「コンピテンシー(competency)」とは、1970年代にハーバード大学の行動心理学者D.C.マクレランドが提唱した理論で、「優秀な成果を発揮する者の共通した行動特性」と定義づけられています。
分かりやすく言うと「成果に直結した行動」のことですが、目に見えないスキルであるため導入する事例は少ないのが現実です。
しかし、自分たちに見えないから導入しない態度が、成果のあがらないことに努力するだけでなく、問題を複雑にしていると言えます。
難しく考えず、「成果の出る行動の実行に専念する」=真剣な態度と行動を最優先するというのが激動の2010年代の経営の土台にしてはいかがでしょうか?
D.C.マクレランドは、コンピテンシーで言う「見える力」「見えない力」について「人間の能力は氷山のようなものであり、人問の能力は氷山のように目に見えない部分の影響力が大きい」と「氷山の一角」に例えて説明しました。
一般に、従業員の評価は職能と成果を中心にして、そこから外れた定性評価を別枠に加えて行われてきました。
この方法の最大の欠点は、モチベーションの開発と評価が結びつきにくい点にありました。
つまり職能評価の構成は、「○○できること」「○○があること」が中心で、その解釈には可能性や希望的観測も含んでいます。
例えば「彼は○○大学卒だからやってくれるだろう」という期待値を込めて、「彼はできる」に発展してしまうのです。この事実は給与体系から判断できるでしょう。
しかし、コンピテンシーは、成果に結び付いた行動特性のことですから、「○○した」「○○している」という事実の行動のみを過去形、現在進行形で評価します。
つまり、職能が目に見えやすい知識や技術を中心に「できること」で能力を評価しているのに対して、コンピテンシーの場合は「定性評価」で終わりがちな目に見えにくい価値観や動機などを定性評価にしないで、具体的に成果に直結している行動で評価します。
コンピテンシーを見える化するには、まず会社が求める成果を明確にして、ぞの達成に必要な行動を誰にも分かるようにすることが必要です。
職能と違い、コンピテンシーは成果に結び付くものが条件です。
つまり従業員のひとりひとりが明確な成果責任を背負うとも言えます。
「見える力」は外側の評価による力、「見えない力」は自分の内側から起こる力というように表現できます。
成果責任への注目は重圧にもなりますが、自分の内側から起こる力に注目されることは、自分自身への関心に他ならず勇気づけになり、モチベーションは高まります。
コンピテンシーを展開する上で難しいのは、「成果に結び付く行動」の基準化です。
最初から難しく考えずに、気軽に取り組んでみてはどうでしょうか?
私どもマートワンでは、コンピテンシー導入のお手伝いをしていますが、段階的に導入することをおすすめします。
まず地ならし的に、取り組むのも良し、用意周到で取り組むのも良し、企業やお店の状況に最適化した導入を優先します。
すぐに取り組む方法として、ご提案しているのが「男前カード」です。誰でもすぐに使えて即効が期待できます。
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