発展途上の部下を伸ばす秘訣は、良い気分による「やる気サイクル」に巻き込むことです。
ポジティブな行動
↓
良い評価をフィードバック
↓
良い気分
↓
良い成果
↓
良い評価をフィードバック
↓
やる気サイクル
いい評価をされると気分が良くなるものです。
求める結果に見合う能力さえあれば、気分がいいと良い成果を出します。
特に発展途上にある人には効果絶大です。
ですから、「火のないところに、どのようにして煙を起こすのか?」
部下の奮闘に任せるのではなく、部下に良い評価をフィードバックできる状況を仕掛けて創造するのが、出来るマネジャーの得意技です。
いい結果が出なくても前向きな行動をしていると、それだけでもいい評価をしてあげられます。
しかし、それさえ出来ないことも少なくない。
やる気が感じられないと、叱責することが中心になることも。そんな時こそ、マネジャーの腕の見せ所です。まず先入観を捨てて、結果の芳しくない原因を2つに分けます。
1.能力不足
2.心構えの悪さ
能力が不足する場合は、目標設定を再検討。あるいは能力アップで補います。
心構えが悪い場合は、長所を認めた上で、叱責します。
目標設定と叱責は、使い方も場面も対象も違います。
つまり同じ相手に目標設定と叱責は使いません。
発展途上にある人に叱責すると、萎縮するマイナス要素が機能するだけです。
叱責の対象は、本来出来る能力を持ちながら怠けて使っていない場合に限定します。
ですから叱責は、長所を認めた上でないと効果がありません。目標設定のやり直しの場合、次を実行します。
・言葉による具体的な注意と指示
・行動で、心構えの見本を見せる
・やらせる
・実行させる(行動に注目する)
・励まし(良い評価のフィードバック)
【言葉による具体的な注意と指示】
ここでは、目的と目標について、それぞれ分けて説明します。
どのような目的で、それを達成するために、どのようにするのか。
次に目標、つまり、なにをいつまでに、どのように、どれだけするかを、正しい指示の方法で相手に判るようにします。
【行動で、心構えの見本を見せる】
どのような目的で、目的を達成するために、どのようにするのか、心構えを実践してみせます。
立場の違いから、作業的には部下と違っていても、心構えは示すことができます。
繰り返しが部下の心構え、仕事する態度を作り、共感に発展できることも可能です。
【実行させる(行動に注目する)】
結果への関心はもちろんですが、なにが結果になっているのか。
行動に注目して具体的にフィードバックします。
部下は自分への関心を感じて信頼感を持ちます。
【励まし】
進歩的な変化を評価しフィードバック。
上から目線で褒めるのではなく、良い点を評価し、その継続を励ます。
この点について結果主義でなく、成果主義であることがポイントです。
まず励ませるシナリオを書いて、励ませるようにシナリオ通りに進めてくることがヒット率を上昇させます。
さて、問題は、実行させたけれど、反応が弱く、好ましい行動をしない場合です。
ここが運命の分かれ道になる重要なポイントです。
冒頭に説明したように、良い気分によるやる気サイクルに巻き込むようにします。
ですから、なにがなんでも良い気分にさせる義務(!)がマネジャーにはある。
義務と言い切る理由は、マネジャーが自分の職責を果たす上で欠かせない自分と約束した責任だからです。
そこでもう一度、次の4点で不足がないか確認します。
・言葉による具体的な注意と指示→客観的に見て不足なく伝えているか?
・行動で、心構えの見本を見せる→客観的に見て不足なく伝えているか?
・実行させる(行動に注目する)→目を離して見ていない点がないか?
・励まし→励ませる要因を見落としていないか ?
なかでも、指示は不足が発生する可能性の高いものです。
・個人に分かるように、直接、具体的に、伝える・・・
・・・・ここまではほとんど実施されていると思いますが、
・目的、目標(出すべき結果)。期限を具体的に伝える
・・・・目的を明確に伝えることが案外出来ていません、
さらに期限も曖昧な場合が多い。
「金曜日中に」というような表現は不適切です。
と、言うのは 「金曜日中に」の解釈が 個人によって違うからです。
「金曜、午後6時までに」これなら誰が聞いても解釈は同じです。
目的も同じで、誰が聞いても同じ解釈になるようにしておくのが、指示の基本です。
目的と目標は混同されがちですが、全く別ものです。
目標(出すべき結果) は数字で示せば明確になります。
実行段階で、目を離していないつもりでも、目を離していることが少なくありません。
・途中の確認を怠らず、達成出来ていない場合には、
・・・・「観る→なぜ→どうする」、つまり反省作業をさせます。
反省できずに繰り返しても、ムダな時間を積み上げるばかりです。
心構えで、欠かせないのが、期限までに手を打って達成する姿勢ですが、それを具現化しているのが、指示と途中の確認と反省の実行です。期限まで放置しおておいて結果を見てから判断する態度は部下から見て「やる気がない」「やってもやらなくても同じ」としか映りません。だから部下はそれでいいだろうと判断します。
励ましを実現するのは、マネジャーにとって目標でなkれればなりません。そのための手段を打ち続けることがマネジャーの重要な仕事。もっというなら本分です。
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