この「ライフスキルを育むマイプロジェクト」のコーナーでは、標的ライフスキルを育むために欠かせないスタイル、つまり働き方、遊び方、生き方そのものであるゴールデンルールの具体的な実践方法をご説明していきます。
そのはじまりとして、まずなぜゴールデンルールなのか。そしてライフスキルの基礎を形づくる積極的な自己表現(=アサーティブ)。
ライフスキルとゴールデンルール。なにをどうしたらいいのかについて簡単にご説明しておきます。
ライフスキルとゴールデンルール
ライフスキルを育むためにゴールデンルールを用意したのは、ライフスキルを学ぶ対象にしたくないことがあります。
ライフスキルとは、生きる技術であり、生きる力です。
技術は使ってこそ価値があるもので、その構造や学術的なこととして知識を持っても意味がありませんせん。あなたが心理学者であるなら別ですが、一般のひとはライフスキルを学ぶために生きているのではありません。英語の学習と同じで知識として身につけるより、ツールとして使いこなせることが大事です。
それと同じ理由から、知るより使いこなすにフォーカスしています。
そのためにゲンキポリタンでは、課題(タスク)を設定して、クリアするプロセスを通じてライフスキルを育む方法をアプローチしています。
そのツールがゴールデンルールであり、それは自分のスタイルを創造するものだと確信しています。
自分のスタイルを身につけてライフスキルを育む
マイプロジェクトで選ぶゴールデンルールは次の7つのなかから選びます。
それぞれのルールに、関連するライフスキルを記載しています。
●自分と周囲の人を尊重し励ます
コミュニケーションスキル (効果的コミュニケーション ・対人関係)
● プロセスに注目する
自己認識スキル(自己認識・共感性)
● 決めたことは責任をとる
意志決定スキル(意志決定・問題解決)
● できるまでやる 意志決定スキル(意志決定・問題解決)
● いまこの瞬間に集中する 意志決定スキル(意志決定・問題解決)
●
理想と現実の差をうめる目標を選ぶ
目標設定スキル(創造的思考・批判的思考)
● 感情的な行動をしない ストレスマネジメントスキル
(感情対処・ストレス対処)
ゴールデンルールと呼ぶからには理由があります。ライフスキルの宝庫だからです。
取り組むタスク(課題)を達成するうえで、もっともふさわしいルール、つまりどんなやり方で臨むかという点でスタイルになりますが、選びます。
なにごとにもやり方があります。それは働き方でもあり、遊び方でもあり、生き方でもあります。
たとえば繰り返し、「できるまでやる」というスタイルを実践していると、そういうスタイル、行動パターン、態度が自然に自分のスタイルとして身について行きます。
三日坊主が習慣になっているひとには困難であっても、それでも「できるまでやる」を繰り返していると、プロセスでは必ずうまくできない場面に遭遇します。
すると、感情的になるものですが、 「できるまでやる」にはそうはしていられません。でも、「できるまでやる」意識が弱いと、そこで感情的になって目標から目をそらします。
いまは分りやすくするために話を簡単にしましたが、実際はもっと複雑な場合が多いようです。
目標から目をそらせるために感情的になって、他のことに注目するような仕掛けを自分が使っているのです。
ですから感情的になるひとはなにをしても目標達成が困難です。 それは目標を達成するプロセスから脱輪するために感情を使っているからです。
その背景には、「不安」や「恐怖」があります。
感情は、その逃避にもってこいなのです。
さらに感情は時間を食いつぶします。
イライラを解消するために、自分の人生に全く関係のないようなことに時間とコストを使います。
感情処理の間違いがひとを破壊する現代
現代人は、この浪費がもの凄く多い生き方をしています。ずっと以前と比べたらはるかに自己実現が容易になっているにもかかわらず、ストレスが多いのはどうしてでしょうか?
情報過多だけど、情報が自分を味方してくれる。・・・そのはずですが・・・・実際は不要な情報をどんどん取り込んでストレスに変えている。
こういう環境は大人になってからあるのではなく、こどもの頃からそばにあります。しかも粗悪なものが多い。
つまりあなたは大切な存在でないというメッセージを含んだものがものすごく多い。
偽装は教育から食品にまで及んでいて、金のためならなんでもするという有り様は命は金より軽いというメッセージの乱発に他なりません。
このようなメッセージを上手に払いよけなかればならないのですが、感情的な行動に走らせる感情は、むしろ粗悪な環境に逃避することを後押しています。
感情の扱い方を間違えているからですが、これが循環するとどうなるか、ますます感情処理ができなくなるばかりなのです。
だから豊かなはずなのに、すごく貧しい感覚しか身につかなくなっていきます。
本当はすごくぜいたくな暮らし方をしていても、気がつかないというようなことが起こってきます。
ひとが自分らしく生きるには、感情と時間の扱い方を間違えないことです。
これだけはいくら声を大にしても、叫び続けたい。
「こいつはうるさい奴だな、同じことばかり言いやがって」そう思われたら本望です。
ライフスキルを使って自分らしく生きるってどういうこと?
自分らしく生きるってどういうことでしょうか?
ゴールデンルールにある「いまこの瞬間に集中する」を実行しているいま、その瞬間が、自分らしく生きている状態です。
つまりゴールデンルールを果たそうと取り組んでいる状態が幸福そのものなのです。
幸福はお金を払って入場券を手に入れるようなところにはありません。
ああ、キツいな、もうバテそうだよ、そういう世界にこそ発見できます。
アサーティブが問われるビジネス環境は、自己主張の経験が少ないひとには修羅場です。
しかし、それこそ神が与えてくれたチャンスなのです。
そう考えるのも自分自身の選択なら、それは針のむしろでしかないと選択するのも自分自身なのです。
いま私たちは暮らしている価値モデルって、ずっとずっと昔のスタイルで、産業革命以前のものですよ。
もっと自由に暮らせる価値観を持つことが許されていて、それが可能な時代なのに、いまだに仕事は苛酷なもので、消費と休息にこそ本当の自分がいるような感覚で暮らしている。
でも、本当にそうなのか、疑ってみる時代に立っている。
ライフスキル
ライフスキルを身につけようという運動のスタートはそこにあります。
大局観がないと、情報に翻弄されて、いつの間にか、ストレスまみれになってしまいます。
その警鐘を世界に向けて、特にアメリカに向けて鳴らしたのが、ヒッピーだったと思います。結局は消費社会にファッションだけが取り込まれた格好になったけれど、あまり極端なアプローチはついていけない。
まずは感情と時間の使い方を、正しく呼吸するように、正しくする。そこから始めます。
その第一歩が、ゴールデンルールへの取り組みです。
この7つのゴールデンルールと関係するライフスキルを記載していますが、あまり気にしなくても大丈夫です。
なぜならゴールデンルールはリンクし合っているからです。
それは10のライフスキルが相互依存の関係にあるのと同じです。
マイプロジェクトとタスク、そしてライフスキル
タスクとは課題のことで、目的とは違います。つまりゴールとタスクとは別だということです。
あなたがセールスマンで、今月の目標は1000万円の売上を計上するとしたら、それは課題。
ゴールは、どんな状態で達成するかから生まれます。
たとえば、なにをしたって 1000万円の売上をやり遂げたらいいということであれば、「偽装」だってありということになります。架空売上をするひともでてきます。私はそういうひとを何人も観てきました。
では、それで幸福でしょうか?そうではないはずです。
目標には、必ず数値目標と状態の目標があるものです。
なければ用意してくdさい。目標管理の鉄則です。
マイプロジェクトでは、課題と状態の目標があります。
状態の目標がゴールデンルールなのです。セルフマネジメントを基本に展開します。
今月1000万円の売上を達成したから来月はしなくていいということがないように、どんどん目標は更新されていきます。
しかし、ゴールデンルールはどうでしょうか。達成するほどに自分が育まれて行きます。
状態の目標こそ、自分にとって大事なのです。