アサーティブとWIN-WINのルール
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インターネットやセルフがどんどん増えても、そこには必ず人が介在してるのが、人間社会です。
そこで目的や目標を達成するには、自分も相手も傷つけないスキルが大変重要になってきます。気がついていても、いなくても、時代の実態はアサーティブをより強く希求しています。
インターネット、セルフ、ファストフォードが増えるのは利便性の効果が大きいのですが、裏を返せば人との関わりがストレスになっていることを意味します。私たちの周りは、ますます人づきあいが苦手になる環境があります。
しかし、自分の存在価値を認めてほしいと願う相手も人間です。そこには分からなくても、アサーティブへの熱望があります。
人と関わる機会が減るほど人への期待も大きく、失望のインパクトも大きい。便利さと引き換えに感情の処理が苦手になる傾向はずっとエスカレートしながら続いています。ますます自分も相手も傷つけずないことが大切になります。
アサーティブとは、遠くにあるものを近くにする活動ですが、それを実現するには、自信があり説得力のある心の豊かさを印象づけられるスキルを持っていること、つまり自分も相手も傷つけない自己表現技術を使うことが、アサーティブのスキルです。
このような態度を養うには、頑張って身につけるものとは思えません。毎日を楽しく過ごすことが自分も相手も傷つけない自己表現技術を身につけるコツだと思います。
こういうと目標達成とは別世界と思われるかも知れません。
しかし、そんなときには、目標を設定するうえで欠かせない要素のなかに次のことを含んでいることを思い出してほしいのです。
・目標達成で自分がどんな気分になるか認識しているか
・目標達成のためにどんな活動をしなければならないか
・目標達成のためにどんな行動をとっているか
・目標達成に必要な特定の重要な活動にどれくらい時間を投入しているか
・目標達成の期限を守っているか
・目標達成するために、自分がコントロールできるようになっているか
・やる気が出ないときでも目標達成の進捗度は進むようになっているか
・目標達成は、意志の力でなく計画を実行すれば達成できるようになっているか
・目標達成の責任を引き受けているか
重要ないくつかの要素が抜けてしまうと、行動を意志で動かそうとします。
しかし、意志は使わないに越したことはないのです。必要な行動を淡々としていたら、意志など必要がないのです。
クルマで表現すれば、ガソリンがなくなると人が押さないと動きません。このガソリンがなくなった状態が意志で動かす状態に似ています、ガソリンの役割をしているのが淡々とした行動です。毎日飽きるほど繰り返す淡々とした行動です。慣れていない行動も繰り返せばその領域になります。
行動しないから、意志で行動しようとする。つまり、もともと意志なんていらないのです。
実は必要な行動というのも、難易度の高いことをすることでなく。本当は誰にでもできるようなことを続けるという場合がほとんどです。
それが分かると、自然に自信があり説得力のある心の豊かさを印象づけられるようになると思います。イライラしても仕方がない、自分の選択と行動で結果は変わるのだから、自分が選択すると同時に結果も選択しているのだと分かれば、ならない話を求めるより、なる話を選択するしかない。
自分も相手も傷つけずアサーティブな活動によって、WIN-WIN(ウィン・ウィン)な関係を構築するには、互いに価値観が違うことを認めて、歩みよるプロセスを積極的に活動することが大切です。
これが、どうしてそんなに大事なのか。
私たちは、ビジネスシーンで「生涯顧客」という概念のもとに顧客を大事にする展開をしています。マーケティングの4Pのひとつでもある価格要素があります。安い、コストパフォーマンスが高いというメリットの提供もありますが、それは安全安心のなかのひとつです。安全安心には価格以外の要素がたくさんあります。身なり、言葉遣い、態度、表情、店の管理状態、約束を守るなど、これらも安全安心の要素です。
自信があり説得力のある心の豊かさを印象づけられるスキルを持っていること、自分も相手も傷つけない自己表現技術は、安全安心の表現なのです。
それによってどんなことが、期待出来るかというと、長い取りひきです。ずっとこの人と関わって行きたいと思う気持ちです。
たとえば店やオフィスというのは不思議なもので、そこにいるひとの意識が空間ににじみ出ます。明るく元気なひとが多い店やオフィスには健全な空気が、いかがわじい店やオフィスにはいかがわしさが、そしてやる気のある店やオフィスには活気が、いちげんさんを大事にしている店には、開放的な空気が漂います。
自分も相手も傷つけない気配りをしている人が多いと長い取引をしてくださいねという空気が漂います。
このようなことは、自分の行動の選択は同時に結果も選択している一例なのです。
さて、「自分も相手も傷つけない」を実行する上で、互いを理解するポイントがあります。
・自分自身のことを本人がどう思っているのか
・大切にしていること、重要視していることを知る
・仕事の目的はなにか
・気にしている不安や恐怖はなにか
・受け入れがたいポリシーはなにか
・仕事に期待していることはなにか
ふたりがコミュニケーションしているとして、両者間にここにあげたポイントに違いがあると、あっさり近づくことはできません。
ひとつひとつ認め合うことが必要になります。リラックスした雰囲気で知り合うことが、近づく力になります。
それには、まず自分のことを知っておくことが先決。他人のことは分かってもなかなか自分のことは分からないものです。
自分を知っていることが、相手を傷つけない力になります。
上記の設問に対する自分の答えを知ると、その理由も知ることになるからです。
自分はなぜそうなのかを知ろうとするとき、自分の不安に向かい合うからです。
因に、不安の種類は「人間に関する12の真実」に観ることができます。
・価値ある存在として認めてほしいと思っている
・「拒絶される(見捨てられ感)」ことを最も恐れている
・誰にでも「外面」と「内面」がある。
・自尊心を傷つけるようなことをして互いに得になることはない。
・自分の価値観を否定されると心が動かない
・自分に好意を持っている人に好感を持つ
・未来に対して「自分はどうなるのか?」という不安を持っている。
・だから変化を好まないのが一般的だ。
・自分にとって大事な個人的を考え、話したがる
・自分が理解できることだけを傾聴し受け入れることができる。
・実にくだらないと思える人間はすべての層に存在している。
・はっきりした理由がないこと、論理的な説明が出来ないことを考えたり行動する
不安の原因は以上のような特性にありますが、自分の不安を知れば、他者に対しても厳しい注文をする可能性は弱まります。
お互い様と思えるからです。つまり自他肯定は人間に共通した不安を知ることで強まります。その結果、不安があるのは、おかしくないことと思えるようになり、不安は消えるか、消えないまでも過大評価がなくなり等身大でつきあえるようになります。
自他肯定、お互い様と思えると、話を傾聴できるようになります。するとここにあげた「人間に関する12の真実」の大半がクリアできるようになるので、安心感も手伝ってよりよい交流を進めることができるようになります。
すると、具体的な対策を講じる力の基礎ができます。具体的な対策を講じる勇気ができると、分からないことは分かるように努力したい誠実さが自分の内に満ちてきます。
他者に聴くことも恥じることではないことが分かり、むしろ高い評価を得ることになると知ります。つまり、ずっとこの人と関わって行きたいと思われるようになります。
それは「自分も相手も傷つけない」を実行することを選択したからであり、選択が同時に結果を選んだからです。
このプロセスで注意したいのが、GIVE&GIVENです。
他者に助けを求めることは、GIVEではなくTAKE ですが。その体験を通じてGIVEされる喜びが分かります。
これはとても大事で、今度は自分がGIVEしたいと思います。だからGIVE&GIVENを信条とするのです。与えられたら返したいと思うのが人の心情だからです。
それは交換でなく共感だということを分かった後のGIVE&GIVENはホスピタリティの原動力になります。だから、どんどん助けを求める。それはやがてホスピタリティになって花開きます。
人の世の伝承なのです。助けを求めないことは伝承を断ち切る行為でしかないのです。
次にあげるのは、アサーティブによるWIN-WIN(ウィン・ウィン)のルールです。
・相手の話を聴ける自分
・相手の立場を考えて、自分の意見を主張できる
・タイプに合わせたアプローチができる
・思い込み・決めつけで、可能性を閉じない
・感情的な行動で、価値をボロボロにしない
・共同体の一員であることを忘れない(チームワーク)
GIVE&GIVENを重ねると、WIN-WIN(ウィン・ウィン)のルールを実行することが楽しくなるのです。