新入社員の心得というより、社会人の態度として忘れてならない、でも、職場に慣れるにつれ結構忘れられてしまってることがあります。
想像してみてください。
もし、あなたが幼いこどもだったとしたとします。
おかあさんの側に行って、「おかあさん」と呼びます。
●そのとき、お母さんが「はい」と答えて、あなたを見つめたとします。
どんな気分になりますか?
あるいは、
●お母さんは返事に答えず、黙ったままあなたを見つめたとします。
どんな気分になりますか?
あるいは
●お母さんは「はい」と答えたものの、他を見たままで、用を続けてあなたを見ないとします。
どんな気分になりますか?
この3つの●は反応の違いは、あなたにとって同じでしょうか?
違うでしょうか?違うとしたらどう違いますか?
あなたは、どれが一番気持ちがいいですか?
あるいは、あなたがお母さんだとして、どの反応をしてあげたいですか?
それはどうしてでしょうか?
安心できるって素晴らしいことでしょう。
安心できるって信頼なんですよね。
上司が部下の名前を呼んでも、返事もしないまま、黙って顔だけを上司のほうに向ける人がいます。あるいは「はい」と返事だけして、下を向いたまま仕事を続けている人がいます。
どんな感じがするでしょうか?
話そうとしても出鼻をくじかれるようで、いい感じがしません。
安心して話ができない気持ちにさせるのは、社会人として不合格です。
返事をしたとしても、たとえば「はーい」「はあ」「えっ」「何ですか」もとんでもない返事です。
日本では「かわいい」が受けたりするので、「はーい」と返事することで受けを狙うことも少なくありません。
しかしペットにされて満足する程度なら、それでいいかも知れませんが、良識と良心をもってあなたを気にかけてくれる上司や先輩なら、「はーい」と返事されて不安を感じないことはありません。
呼ばれたら、すばやく簡潔に、元気に「はい」と答えるのが正解です。
あとは全部不合格です。
「はい」は単なる反応の証ではありません。
返事することには意味があるんです。
◎呼ばれたことが分かりました。
◎実行します。(行きます)
◎指示された内容が理解できました。
これらのことを伝えることが「はい」なのです。
私たちはよくマクドナルドのことを「マック」「マクド」、スターバックスのことを「スタバ」と省略して呼んだりします。
略した造語が氾濫しています。
その感覚で言うなら「はい」も略語のようなものです。
スピーディに仕事を進めるために、キビキビした「はい」を上手に使いましょう。
呼んだ人も、呼ばれた人も気持ちよくなれます。
でも、それはただ気持ちよくするために使うのではありません。
目的、目標、自分の役割を果たすために、無用なストレスは百害あって一利なしだからです。
気持ちよく働ける環境は、周りが用意してくれるのではなく、自分も一緒になって創っていくものです。
その方が自分の存在感を発揮できて楽しいでしょう。
だから、上司や先輩に呼ばれたら、自分から上司のほうに近寄っていきましょう。
やりかけの仕事はすぐに一旦中断して、急ぎ足で上司のところへ行くようにしましょう。
区切りのいいところまでなんて思ったり、言ったりせずにすぐ行動しましょう。
「なんだろう?」と考えたり、だらだらとした足取りで近づかないで、スピーディーに近づきましょう。
反対に、上司が近づいてくるのが見えたからといって、座ったまま待つというのもよくありませんよ。
共同体の一員として、自分は自分の役割を果たせることができる。
自分は責任を負うことができる。
「はい」とそれに続く行動は、あなたの心の表現です。
名前を呼ばれたら元気よく返事して、あなたの気持ちを相手に届けましょう。
あなたの「はい」が、あなたの上司や先輩、お客さまに、安心を与え、元気にします。すてきでしょう!
あなたが関わる人に、安心を与え、元気にすることで、あなたはもっと大きな安心と元気を獲得します。
さあ!元気よく「はい!」
正社員になる基本の自分づくり
インデックス