いまは午後四時。
イベントを控えて、告知DMを今日今中に発送しないと十分な告知ができません。
午後六時までに郵便本局へ持ち込めば受けつけてくれます。
ハガキを郵便局へ持ち込む時間に30分必要とすると、残された作業時間は後何分でしょうか?
一時間半ですね。
あなたはどんな予定で作業を進めますか?
間に合わせるには、何人の人手が必要でしょうか?
商品を販売する場合も同じです。今日中に、■△▲○を100個販売しなければならないとして、在籍人員は5名。
どのような段取りで進めていけば達成できるのか。
ひとり一個を販売するのに、何分以内にやり遂げればいいのか、計算をして、刻々と変わる状況を乗り切って、進行させていきます。
いつも数を数えながら進めていきます。
こうしたことからもわかるように、考えるときには必ず数字が関係してきます。
ほとんどの仕事には目標があります。
目標がない仕事はないと思って間違いありません。
目標を達成するための仕事の仕方は、いつも目標から「逆算」します。
それが目標達成するための条件で、必ず数字を使って考えます。
仕事の量を数えて、どれだけ時間がかかるかが判断できます。
ところが、こうした考える手続きを省略して、いきなり仕事に取りかかる人がいます。
およその感じで仕事を進め、時間がなくなってからあわて出します。
求める結果を考えない仕事の仕方。
つまりその仕事をやり遂げるためにはどうすればいいのかを考えていない人の仕事のやり方です。
考える人はまず数えることから始めます。計算し逆算します。
それが、考えることの基礎です。
一日にどのくらい数を数えることがありますか?
パソコン、POSの導入が進み、どんな職場でも計算することがどんどん減っています。
なぜ減っていると思いますか?
実は減っていないのですよ。
計算することがどんどん減っているのは、より重要な計算がどんどんできるようにするためです。
ですから収益をどんどん改善している会社、店、人は、重要でない計算は減りましたが、重要な計算は逆にどんどん増えています。
パソコンから打ち出したデータの資料には、全部で何枚あって、そのうちの何ページ目かも分かるようになっています。
伝票の綴りが何枚かを数えるまでもなく、POSの集計を確認するとすぐに分かります。
個人の生産性も計算しなくてもリアルタイムで確認できます。
少し昔なら計算すらできなかったことがいまは計算する手間もなしに確認できます。
このようにどんどん数えることが減っています。
数えなくてよくなったけれど、それらに目を通すのに何分かかるか、時間を計算しますか?
50枚の資料があったとして、一枚に目を通すのに1分かかるとしたらば、全部をチェックするのに50分が必要です。
50分をいつ使えば効率的で、50分以内に終了することができるか計算していますか?
他の用件がどんどん入ってくる時間帯にしていたら、50分でできることも2倍、3倍かかってしまいます。
忙しいと感じたら、計算してみましょう。
そこで逆算したら、自分の行動のナニを変えないといけないかを考えることができます。
仕事の仕方を変えることでしか結果は変えられません。
求める結果にたどり着くために仕事の仕方を変えずに、他のことを変える必要ばかり言う人がいます。
こういう人は計算をしていない人です。
例えば50分でできることを倍の時間を使って作業していたら、倍の人手がいるということです。
それを考えずに人手不足だと強調していたらどうなるでしょうか?
車で移動するにしても、ある時間帯なら30分で移動できる場所が、1時間変わることで1時間半かかる場合があります。
この場合3倍の時間が必要ですから、人手が3倍必要になります。
後輩を指導するのも同じです。
アルバイターの後輩をどのように指導するのか?
勤務シフトを組み、そのスケジュール内で、どのように訓練、教育するのか?
逆算するから効率的に組めますし、目標も設定できます。
行き当たりばったりで、やっていたら、やっと成長した頃には、卒業で就職というようなことになります。
同じ技能を1週間で修得させる会社、店がある一方、半年、1年かかる場合も少なくありません。
その場合、その人の給与は同じでしょうか?
支払う給与は同じでも生産性が違うので、生産性の低い方は、何百倍もの給与を支払っていることになります。
よく5W2Hと言いますが、計算して組み立てないとムダだらけになります。
結果はただ漠然と結果が出ているのではありません。
いつも作業の仕方によって出た結果なのです。
数えて計算して、やり遂げるために逆算して、仕事を進めていますか。
とっても重要なことなのです。
上司から「この作業を10分以内にやってくれ」とか指示されると思い
ます。それは上司がそれを達成するために、時間配分を考えているから
です。
あなたも、仕事を数える習慣を身につけましょう、数で考えましょう。
一日に数を数えることが何回くらいありますか?