Big Love Big Heartache
日曜日は晴れでないと気分が落ち込みます。だから元旦は絶対に晴れでないといやです。
正月の空への期待が大きいので、曇っていたら落ち込みも大きい。
会社も工場も休みで、車も少ないので、排出される毒もがっつり減るので、青空がいっそうきれいです。
正月に観た「青春カーニバル」では、エルヴィスのジャケットもきれいなブルーで、よく似合っていて爽やかでしたね。
中でもクリーム色のジャケットに黒いパンツというシンプルな衣装で歌う<激しい恋には深い痛手>はひときわ美しい団塊ホームランのシーンです。
2月にリリースされる日本編集アルバム「レディメイド・ディグス・エルヴィス!」には一曲も収録されていないのが残念。
元旦の青空のように、バアーンと「どうだ!」と大見得きれるような真にスーパースターと呼べるアーティスト。
いまではさらに限られているように思います。
その美しさと対照的に、最近、家族殺しが次から次へと大変です。
いやなことだけど、家族をはじめ心理的に近い人になるほど、<激しい恋には深い痛手>式に愛情も憎悪も深くなるのは自然です。
それほど不安が強いのは、それだけ自分の存在が希薄なのかも知れません。
戦国時代も国の内外問わず多かったようですが、それらとは事情が違うし、動機があきれるほど軽いのはどうかと思います。
恐ろしく寒々しいことだけで、究極の娯楽化した目的を実行するために動機を探している、そんな気がします。
形骸化したロックがロックであるために理由を探すみたいなものです。
かってセックスピストルズが「ロックは死んだ!エルヴィスもビートルズもストーンズも死んだ!」ってやりましたが、別に彼らが死んだわけではない。
時代が変わっただけで、ロックが事件になる時代ではなかっただけのことで、ロックという事件はエルヴィスと共に彼方に消えてしまっていたのです。
でもピストルズはちゃんと解った上での確信犯でした。
自分探しっていうけれど、人は自分と違う人に出会うほど、自分がはっきりしてくる。
それには他者を認めることが条件としてあります。
なのに他人と違うことを恐れたら自分が分からなくなります。
プロになるずっと前に、サンスタジオで「自分は誰にも似ていない」と語ったというのは有名な話ですが、それは違うことを認めているってこと、つまり他者をを認めていることに他ならないのではないでしょうか?
だからあれだけビッグネームになっても、ビートルズの曲だろうが誰のであろうが、カバーすることに全然抵抗がない。
トレンドなんて気にしないのは古いタイプのミュージシャンということではないですよ。
「青春カーニバル」なんて映画も最近DVDで観ていてやっと、こんなストーリーだったのかと分かった次第でが、エルヴィスの存在感はそんな程度には負けない、びくともしない。
要求される以上のものを出そうにも出しようのなかった演技とは違って、どんな曲にでも自然に心が動いてしまう歌には、存在感が強すぎるほどたっぷり。
「青春カーニバル」には、<ハウンド・ドッグ><ボサ・ノヴァ・ベビー><あの娘が君なら>などでおなじみのジェリー・リーバー、マイク・ストーラーの強力コンビが作詞作曲した<リトル・エジプト>も挿入されています。
バラード<激しい恋には深い痛手>は、歌舞伎でいうなら花道を行くような風格が魅力で、エルヴィス節の定石といえばそれまでかも知れない。
しかし、2分に満たない曲に「待ってました!」と声が飛びそうというのも、エルヴィス、その人のなかから響いいてくる声に、揺るがぬ存在感の確かさがあるからです。
エルヴィスが何をしたか、しなかったかという以前に、他者を認めることができる力から生まれる存在の確かさがあるから、かくも長く愛されている、聴き続けられているのではないでしょうか?
深い痛手を受け入れようとするエルヴィス節の美しさにじっくり耳を傾けて、思い切り堪能してみましょう。
我慢することが実はもっとも楽しいことだと思えてくるような歌声です。
それはマゾのようだけど、そうじゃない。
自分しか考えられない虐待氾濫の時代に、自分を忘れてしまうほど一途に人を想えばこそ見える凍星のように希望をもって輝く痛みです。
耐えることを知っていた真のロックンローラーが、その魂で歌う<激しい恋には深い痛手>・・・・エルヴィスがそっとあなたの肩に手を置きます。
心に青空が広がったら、エルヴィスはなにより喜びます。と、自分は思っています。
オリジナル・サウンドトラック ダブル・フィーチャーズ・シリーズ
ラスベガス万才~青春カーニヴァル
Love
in Las Vegas/Roustabout [Best of] [from UK] [Import]
1. ラスベガス万才
2. 愛の証しを
3. ひとりぼっちのバラード
4. ユーアー・ザ・ボス(ウィズ・アン・マーグレット)
5. ホワッド・アイ・セイ
6. ドゥ・ザ・ヴェガ
7. カモン・エヴリバディ
8. ザ・レイディ・ラヴズ・ミー(ウィズ・アン・マーグレット)
9. ナイト・ライフ
10. 恋の讃歌
11. テキサスの黄色いバラ/テキサスの瞳
12. サンタ・ルチア
13. 青春カーニヴァル
14. リトル・エジプト
15. いたずら仲間
16. つらいパンチ
17. すてきな世界
18. 激しい恋には深い痛手
19. ワン・トラック・ハート
20. カーニヴァル・タイム
21. 見せ物小屋
22. 地平線に新しい日が
23. いかす車でぶっ飛ばせ
60年代前半のエルビス映画2作品を1つのCDに収録したオリジナル・サウンドトラック
ダブル・フィーチャーズ・シリーズの輸入盤。シングル・リリースされた<ラスベガス万才>< ホワッド・アイ・セイ>が有名だけど、実は傑作のオンパレード。<
カモン・エヴリバディ>< ザ・レイディ・ラヴズ・ミー(ウィズ・アン・マーグレット)>< 恋の讃歌><ひとりぼっちのバラード><リトル・エジプト>。<おたまじゃくしはカエルの子>を歌った<地平線に新しい日が>など。
パラマウント映画「青春カーニバル」DVD
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愛ピのエルヴィス・プレスリー
コレクション
世界で一番大切な君に話すこと。
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BMG JAPAN NEW RELEASE INFORMATION
2007年2月21日発売 エルヴィス没後30年日本独自企画
初回生産分紙ジャケット仕様
小西康陽プレゼンツ
レディメイド・ディグス・エルヴィス!
Readymade Digs ELVIS!
BVCM-31211 \2,548 (tax in)
ライナーノーツ:小西康陽 楽曲解説:Billy モロカワ
小西康陽監修によるエルヴィス・コンピレーション!
かつて無かったユニークで斬新なセレクション。
没後30年。これがエルヴィスの新しい聴き方!!
●ご存知、小西康陽氏によるエルヴィス・コンピレーション。小西氏のプロダクツ名「Readymade」の冠をつけたこのアルバムの収録曲は、これまで数あるエルヴィスの既存のコンピレーションとは全く違った角度から、エルヴィスを掘り下げたもの。今まで広く知られていなかったエルヴィスの隠れた名曲が多数収録されており、小西氏ならではの選曲で、新しいエルヴィスを発見することができる。特にエルヴィスのキャリア上見落とされがちな60年代中期の映画音楽などの楽曲が多く収録されているところも特徴である。
●普段エルヴィスを聞かないターゲットや、エルヴィスのファンでさえ新鮮なグルーブと驚きを感じることができる。(エルヴィスのリミックス・ヒット「ア・リトル・レス・カンヴァセーション」(2002)、「ラバー・ネッキン」(2003)もあまり知られていない楽曲だった。)あらゆる音楽ファンに聞いてもらい。
●ピチカート・ファイヴでの活動は勿論、数々のプロデュースワークやリミックスにより、小西氏の豊かな音楽性や深い音楽的見識は周知の事だが、そんな氏のエルヴィスに対する熱い思いは意外にもあまり知られていないが、実は小西氏にとってエルヴィスのコンピレーションを作ることは夢であった。小西氏は「Readymade
digs Disney」というディズニー・ミュージックのヒット・コンピレーションを制作しているが、彼にとってディズニーとエルヴィスは共にアメリカないし世界を代表するポップ・アイコンであるということから、このアルバム名を「Readymade
digs ELVIS!」とした。
●アートワーク・ディレクションも小西氏によるもので、表紙はなんとエルヴィスの下半身、裏側が上半身となる斬新なデザインで今回特別にエルヴィス・プレスリー・エンタープライズの許諾を得た。中面には、収録曲のオリジナル・アルバムのジャケット写真が蛇腹状にプリントされる予定。初回生産分は紙ジャケット仕様となる。
収録楽曲は全36曲!
● 2007年は、エルヴィス没後30年にあたり、世界中で数々のエルヴィス・イベント、リリースなどが計画中であり、必ずエルヴィス再評価のムーヴメントが湧き上がるでしょう。日本でも現在2007年にむけて、CD、DVDのリリース以外にもエルヴィス企画が進行中。
<小西康陽>
1985年、ピチカート・ファイヴのメンバーとしてデビュー。国内外で活動するも2001年解散。
作編曲家、DJ、アート・ディレクションなどで多くの作品を手がける。
代表作として、ルパン3世リミックス集「PUNCH THE MONKEY」・慎吾ママ「おはロック」松平健「マツケン・サンバU」リミックス、akiko「JAZZ
& JIVE」などが挙げられる。その他プロデュースやリミックスを担当したアーティストは夏木マリ、深田恭子、小倉優子、野本かりあ、和田アキ子、SMAP、エイジアエンジニア、ジャクソン・ファイヴなど多数。
2006年より新レーベル「columbia*readymade」のプロデューサーとして活動する。
2007年1月には、服部良一作品の監修・選曲・アートディレクションを担当したコンピレィション・アルバムが発売される。
<選曲コンセプト>
ただ好きな曲を選んでみたら120曲以上になりました。そこから、さらにオイシイところをチョイスしたのがこのCDです。
あえて言うなら
・jazz & jive なエルヴィス。・groovyなエルヴィス。
・sweetで、smoothで、soft rockin'なエルヴィス。 というところでしょうか。
本当にこの偉大なロック・ミュージシャンは、そしてアメリカのショウ・ビジネスは、奥が深いですね。
ぼく自身も発見が多くてワクワクしました。そのドキドキ・ワクワクを真空パックしたつもり。
どうか皆さんも新しいエルヴィスを発見してください。
小西康陽
収録予定曲 全36曲
1 マイ・ベイビー・レフト・ミー
2 ワン・サイデッド・ラヴ・アフェア
3 ダウン・イン・ジ・アレイ
4 シェイク・ラトル・アンド・ロール
5 テディ・ベア
6 サンタが彼女を連れてくる
7 フールズ・フォール・イン・ラヴ
8 キング・クレオール(オルタネイト・テイク18)
9 アイ・ガット・スタング
10 キング・クレオール
11 ラヴァー・ドール
12 サッチ・ア・ナイト
13 G.I.ブルース
14 今夜は恋の気分で
15 アイム・カミング・ホーム
16 ロカ・フラ・ベイビー
17 ボサノヴァ・ベイビー
18 ナイト・ライダー
19 キッスン・カズン#2
20 イッツ・ア・ワンダフル・ワールド
21 ハワイアン・パラダイス
22 ビーチ・シャック
23 スイムで行こう
24 叩けタンバリン
25 ストップ, ルック・アンド・リッスン
26 ミニ・スカートのお嬢さん
27 ダブル・トラブル
28 オールド・マクドナルド
29 心から愛してくれたなら
30 フー・ニーズ・マネー
31 ヘイ!ヘイ!ヘイ!
32 カリフォルニア万才
33 夏に開いた恋なのに(ムーヴィー・ヴァージョン)
34 ブルー・ムーンがまた輝けば
35 いかす生活
36 ゴット・ア・ロット・オブ・リビング(フィナーレ・ヴァージョン)