自分の仕組みは、人生脚本、人間関係の構え、交流パターン、そして比較的分かりやすい人格パターン(特長的な傾向)で成り立っています。
4つは、人生(脚本)と演技力(人間関係の構え)、演技(交流パターン、人格パターン)の関係にあります。
人には自分の特長的な交流パターンがあり、表面に表れる交流パターンには次の3つがあります。
● 平行的交流
● 交叉的交流
● 仮面的交流
この3つのパターンは状況や相手で使い分けていますが、人によって傾向的に平行的交流が多い人と、交叉的交流の多い人がいます。日常的には人格パターン(特長的な傾向)で表出します。
●依存的
●強迫的
●支配的
いずれも平行的交流が苦手で、交叉的、(表面は平行的な)仮面的交流が多い傾向を示します。
交流パターン、人格パターンの違いは、人間関係の構えの影響が表面化したものです。
人間関係の構えには次の4パターンがあります。
● 自分はOK,他人もOK(自己肯定、他者肯定)
● 自分はOK,他人はNO(自己肯定、他者否定)
● 自分はNO,他人はOK(自己否定、他者肯定)
● 自分はNO,他人もNO(自己否定、他者否定)
この構えの違いが、「生きる構え」・・・人生脚本に根ざしています。
つまり、自分を否定的に捉えている人は、自分はダメな人間であることを確認する脚本を無意識に持っていて、その脚本を忠実に生きるために、基本的な人間関係の構えを使って、交流パターンを日々繰り返し続けています。
人生脚本につながる主なドラマ的脚本には、次のようなものがあります。
●私を捕まえて
●泥棒に追い銭
●不幸な私
●弱みの正当化
●ヒステリックな糾弾
●責任転嫁
●思い込み
●私を笑って
●申し訳ありません
その他生涯かけた大河ドラマ(人生脚本)が一本あり、毎回エピソードとして、交流パターンが実践されています。
これは40年続いているという長寿テレビ番組「水戸黄門」と同じ構造と言えます。
「水戸黄門」では、毎年のシリーズごとに完結がありますが、完結に向かって、毎週、同じパターンの“一話完結の物語(ドラマ的脚本)”が繰り返されます。
生涯の役割をしているのがシリーズで、日々の暮らしに起こることが、毎週の一話完結の物語です。繰り返しますが、自分の仕組みは、人生脚本、人間関係の構え、交流パターンで成り立っています。
3つは、人生(脚本)と演技力(人間関係の構え)、演技(交流パターン)の関係にあります。
つまり、自分の人生を書き直すには、人生(脚本)と演技力(人間関係の構え)、演技(交流パターン)を変えることです。
ほとんどの人は、自分の人間関係の構え、交流パターンに不満を持っています。
それを変えたいと思います。
時にはその原因を相手にあると考えて、相手に変えることを要求します。
しかし、自分が変えることができるのは自分だけです。
それが判った人は、自分を変えたいと思う。しかし思うようにいきません。
この状態を感じている人がたくさんいます。
交流パターンを変えようとしてもうまくいかないのは、土台である人生脚本がそのままだからです。
人間関係の構えを変えようとしても変えられないのは、人生脚本がそのままだからです。
しかし、厄介なことに、人生脚本がどのようにして書かれたのか、知る術もありません。
その存在すら気がつきません。だからあなたはどうすることもできない。
この厄介な問題を解決する方法には、いくつかあります。
決定的なひとつは、ポジティブで健全な「目的」を持つことです。
ひたすら目的に向かうことです。
障害があっても、ひたすら目的に向かうことが大切なのです。
自分には荷が重いと考えずに、一歩一歩、進むのです。
目的の達成が重要でなく、目的を持つこと。目的に向かうことが重要なのです。
目的を確かなものにするには、行動することです。
そこで目標が必要になります。目的と目標は違います。
目標は数値などで表現できるものです。だから具体的な行動を起こせます。
目的も目標も考えただけで、自分にはできそうにないと思う人がたくさんいます。
でも、目的も目標も達成が最重要でなく、持って、向かう、続けることが重要なのです。
もうひとつ、大事なことがあります。
メンター(師)を持つことです。これはとても重要です。
こう言うと、あまり気持ちのいいことではないのですが、もし、あなたにメンターがいないのなら、その役割を私がします。
それには訳があります。
あなたは自分の生を生きなければならないからです。
つまり、「自分の人生の仕組み」を知りすぎないことです。
「自分の人生の仕組み」を知るには、時間が必要です。あなたが心理学者になるのなら無駄ではありません。しかし私の経験から言えることですが、膨大な時間が必要です。
私は眠りながらも考え続けていました。意味が分からず気になって四六時中考えていたのです。
それと引換に失ったものもたくさんあります。
そんなことは、普通に生きたい人、自分の生を余すことなく生きようと願う人に必要のない時間なのです。
その時間を私が引き受けるという意味です。
だから、あなたはあなたの生をひたすら生きることに没頭すればいいのです。
私がメンターになってあげるという言い方は不遜に聞こえます。
しかし、その意味は、料理は料理人に任せて、あなたは食べたらいい。
しっかり食べて空腹を満たせば、あなたの生を行動したらいい。
また空腹になったら、戻って来なさい。あなたの空腹を満たすことに全力を使いますという意味なのです。
行動してください。結果が出たら、また考えたらいい。とにかく行動してください。
そのために目的と目標を持ってください。
サカイ式ライフスキル講座「自分を好きになる作法」