いい大人を相手に素直が大切です。なんて言うとバカにしているのか、軽く観ているのかと思う方がいるかも知れません。しかし、そんなことはありません。
素直であるとは、アサーティブ、つまり自分も、相手も大切にして、自分の意見を主張する上で欠かせないことなのです。
素直であるためには、率直、誠実、対等、自己責任というアサーティブの4本柱を集約した態度なのです。
多くの人が優れた能力を持ちながらも、素直でないために損をしているケースは少なくありません。
素直でない場面とは、そのほとんどは自分の意見が通らなかったり、思うようにならない場合です。つまり自分の苛立ちを他者のせいにしてや不平不満をぶつける。この態度が自分の能力から差し引きしてしまうのです。
率直、誠実、対等、自己責任を基本に出発点にして、気がつかない自分の非を探しながら、相手の利点に注目するように心を配る。
素直であるとは、自他肯定の精神に支えられた素晴らしい能力なのです。
素直さに裏付けされた礼儀正しさには、人間関係を広げる働きがあります。
好感を持って受け入れられるのは、他者とのコミュニケーションの基本は「安心を大切にする」点にあるからです。
人間は成長に伴い人間関係も増え、複雑になってきます。複雑になるほど因果関係を理解して、なにをどうすればいいのかを短時間、瞬時に判断することも増えます。
素直でないと、心とは別の行動をとるという無用なリスクが増えます。
素直であるためには、自己認識がきちんとできている必要があります。自分がナニを考え、どんな感情を持っているのか、自分はどうしたいのか。自分を尊重するために欠かせない要素です。自分を大事にすることに他なりません。
素直であることは出発点であると同時にゴールでもあるのです。
「自分の意見を通すには、自分に欠けているスキルがあるのかも知れない。同じ仕事や役割をしてきた人の意見を聞いてみよう。」
「相性が悪いと決めつけたり、思い込まず、もっと自由に懐に飛び込んでみよう」
「もっと肯定的にとらえて、自由に意見を交換してみよう」
これらは素直な態度です。素直さには、状況が悪くても好転する力があります。
反して不平不満が好ましい結果を出す事はなく、悪い方向にしか進みません、
ライフスキルを高めていくために、次のようなトレーニングを設定することがあります。
・理想と現実の差をうめる目標を選ぶ
・感情的な行動をしない
・プロセスに注目する
・決めたことは責任をとる
・できるまでやる
・自分と周囲の人を尊重し励ます
・いまこの瞬間に集中する
これらのテーマでは、どれも素直さが力を発揮します。
余談ですが、昔の映画に「若大将シリーズ(加山雄三主演)」があります。この映画に登場する若大将をご覧になったことがありますか?扮した加山雄三氏自身が「あんな人間いないよ」って言うくらいに、確かにスポーツも、音楽も、勉学も優等生、腕っ節も強く、ハンサムで性格も抜群のスーパーマン。しかし素直でアサーティブな部分は、観ていてもあんなふうだったら、自分自身の気持ちも軽いだろうなと想像します。悪友、恋人などとのコミュニケーションにその真骨頂が発見できます。
是非一度ご覧になってください。(比較的初期の作品「日本一の若大将」「ハワイの若大将」「海の若大将」の方が、素直でアサーティブな部分が輝いていますので必見です)
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