ビジネスはコミュニケーション力です。関係力とも言えます。
関係力とは、関係が生み出す生産性という意味です。
10人いて10人の力をパワーアップしたからと言って、 チーム力があがるとは限りません。
関係性のバランスが変わって、チーム力が減退することもあります。
たとえば以前の上司(同僚)といたときはやる気が起こらなかったが、 上司(同僚)が変わったら俄然やる気が起こったということがありますよね。
チーム、組織はひとの集合体ですが、 言い換えると関係の集合体と考えることがポイントです。
たとえば10店舗をマネジメントしているスーパーバイザーだっだとします。
達成するべき目標数値を達成するには、10店舗が100%達成してくれたら、 あなたは目標が達成できます。
でも実際には、各店舗のマネジャーに力量の違いがあるし、 商圏ごとに競争相手とのバランスも違います。
そこでムラが出る。
この状況で、あなたが達成するには、どの店舗を伸ばすのがいいのか、 今期だけでなく来期、さらにその先も考えて手を打つ。
そのときにある店に力を入れたら、ひとの関係性で他のどの店やひとに、 どのような影響が出るのか、どのように刺激すれば、
どのような変化が起こるのかを見極めて、関係性を考慮しながら、 これから先の関係性を作っていく。
「誰と誰の間の、どこに、いつ、どのような刺激をどのくらい与えたら、 誰はどうなり、誰はどうなるのか」
あるいは、 「誰と誰の間の、どのような問題があり、それを解決して、 両者をさらに意欲的な状態を創造するには、いつ、なにをどうすればいいのか」
打ち手を間違えずに、タイムリーに手を打ち続けると、 自分が思うようなチーム作りができます。
しかも何年も先まで伸び続けるチームを作ることも可能です。
組織には公になっている表のネットワークに対して、自然にできた関係性によって 裏のネットワークが必ずできます。
それを最良の形で刺激することで、有機的な関係性が成長します。
自律的なマネジメント、 つまりボランティア的な関係性に発展できたら強くなります。
「店舗」という単位で語りましたが、基本単位は「人」です。
関係数がどれだけあるかは、{人数×(人数-1}/2=関係数で表せます。
300人の組織なら、{300×(300-1)/2=44850 、 理論数値なので、10人の組織と比べたら関係性の濃度は違ったものになります。
中小、特に零細がひとに左右されるのは、関係性の濃度が濃いからです。
いずれにしても、数に応じたマネジメント態勢を組んでいるのが一般です。
店舗ごとにマネジャーがいて、統括するスーパーバイザーがいる。
10店舗あれば10の零細企業を管理するのと同じですから、 濃い関係性と向き合うことになる。
しかも、関係性は365日、常に時間と絡んでいます。
関係性が影響を及ぼす力は時期によって変動することを忘れないようにします。
たとえば、いまAとAの関係は全体への影響力はない、
しかし将来を考えて、3年後には影響力のある関係に育てあげる必然がある。
いつから始めるのか、その一方で、その時までは注目しない切り捨ても必要になる。
野球で言う捨てゲームですね。捨てゲームは勝つための手段です。
どのようにして放置するのか、スケジュールを組む。 チーム、組織を育てるための放置ということも必要になります。
やる気を失わせないように、放置の仕方というものがありますから、 それもセンスです。
お問い合わせに対して具体性に欠ける回答になっていますが、 その理由は組織、チームに属する人の質、関係性の質、関係力が違うからです。
「誰と誰の間の、どこに、いつ、どのような刺激をどのくらい与えたら、 誰はどうなり、誰はどうなるのか。
つまり相手の感情を動かすことが必要になる。
対策は頭で考えますが、人は感情で動く。 そのズレがそのまま出たら、どんな企画も機能しません。
頭で考えたことを感情が動くプランに置き換えて、関係性に投げ込むようにします。
ひとりを揺さぶることで、つながる関係が揺さぶられて全体の関係性が動き出す。
そのバランスを最良にするようにタイムリーに手を打ちながら、関係力を強めていくようにします。
関係性と関係力を忘れることなく、状態に応じた手を打つようにしてください。
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