自己実現を達成するには、自分への信頼感が欠かせません。
自分への信頼感はライフスキルのひとつ、対人関係のスキルを正しく身につけると変わってきます。
私たちは自分への信頼感を強めるために、まわりの人の評価を気にしてしまいます。
まわりの人の評価は自分の信頼感を高める上で強力な力になると知らず知らずのうちに思ってしまっています。
それが対人関係のスキルを正しくもてないようにするばかりか、自分とまわりの人を分ける境界設定の自己認識スキルをはじめいくつかのスキルを正しく身につけられなくしています。
その影響でおかしなことをしているのです。
具体的に言うと、自分のことが好きであること。誰でも自分にことをかわいいと思うのが普通だと思いがちですが、現実は自分が自分を疎外している場合が多いのです。
人は誰でもまわりの人のことを気にしていないものです。
関心が低いものです。それは悲しいことでもなんでもなくて、そういうものなのです。
だからまわりの人の評価を気にして自分で自分の評価を低く見積もることはしないほうが賢明なのです。
とはいいものの、現実にはそうでない人が多いのです。
まわりの人の評価は自信になりやすいからです。
自分に関心の強い自分が自分を嫌うと、自分の味方になってあげる人は、誰もいなくなってしまいます。
「私はダメだ。どうせ私なんかにできない」と思いこんでいると、行動もそのようになってしまうものです。
その上、「私はダメだ。どうせ私なんかにできない」と思っている人ほど、まわりの人の評価が気になるので、まわりの人の意見に流されたりします。それに
自分の考えやしたいことがあっても言えません。 そればかりか、ちょっとしたささいなことでも言いそびれてしまいます。
すると周囲も「あの人って、どうせできないから」と思うようになります。
それが、視線となって自分に戻ってきてしまいます。
すると「やっぱり私はダメなんだ」という悲しい思いがますますふくらみます。
どこかで断ち切ることをしない限り、これをくりかえしてしまいますので、自分がどんどんきらいになり、すっかり自信をなくしてしまうのです。
ちなみに、こういう状態でも応援してあげることが、人を愛するということです。
愛することの意味
人を愛するということは我慢することであってはいけないのです。
我慢からは共倒れしか起こりません。
我慢する状態がすでに対等ではないわけですから、愛する態度からはほど遠いわけです。
積極的自己表現、自分がしたいからそうしているということでないと愛することになりません。
愛するとは、対等、誠実、率直、自己責任の4つの要素が積極的自己表現された行為だからです。
子育てにストレスを感じたり、失敗するのは、親のほうの我慢している気持ちが強いからです。
たとえ相手が赤ん坊であっても、人として対等であることを忘れてしまうと、誠実、率直、自己責任からも離れてしまいます。すると我慢している気持ちが強くなってしまいます。
積極的自己表現のことをアサーティブといいます。
自分の気持ちや考えを、まっすぐに表現するやり方のことを、アサーティブな態度と言います。アサーティブとは積極的自己表現を意味します。
アサーティブを、アサーティブネスと表現する場合もありますが、アサーティブである状態をアサーティブネスと表現しています。
WHOが提唱するライフスキルでいう10のスキルの内の「対人関係のライフスキル」がそのスキルです。
対人関係のスキルは、アサーティブ・トレーニングによってパワーアップできます。
「どうせ、私なんか」と思う方は、10のライフスキルのなかでも、
が弱いといえます、
そんなにダメなのと不安になると思いますが、心配はいりません。安心してください。
連鎖していますので、ひとつがスキルアップできると他のスキルもアップが可能になります。
そのキーワードとなるスキルが対人関係スキルです。
対人関係のスキル
対人関係のスキルは、好ましいやり方で、人と人との良好な関係を作ったり、維持したりする人間関係の構築と維持
スキルのことです。
また社会生活を営む上で、支援してもらえる最強の味方となる家族との良い関係を作り、維持するスキルであり、
より建設的な形での別れを可能にするスキルになります。
対人関係スキルがを身につくと、主に以下のことに役立ちます。
・まわりの人と協力しあう
・信頼して共同作業をする
・適切な対人行動のための限界を知る
・友達をつくる
・対人関係をつくったり終了したりできる
・家族と建設的な関係を作れる
尚、対人関係スキルは、効果的コミュニケーションスキルと補完し合うスキルです。
積極的自己表現ができるようになるキーワードとなる要素が「対等」「率直さ」「誠実」「自己責任」です。
「対等」というのは、自分と相手を比較せずに、自分が相手よりも上であるとか、相手より下だとか、偏見を持たずに、同じ人間同士として向き合える状態のことです。
「率直さ」とは、遠まわしな表現、思わせぶりな態度、くどくど言いわけしたりせず、気持ちや意見を適切な言葉で表現すること。
「誠実」とは、自分にも相手にも正直に、心をこめて向き合うこと。
「自己責任」とは、自分がどうするかを自分で選択して、結果に対して自分で責任を持つこと。
つまり、人の言いなりになったり、人のせいにしないことです。
これらは自分が行動を変えることで身につきます。
新しい行動はくりかえし練習して習慣化することで、身につけるものです。
慣れ親しんだ行動も、くりかえし習慣化したことで、身についたものです。
最初は不慣れからうまくできないのは当然なことで、気にすう必要なありません。
だから結果を気にせずに、どんどんチャレンジすることです。
アメリカでは失敗することをチャレンジと表現します。
結果を気にするのではなく、チャレンジしているプロセスに関心を持つこと、それを誰よりもまず自分が称賛してあげるようにしましょう。
失敗しても、しても、新しい行動を身につけようとしている自分を応援してあげる。
これが自分を愛することです。
それができるようになったら、まわりの人を愛することができるようになります。
そのとき4つの要素である「対等」「率直(そっちょく)」「誠実」「自己責任」というスキルが自然に身についているのです。
とっても大事なことなので、繰り返しますが、どこで問題解決できたか分かりますね。
結果を気にしたり、まわりの人との比較をするのではなく、チャレンジしている自分のプロセスに関心を持つこと、それを誰よりもまず自分が称賛してあげることです。
失敗しても、しても、新しい行動を身につけようとしている自分を応援してあげるから、自分が好きになり、自分への信頼感が高まるのです。
そしてこれも必然ですが、くり返しくり返し失敗してもあきらめずに取り組んでいたら達成できるようになります。
これが「私にもできる」という達成感を感じさせてくれます。
しかし自信は、結果よりも、くり返しくり返し失敗してもあきらめずに取り組むプロセスによって得られるのであって、結果はその証明にすぎないのです。
それが分かればコツを会得したことになりますので、先々の暮らしのすべての場面で、そのスキルは発揮できるようになります。
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