WHEN THE SNOW IS ON THE ROSES
When the snow is on the roses
Can you find the key?
When the snow is on -
No, no . . . here.
I'm just singing.
When the snow is on the roses
When the bluebird's flown away
In my heart I will remember
AII the love we shared today
When the snow is on the roses
When the bluebird's flown away
In my heart we will remember
All the love we shared today
Doing all right.
All the love we shared today
That's one of . . . and my father's favorite songs,
the guy that sings in the audience so I can say
hello to James . . .
エルヴィスという人は、歌が自分であり、言語であり、思考そのものであったように思う。それこそが、かってマリオン・キースカー女史が語った『一般にソウルと呼ばれているもの」の正体である。
この<バラに降る雪>は出だしはバンドとの呼吸が合わず、本人も気合いの入った歌いだしではなく、スムーズとは呼びがたい。この曲を目当てに購入する人はガッカリするかも知れない。しかし音質が悪いという点と1分50秒という短さを別にすれば、当然であるがやはり素晴らしいのだ。それは、歌っていくにつれ、エルヴィスが歌の中で、思考し、話しかけてくるからに尽きる。
人の話とは何語であれ、話す人の考えとは別に、聞く人の聞き方(考え方)で変わるものだ。だからエルヴィスがどんな考えをどんなふうに語ろうが、一旦発信されてしまった内容は、所詮受取り側の聞き方に委ねられる。それにしても見逃せないのは、真摯に語りかけてくる姿である。
恐らくエルヴィス・ファンの大半の方は意識する、しないに関わらず、このような姿にマイってしまっているのだろう。そういう意味ではエルヴィスはロックンローラーというよりバラード・シンガーと言ってもおかしくない。バラードの本質は詩を聴かせる音楽であるからだ。