人間は、言葉、表情、態度を使ってコミュニケーションしています。
人によってバランスは違いますが、自分を肯定的にとらえていると、自分の考えを誠実に、率直に伝える傾向が高くなります。
こどもも大人も同じですが、こどもは大人以上に体験を通して育まれていくので、親は集中力を発揮して、言葉の向こうにある感情を真摯に受け止めてあげることが大切です。
「私より、お兄ちゃんのほうが欲しいものをたくさん買ってもらっている」と母親に言ったとします。
この場合、お母さんは、この話しをどのように聴き、どのように対処するのが最適なのでしょうか。
●否定しない
●否定する
たいていのお母さんは、差別していないので否定しないか、
こどもの言葉を気にしていない態度や言葉で否定を表現します。
しかし子供が、言葉にするには、期待が隠れていることに気をつけましょう。
こどもが知りたいこと知り、対処するポイントは次の点です。
●「知識がない=幼稚=無邪気」という図式でこどもを見ない
●親は自分の感情に注目しない
●こどもの言葉や行動でなく、その向こうにあるこどもの感情に注目する
●親はこどもの感情に最適な行動をとる
●親は、こどもをどこに導くかを念頭にした行動をとる
「知識がない=幼稚=無邪気」という図式はあてはまりません。
ステレオタイプの「こども=無邪気」の発想は危険です、
「こども=知識がない=非力=ネガティブ」と考えて、ネガティブを放置せずに、自己肯定を通してポジティブになれるようにしてあげましょう。
期待とは、ネガティブな思いが逆転する願いです、
期待しない、できない大人に固まってしまうのは、逆転をあきらめた態度ですが、その苦痛から守ってやれる最前縁にいるのが母親です。
こどもの言葉でも、時には親の心を傷つけることがあります。
何気ない言葉に動く自分の感情に注目しないで、子どもの感情に注目して対処するようにしましょう。
こどもの言葉や行動の向こうにある感情を知るのが最初です。
いまこの子は、どうして、こんなことを言うのだろうか。
「私より、お兄ちゃんのほうが欲しいものをたくさん買ってもらっている」には、私はお兄ちゃんより愛されていないという切実があります。
その問いかけが正しいか、間違っているのかに焦点に合わすのではなく、言葉や行動の奥にある感情に注目することが重要なのです。
自分はいてもいなくても、どうでもいいのか、もしかしたらいらない子か。自分は守られるのか、守られないのか、そこには不安があり、嫉妬もあります。
同じ不安は大人にもあります。
しかし大人が異性に見捨てられるかどうかより、知識がなく非力な分だけ、もっと切実です。
その非力に勇気を与えてあげるには、「そんなことないよ」という言葉はあまりにも非力です。
自分(親)の感情を言うのではなく、相手(こども)の感情を言葉にしてあげると、こどもは分かってくれていると分かります。
その理解に対して答えを出してあげる。
だから
「お兄ちゃんの方が大事になのか、気にしてるのね」→理解を示して気持ちをこめて抱きしめる→回答を伝える
こどもは赤ん坊の延長にあります。
赤ん坊の体験を抱かれていることで守られていることを身体の脳と心で知っています。
もし、「そんなことないよ」って言ったらどうなるでしょうか。
こどもは「そんなことある」って言うかも知れません。
そう言われたら、水掛け論になり、態度を変えないこどもに嫌気をさし、つい「そうよ、お兄ちゃんはいい子だから」とかでも言おうものなら、おさまりがつかないまま傷つけてしまいます。
疑いは強くなり、何度も確かめようと試すようになります。
負の連鎖を早く断ち切る事が、互いにストレスのない関係を作ります。
子育ては親育てです。
自分の育て直しだと思って対等に接することが基本です。
子育てのポイントは、幼いほど、教育が有効になります。
教育費は、大人に近づくほど費用がかかります。
幼いときに、しっかり教育しておくほど、後々の費用がかからなくなります。
教育の基礎が愛情です。
親の愛情がたっぷり注がれた土壌が教育の基礎です。
「親の愛情」の意味を間違わないようにしたいですね。
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(福井の春)