計画力はマイルストーンで変わる
物事は思いつきだけでは成功しないものです。
どうなるのか先は見えないけれど、とりあえず目標に向かって努力するというやり方でうまくやれてしまうひともいますが、それは例外と思ったほうがいい。
先の判らない計画性のない状態では、次のようなムダ・ムリ・ムラが生じやすくなります。
● ストレスがつきまとう。
● 壁に突き当たった時に脆く持続力のキープが難しい
● うまくいかない場合のストレスのインパクトが大きい
● 時間ロスが大きい
計画性があっても試行錯誤はつきものなので、それ以外のストレスとなるムダ・ムリ・ムラはできるだけ軽減したいものです。
リスクを考慮しない勇気は単なる向こう見ずでしかなく、リスクの認識と成功への意欲は切っても切り離せないので、そのまま計画に反映されます。
● まったくリスクを冒さないひとは計画を本気で考えようとしません。
● リスク計算を適当にしかしないひとの計画はテキトーです。
● 成功につながる計算をするひとの計画はしっかり綿密です。
リスクを考慮した計画を策定するには、コツがあります。
求める結果から逆算した行動を計画するようにします、
徹頭徹尾「どうすればこうなるか」で考え抜いて組み立てます。
とは、言うもののやったことのないことを計画する場合、どこから手をつけていいのか判らないのが普通です。
つまり、どこから手をつけていいのか判らないから計画を立てるわけです。
ただし、どうしても最後まで念入りな計画は作れないのも普通です。
簡単でない目標ほどそうですが、マイルストーンを使います。
マイルストーンとは、1マイルごとに1つの石を置いて目印にするやり方。
つまり、大きな目標を全体としたら、それを細かく区切って、ひとつひとつの目標を確実に達成できそうな小さな単位を設定します。
第一、第二、第三、第四、第五ステージ・・・・・といくつもステージを作ります。
ステージごとに、「このステージを達成するには、どうすればこうなるか」で考え抜いていきます。
結果を得たら、今度は逆算して、結果に到達する行程を作ります。
旅の行程と同じ要領で、「どうすればこうなるか」を考えて、
東京からインドを経由してパリに行く旅なら、終点であるパリから考得て組み立てます。
「パリに来るにはどうしたらいいのか」から始めます。
英語をマスターするとしたら、第一段階は英単語100マスター、第二段階では2000マスター、第三段階は文法マスター、第四段階 読み書きマスター 第五段階 発音マスターというように目標を区切ってステップアップいく方法です。
因に英語をマスターするために、英会話学校にいきなり通う人がいます。
しかし英会話学校は英単語教室ではありません。
文法は単語の並べ方ですし、単語を知らないと並べようもなく、母国語であっても話せません。知っている単語はよく聴き取れるでしょう。
こう考えると、英会話は使いこなせる手順が見えてきます。
手順の先には結果が見えます。
会話とは自己表現の手段ですが、相手のあることです。
自己表現なら日記を書くことで練習できます。
ですから、快適な会話の目的は、不愉快にさせない、快適な会話にあります。
英会話学校は発音を矯正や、会話する上で、その前提にある異国のマナー、エチケットを学ぶ学校と考えるべきでしょう。
英会話ができるようになるためには、まず自国の日常生活や旅行に必要な基礎的な英単語、自国のマナー.エチケットを最低限修得しておくことを順番に展開します。
それが計画です。
計画するとき、忘れていけないのが、その計画の実行は誰がするのかということ。
・・・・「わ・た・し」です。
わたしはなかなか自分でも思うようにならない生き物。。。。そんなことはありませんか(笑)
長所もあるけど、欠点もある。なにかと面倒が大変な「わ・た・し」です。
長所もあるけど、欠点もあることを忘れた計画は意味がありません。
やると決めても、いつものクセが出て来て途中放棄なひとが、その習性を抜きにした計画は計画倒れになります。
これなら自分がこなせそうだと感じる計画を組みます。
「そんなこと言ってたら、生涯無理です。」ということもありますね。確かに。
でも大丈夫、要はバランスです。
ずっといまのままでは成長しないわけで、それも寂しい。
だから目標は、 思い切り手足伸ばしてみる「ストレッチ・ターゲット」で始めてみると、きっといい感じです。
できたらいいなと思う大きな目標を、背伸びしないと届かない目標単位に切り取って、マイルストーンで設定します。
背伸びは、ちょっと疲れたりもするけれど、ひとには回復力があって、回復するほど以前よりパワーアップするメカニズムを自然に任せてしまえば自然界の生き物である人間は、自然に背中を押してもらいながら前に進むわけです。
これを使わない手はない。
単語も知らないのに英会話学校に行って会話できるレベルになろうというのは、病人がいきなり東京マラソンに参加するようなものです。
言ってみれば、体力不足で倒れそうになっても“やればできるぜ!“式に、根性で乗り越えるという計画です。
高い費用を払ったのに挫折する人が後を絶たないのは、モチベーションの問題より計画の誤りなのです。
その結果、敗北感だけが強く残り、自分はダメだと思う人がいますが、難易度が高いわけでも、モチベーションが低いわけでもない。
原理原則の無視したのが最大の失敗です。
反省は作戦会議と同じ
さらに大きな失敗は、反省することもなく無意味に“バカバカ”“ダメダメ”と自分を責めている点です。
感情的な行動から安易にモチベーションのせいにせず、合理的に考え行動しましょう。
反省は、どこが間違っていたのか、どこをどうしたらいいのか分析をして
計画のやり直しをして再度実行することで、責めることではない。
反省するのがモチベーションの高さであり、キープする上で欠かせません。
反省するときに、いつも立ち戻るのは「原理原則を無視しなかったか?」という視点です。
これが俗にいう「原点」です。手帳の使い方と同じだと考えてください。
年間スケジュールがあり、月間があり、週間があり、今日の予定(計画)というように作るのと同じ要領です。
マネジメントとコントロール
目標に踏み込んでいくときは、大まかな全体像を描き、そこから区切って、三ヶ月、一ヶ月、週間、今日というようにしたらどうでしょう。
三ヶ月で一定の結果を出す目標を設定します。
三ヶ月で一定の結果を出そうとしたら、一ヶ月、週間、今日がとても重要。
今日の結果は小さな一歩しかないでしょうけど、実際にはすることは多い。
計画を作っても思うようにいかないことが連続すると覚悟しましょう。
そこでマネジメントとコントロールを使います。
マネジメントは、思うようにならない自分を調整しながら目標達成するスキル。
コントロールは、思うような結果になりそうにない時に放置せずに手を打つスキル。
似ていますが、違うのはマネジメントが人に向かっているのに対して、コントロールはひとではなく“そのこと”に向かっている点です。
思うようにならない事態を思う方向へ導き当初の予定通りの結果にする両輪です。
このスキルのバックボーンには、自分の人生は自分の選択と行動によってのみ創られるというポリシーがあります。
言い換えると、自分を周囲の犠牲者にはしないということ。
失恋して悲しいときに、それを悲しみと受けとめるか、もっと素晴らしい人と出会うチャンスと受けとめるか、それは自分の選択です。
つまり誰も自分を傷つけることはできない。
自分を傷つけるのは自分以外にいないということです。
このように考えただけでも、することが多いのは想像以上だと気がつきます。
することは多いけど結果はとても小さい。
あるのかないのか判らないくらいに小さい。
それを普通だと考えます。思うような状態にならないから、思うような状態にするためにマネジメントするのです。
しかも、その小さな結果を手に入れるために、生活の優先順位が変えないといけない。
変えないと、小さな結果すらも、手に入らなくなります。
失う物と得るものの比較をしたら、「これだけのために」と思うかも知れません。
でも、それが普通なのです。
それでギブアップしてしまう人が多い。
ギブアップしない人だけがやり遂げられます。
これを読んでいるあなたにはそうなってほしくない。
だからギブアップしたくなる大波小波、津波が何度も来ることを計画に組み込んでおきます。
あなたは、襲いかかる波を乗り越え、太陽をいっぱい浴びて真っ黒に日焼けしたサーファーになるのです。
私たちはなにごともゼロから出発しているわけではありません。
私たちには、先人の経験の集積によって導きだされた原理原則、鉄則があります。
しかも現代は情報の入手が容易ですので、発見も以前ほど難しくなく、かかる費用も格段に安くなっています。
私たちの脳は誰かたくさんのひとの脳とつながっているので自分に入り込んでいます。だからすでに入り込んだ情報をたぐって、目標達成の原理原則を使わない手はないわけです。
そのコツが、未知に向かって頑張っていこうではなく、目標つまり求める結果から「逆算」して、計画を立てることです。
● この結果にするにはどうする?
● そのときの障害は?
● 障害が発生したときに打つ手は?
● 障害が発生しないように打つ手は?
● 打つ手はどうすれば準備できる?
求める結果にたどりつく合理的な行動が、目標を達成する上で重要です。つまり目的志向。平たく言うと段取り。計画とは段取りです。
段取りが悪いために、うまくいかないことが続くと誰だってイヤになります。
ですから、自分の気持ちが変わることを前提にして、どうしたら気持ちが切れないようにできるかも計算しておかないと続かなくなります。
なかなか大変ですが、判っていたらかなりの部分、自分でマネジメント&コントロールができます。
楽観的な、ポジティブなひととは、普段からこれが習慣的に身につけた人。
悪い状態も織り込み済みで、 準備が出来ているから、あわてない。どうにかなるさは決して風まかせではない。
だから困難に遭遇してもユーモアも出てくる。
ダイエットの場合だと、頑張っていたらとカラダに変化が起こります。
するとカラダが変化に対して防御本能を働かせます。
カラダがやせるべきか、どうか、考える時期があるのです。
そういう時期はいくら頑張っても効果が出ない。やってみて初めて判ることがあります。
判っていたら、イライラしたりイヤにもならず、「カラダちゃん、ゆっくり考えたらいいよ」と、自分のココロとカラダに優しくなれます。
知識、情報を集めることを前提に出来る限りの準備や計画をするのはエネルギーのいることです。
やってもやってもこれで安心ということがないからです。
しかも、どれほど念入りに準備や計画をしても、その通りにいかないのが現実です。
その場面では補足する知識や技術が必要になり、根気が要求されたりします。
だから、してもしなくても同じだということになる。
でも、そんなことはない。した分だけ自分に入ってきます。
感覚というのはまた別だからです。
モチベーションは知識や情報ではなく感覚です。
もっといえば魂の燃焼です。
それをマネジメント&コントロールする「じぶん力」は感覚に落とし込んだものです。
感覚、つまりセンスが技術を使う。
センスとは個人の個別の生き方にうごめく無数の自分の集合体であって、知識ではありません。置きようもなければ、描きようもないものです。
だから、言ってみれば、日々生きている様が技術を使う。
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