泣きたいほどの淋しさ
I'm So Lonesome I Could Cry
ジャンプスーツ姿を最後に
この世界から去っていたエルヴィス・プレスリー。
世界15億人が観た伝説のライブ「アロハ・フロム・ハワイ」
「アメリカ」を印象づけるイーグルを
大きくあしらった白いジャンプスーツ。
黄色と紫の美しい花びらに人のやさしさを織り込んだレイが飾る。
したたり落ちる汗、入魂のパフォーマンス、
その姿を観て、美しいと思う人はいても、笑う人はいないだろう。
唯一無二の存在、
オリジナルなエルヴィスが着ていたモノを
他の誰かが着用しても似合わないのは、
なによりオリジナルでない理由によるところが大きい。
アメリカやヨーロッパでは、
オリジナル、クリエイティブであることは
とっても大事なこととされる。
オリジナル、クリエイティブであることを
「異質」として取扱、削除する社会の構造は「いじめ」と変わらない。
戦争を知らないこともが増えている。
エルヴィスをリアルタイムで聴いた人でも、
日清、日露戦争のことを知らないのと同じだ。
大切なことは、受け継いでいく精神。ポリシーの基盤。
日本のそのほとんどの祝・祭日が、
アメリカの独立記念日のように国民として拠り所になっていないのは
ポリシーがないことに関連しているのだろう。
自分たちは気づかないうちに、
自分の情報を遮断して、他からの情報にコントロールされている。
自分の好きよりも、売れるものを好み、
人気のあるものを好む暮らし方を
習慣にいていたら自分は失われてしまいます。
エルヴィスはいいですね。
最後まで一発録りにこだわった。
それも含めて、
70年代のエルヴィスは、自分にこだわった時代でもあったよう。
そのなかにピカッと輝く小さな星があります。
<泣きたいほどの淋しさ>
「僕が聴いたもっとも淋しい歌」と、そう語って、涙のような汗を流す。
歌手になるまえからラジオから聴こえてきたハンク・ウィリアムスの世界に、 エルヴィスは足を踏み入れる。
Hear that lonesome whippoor will
He' sounds too blue to fly
The midnight train is whining low l'm so lonesome
I could cry
Did you ever see a robin weep
When leaves began to die
That means he' s lost the will to live l'm so lonesome
I could cry The silence of a falling star
Lights up a purple sky
And as I wonder where you are l'm so lonesome
I could crv l'm so lonesome I could cry
♪ The midnight train is whining low l'm so lonesome
I could cry ♪
エルヴィスは、夜汽車でエルヴィス自身を発見する。
大事なことは”自分”が歌う。”自分の感情”を歌う。
必然で流行には関係ない。 ひとりの人間だから、その日その日の感情がある。
その瞬間、瞬間の感情がある。
エルヴィスはそれを隠さないままに、歌の世界の感情を露出する。
孤高であることを好まなかったにしても、孤高であり続けた男。
グッドテイストとバッドテイストの葛藤。
アメリカ的な精神の良い面と悪い面が混在しながら、アメリカ的なものを凌駕する。
その目もくらむ衝撃と輝き。
「僕がこれまでに聴いたいちばん淋しい歌」・・・・
その言葉の意味を考えながら聴いている。
あの独りぼっちの夜鷹の声を聴いてごらん
淋しくて飛べないといっているよ
夜汽車は低くすすり泣き
僕もあまりの淋しさに泣き出しそう
こま鳥が嘆き悲しむのを聞いたことがあるかい
木の葉が死んでゆく頃に
あれは生きる望みを失ったということなんだ
侯もほんとに淋しくて泣きたいくらい
流れ星が音もなく
紫の空を染めて落ちてゆく
あれは君が何処に居るのかと思う僕みたい
泣きたいほどに淋しくて
僕はほんとに淋しくて、泣きたいほどなのさ
エルヴィスの魂が、励ましとなって背中を抱きしめる。
もうすぐメンフィスは16日のキャンドルサービスの夜を迎えます。
▼ <夢の渚>を収録したエルヴィス映画のベストアルバム
エルヴィス・アット・ザ・ムーヴィーズ
ELVIS AT THE MOVIES
BVCM-37945/6
\3,360(税込)
■エルヴィスの主演した計31本の劇映画の中から、一番印象に残りヒットしたサウンド・トラック・レコーディングを40曲厳選
■「フロリダ万才」からは<スイムで行こう>をピックアップ
■8月には、ワーナー・ホーム・ビデオから今まで未DVD化だった映画「フロリダ万才」「キッスンカズン」や、未発表映像を含むアップグレードされた映画のDVDが一挙に多数リリースされる。
またパラマウント・ビデオからも主演映画の8作品のDVDボックスがリニューアル・リリース
■現在、エルヴィスのサウンド・トラックの評価が高まっている半面、多くのサウンド・トラック音源が入手困難となっているので、ファンにとっては、欲しい曲を手に入れるチャンスとなる。
■記憶に新しいリミックス・ヒット「ア・リトル・レス・カンヴァセーション」(02)や「ラバーネッキン」(03)も元は映画のサウンドトラックの楽曲だった。そのオリジナル・ヴァージョンを収録。
CD-1:1.ラヴ・ミー・テンダー 2.ラヴィング・ユー 3.監獄ロック 4.トリート・ミー・ナイス 5.冷たい女 6.キング・クレオール 7.G.I.ブルース 8.フランクフルト・スペシャル 9.フレイミング・スター 10.ロンリー・マン 11.好きにならずにいられない 12.ブルー・ハワイ 13.ロカ・フラ・ベイビー 14.夢の渚 15.広い世界のチャンピオン 16.心の届かぬラブ・レター 17.破れたハートを売り物に 18.あなたにそっくり 19.ボサノヴァ・ベイビー 20.ラスヴェガス万才
CD-2:1.カモン・エヴリバディ 2.キッスン・カズン 3.リトル・エジプト 4.スイムで行こう 5.イージー・クエスチョン 6.僕は君のもの 7.叩けタンバリン 8.フランキー・アンド・ジョニー 9.ここは天国 10.君は僕のもの 11.アイル・ビー・バック 12.ミニ・スカートのお嬢さん 13.恋のルーレット 14.ブルー・マイアミ 15.レット・ユアセルフ・ゴー 16.ステイ・アウェイ 17.ア・リトル・レス・カンヴァセーション 18.チャロ クリーン・アップ・ユア・オウン・バック・ヤード 19.ラバーネッキン
エルヴィス・プレスリーの音楽
エルヴィス・プレスリーのDVD
エルヴィス・プレスリーの本
愛ピのエルヴィス・プレスリー コレクション