最初にお断りしておきますが、身体的な疲労は休息で回復できますので、身体的な問題は除外して考えます。
ここでは「脳と感情と身体(=心)」から「脳と感情」に絞った回答をさせていただきます。
自分が自分をコントロールしている実感がないと、心は折れてしまうものです。
つまり、主体性のある仕事の仕方に変えることが必要です。
そうは言っても、クライアントがあっての仕事、自分のペースで仕事をするという意味ではなく、「主体性」を持つことです。
自分のペースが仕事ができる状態であっても、主体性のない人はたくさんいます。
つまり、主体性とは、自分が「目的」を持っていることです。
目的のない仕事をしているとは、すでに自分を見失った状態です。
●会社の目的を明確に打ち出しているか、
●会社の目的と個人の目的との間に矛盾はないか
●会社と個人の価値観のすり合わせをしているか
●会社と個人の価値観の違う人がいないか
●会社の目的を個人と共有しているか
以上を確認して、整えるようにしてください。
目的、価値観が共有できないようでは、烏合の衆です。
▼物事が達成できる人には、共通した条件がある。
・目的(ゴール)が明確
・目標に無理がなく、目標から逆算した計画があり、実行が出来る
・継続する仕組みがある
・感情のコントロールができて、我慢力がある
・コミュニケーション・スキルが強い
・流行りの情報に振り回されてない
・結果を急がず、マネジメントサイクルを回す
▼達成できない人にも、共通した条件がある。
・目的(ゴール)が曖昧
・目標に無理があり、計画に難があり、実行が出来ていない
・継続する仕組みがない
・感情のコントロールができず、我慢力が弱い
・コミュニケーション・スキルが弱い
・流行りの情報に振り回されている。
・結果を急ぎ、マネジメントサイクルを回せない
達成できない人の共通した条件は、達成する人の条件が反転したものです。
それにしても、この条件は、数多くの人々をリサーチした結果の「特定された条件」でしかありません。この背景には、リサーチしても浮かばない「本当の理由」が隠れています。
目的もないままに、目標を打ち立てるのは、砂の城。
目的もないままに「感情」たとえば「やらなければならない」「成功したい」「喜んでもらいたい」などで目標を設定してしまうからです。
「理性で考える」のと、「感情で考え行動する」
この境界線を明確に区別するのは、特に本人には難しい。
たとえば、「こんなことを言うと嫌われるかも知れない」と思いながら、話しかけるとき、すでに感情で考えて行動している。
自分がためらうことなら相手の感情に波風立てる可能性は高いので、本当は両者が心の準備をして話し合える場を用意するのがいい。
ところが一刻も早くその場から去りたい気持ちが強いと、通りすがりに話しかける。
相手に心の準備ができていないので、重要な話であるほど、コミュニケーションはうまくできない。
避けたい感情に支配されたまま行動すると関係をこじらせてしまう。
「やらなければならない」という思いで目標に取り組むことはできる。
しかし、思いを強くしなければならない課題であればあるほど、困難がつきまといます。
禁煙ができない人、ダイエットができない人は、煙草を吸いたい、食べたいと欲求を満たしたい感情に注目します。
感情には注目するが、「自分はどうなりたいのか」「自分はどう考えているのか」にはほとんど注目しない。
困ったときに目標だけがある状態では、重圧に心が折れてしまいます。
困難に負けずに乗り越える勇気になるもの、それが目的です。
だから目的は、内向きでなく、外向いているほうがいい。
人は自分のために頑張るより、他者や世の中のために頑張れるように出来ています。
自分ためなら簡単にあきらめることができてしまう、自分が我慢したら済んでしまう。心が折れるとは、自分を敵に回した状態です。
「何のために、この仕事をしているのか」
徹底的に話し合ってみてください。