちらはマネジメントと違って、主にことに対して行うスキル(技術)です。
マネジメントにしても、コントロールにしても、「できるようにすればどうすればいい」という創意工夫をすることを意味しています。
決して投げ出さないのです。
目標を立てることの意義
1.目標は、生活に意味を与え、生活にリズムを与え楽しくします。・
目標があれば、きょう何をしようか、何もすることがないと、迷うことがありません。
建設的に生きたいと願望する者にとって、何をしたらいいのか分らないというのが一番のストレスです。
目標は無用なストレスを排除し、ストレス回避のために自分を消耗する依存的な嗜癖へ陥るのを防ぎます。
2.目標によって、時間を有効に使うスキルをマスターします。
自分の暮らしに方向性を与え、過去の体験、記憶、感情を生かし、将来に目的、希望を与え、現在の時間を最もよく活用する知恵を与えます。
3.目標は、自立心を育てます。
目標を自分で立てるには、自分に考える必要を与える。
どうすれば達成できるかを考え、取り組んでいるプロセスによって、自分への信頼感が高まります。
これによって自己肯定感が高まり、自己実現の土台ができていきます。
この循環が、生活を変え、つまり自分の行動が変わるので、より大きな自己実現だ達成できるようになります。
これが自主自立の精神、自立心を形成します。
4.目標設定は、生き方を積極的にする。
目標のある人は、だんだん長期的な目標を立てることができるようになり、楽観的に人生を見つめることができるようになります。
5.目標は、モチベーションを高め、ものごとを達成する力を与える。
目標がはっきりすれば、実現しようとする意欲がでてくるし、成功すれば自分への信頼感がついてきます。
さらにポジティブ志向になります。
今日、わたしはこれをする
今週、わたしはこれをする
今月、わたしはこれをする
今年、わたしはこれをする
今週、今月、今年バージョンを創ってチャレンジしましょう。
目標達成によって自分への信頼感が高まる!
これが人生でいちばんのごちそう!
これが最高のごほうび!
【参考】大リーグで活躍中のイチロー選手の言葉に、その神髄を観ることができます。
「イチロー思考―孤高を貫き、成功をつかむ77の工夫」(
児玉光雄 著 東邦出版)
ライフスキルを育むシンプルな仕組み
一般的に目標は、いくつかの行程に分けて設定し(つまりスケージュールの細分化=マイルストーン)、それぞれの行程を期間内に、段階的にクリアすることを重ねて達成します。
毎日、毎週、毎月、の目標を達成していくことが、最終的な大きな目標の達成条件です。
もっとも最小の単位は「日」です。
さらに細分化して「時間」の場合もあります。
最小の単位で目標設定する理由は、とるべき行動が具体的で判りやすく反省しやすいからです。
反省は、自分を責めるためのものではありません。
次の行動を最適化する準備のことです。
この一連のプロセスを支えるのがバランスのとれたライフスキルであることは明白です。
もし感情的になり、ストレス処理ができず、感情の洪水に溺れたらどうでしょう。
脳が使えず知的な取り組みはできません。たとえば身体能力が問われるスポーツであっても、十分に考えなければ反省はできず、計画の修正もできず、困難を乗り越えることもできず、ステップアップもできません。
継続する力の源はバランスのとれた充実したライフスキルであり、ライフスキルの充実は、目標に向かって継続する努力によって培われています。
この仕組み、シンプルなライフスキルの仕組みが、成長のスパイラルをアートのようにひとの心と身体に描くのです。
ライフスキルを育む機会は、マイルストーンに宿っています。
目標はマイルストーンを確実に歩んでいくことで達成できます。それこそライフスキルを育む機会なのです。
この邪魔をしているのが、白か黒かの発想、勝ったか負けたかかの発想なのです。
つまりいきなり結果を求めないことです。
100%の達成は1%の達成を100回繰り返すことなのです。
1%の成功を10回しても100にはなりません。小学生でも分ることを大人が分っていない、これこそライフスキル欠如の証明なのです。