マネジャー(上司、以下マネジャー)は、命令や指示を出して部下を動かし、組織を動かし、責任を遂行します。
命令と指示はどう違うのでしょうか?
命令とは達成すべき目的を示すことです。
指示とはやるべき手順を示すことです。
会社や店では目標をチームワークで達成しますので、マネジャーは部下を使うのが仕事ですし、効率よく部下を使えるかがマネジャーの手腕となります。
マネジャーは、いちばん適任と思う人を. 選んで仕事をさせます。
マネジャーがあなたに何らかの作業をするように言ったら、それはお願いではありません。
業務上の命令.指示です。
業務上の命令.指示
は、やりたければやり、やりたくなければやらなくていいという性質のものではなく、必ずやらなければならない仕事です。
組織には、部長、課長、係長と階層があります。
上の職位にある人には部下に業務命令を与える権限が与えられています。
階層や権限、命令などと言うと、軍隊のようで違和感を覚える人がいるかもしれませんが、組織の基本的な形はどこの国でも軍隊です。
どんな組織にも責任者がいて、その人が権限を持ってい玄す。
ところが最近では、「こうしなさい」とはあまり言わずに、「こうしてくれるかな」とか「こうしてください」とお願い口調のやさしい言い方をするマネジャーが多いようです。
高圧的な命令口調で言った結果、言われる側が不愉快になるのを恐れてのお願い口調なのでしょう。マネジャーにとっても、そういう言い方は抵抗が少ないのでしょうね。
でも、それは正しいのでしょうか?
「やってくれませんか」と言われれば、思わず断る余地があるのかなと錯覚します。
やりたくない仕事だったら断ってしまいます。
断らないまでも、だらだらやったり、手抜きをしたり、あと回しにしたりします。
そんなあなたの仕事ぶりを横目で見ながら、マネジャーは内心、「意欲がない」
とか「仕事が遅い」と思っているかもしれません。
はっきり言わずに錯覚するような言い回しをした結果がそれです。
きちんと言わなかったあなたが悪いといいたくなるかも知れませんが、お願い口調のマネジャーに限って、怒りも表に出そうとしません。
結局両者が歪み合いながら、言いたいことは、口にしないという状態になります。
さらにこの状態はエスカレートします。
こうなった原因はマネジャーにあります。大いに問題ありです。
それしても、はっきり言えないマネジャーも反省すべきですが、それはそれとして、あなたは、どんな言葉で言われたことでも、マネジャーから仕事のうえで「お願い」されたことは「命令」されたことだということをわきまえておく必要があります。
そのような誤解が起こらないように、当社ではスタッフに命令を出す場合には、正しい指示の仕方を遵守するように指導しています。
正社員になる基本の自分づくり
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