【 決めたことは責任をとるときに、心がけたいこと】
● 問題を顕在化し状況の認識と判断
● 観察能力のアップと客観的な判断
● 「 ひとりひとりが現場」最適な対策を講じ、実行の意志決定
● 自己認識スキルの向上
なぜ、決めたことに責任をとらないといけないのでしょうか。
その理由は・・・自分を信じられない人間にしないためです。
人は一生、自分とつきあいます。
人生は選択の連続で、意志決定がついて回ります。
適切な選択ができないと意志決定に障害が生じます。
さまざまな問題に対処することが困難になります。また、自分を信じられないひとを周りの人は信じることができるでしょうか。
チームワークは果たせるでしょうか。
プロ野球だったら、どうなるでしょうか。
決めたことが実行されなくても平気なひとはどのような共同体でも勤まりません。決めたことをしないのが、自分を裏切る行為です。
もし、誰かと約束をして、相手が約束を破ると信用しなくなります。
同じことが自分との間で起こります。
自分との約束ですから、許すのは容易です。
この許しによって、自分への信頼感を失っています。
「自分なんか」という思いは、自分が自分を裏切り続けた結果です。
決めたことが実行できない最大の問題は、「忘れてしまうから」です。
「なぜ?」を3回以上繰り返すと原因が、「どうしたらいい?」を3回以上繰り返せば対策を得られます。
【 実行 】
● 決めたことは実行する。
● できない場合は実行できるようになる。
● 優先順位の上位に設定する
【問題点】
● 「自分なんか」の思いを強化してしまう
●
成長機会を逸す
●
チームワークが成立しない
● コミュニケーションの点で悪しき問題が深まる
● 権限の委譲が成立しない
● 信用の失墜
自分が自分を甘やかすのと同じように許すことを、部下との間でする目上の人がいます。
叱るだけ叱って決めたことをやらせない人がいます。
こういう人は、自分のために叱っている人です。
相手のために叱る人は、決めたことがやれるまでやらせます。
しかし、説明しないとやらされている理由が理解できずに、場合によってはいじめられているように受けとる人がいます。
誤解のないように相手に分かるように分かるまで説明します。
上司と部下での場面では、この状態が叱っている状態です。それは、自分自身の場合も同じです。
決めたことに責任をとらない態度には、自分が心底理解できていないことが原因として影響しています。
理解できていないには、本当に考えられない場合もありますが、考えるのが怖い場合もあります。
つまり心理的にヒステリー状態だったり、パニックを引き起こしているのです。
表面上は落ち着いているように見えても、実は不安要因としてインパクトが強いため、なにもなかったように、クサい物には蓋をしてしまうのです。
ですから優先順位のトップや上位に置くべきことを、常に下位に置き、いつまでも実行されないように(意識しないように)、実は意図的に行っているのです。このメカニズムは、他者との間でも権限委譲で問題を引き起こします。
責任を果たせるとは、上司と部下の間での権限委譲の終点です。
委譲された方が、どうしたらいいのか分かるように出発点と終点が明確にしておきます。
自分はどのような責任を果たせばいいのか。
出発点で分かっていないと動けません。
両者が気をつけたいのは、出発点も終点も分からないまま曖昧に任した、任された状態にすること。
これではなにをしたらいいのか分からないし、責任の所在が分かりません。
チームワークは破綻しますし、反省もできませんので、成長の機会を逸します。
両者の内、どちらか、特に権限も持ったひとが「責任の所在のパフォーマンス力」に造詣が深く、引き受ける覚悟を意識されている場合、問題が起こることは稀です。
しかし、そうでない場合は、任せっぱなしになり、混乱は必至です。
ただ任せただけでなく、詳細も曖昧ですから、結果オーライの場合を除けば必ず挫折します。
しかも、ただ挫折するだけでなく、感情的行動を引き起こします。責任に対する極度の不安は、無用な混乱を拡大させ、
それがさらに責任回避に走らせます。
責任も反省も「私が悪かったのです。」・・・・分かりやすくするために極端な表現をしたらまるで犯罪者のような印象を持つ人も多いのですが、そうではなく責任も反省も、どこに原因があって、どう手を打てばいいのかをはっきりするためのものです。
どう手を打てばいいのか考えて実行するから成長します。
【実行できない場合】
● 決めたことは守る意識の強化と実行
● スケジュールの適正
● 優先順位を見直して、適切な順位にして実行する
上司と部下の間では、上司の励まし(応援)が有効です。
励まし(応援)とは、出発点、実行、成功と失敗の山、叱る前、叱っている最中、叱った後、一連のプロセスに注目し続けることです。
やらされていると思わないように、主体的にやっていると思えるように、自分の意思でできるまでやったと思ってくれるように、プロセスから目を離しません。
自分で心のコンディションを整え、責任を果たせる力を持ってもらうためです。ベテランの優秀な管理者ほど、とても根気と我慢がいることです。
先が読めない経験のないひとほど、根気と我慢が問われます。
根気と我慢がぶつかりあって、責任を果たせるように自律心を育て上げていきます。
自分で自分をコーチする場合も、周囲の期待を考えるより、自分の自尊心に注目して、自分を応援するようにしましょう。
放り出して自尊心を傷つけるのと、苦しくても責任を果たしてすっきりした自尊心を持つのと、どちらが自分の本心なのか、心の声を自分が聴けば、選択もできます。
その選択を支持して励ますことが自分でできることが自信になります。管理者が複数の指示を出した場合、本人が優先順位を定めることになります。
このときに適切な優先順位を定めることが出来なかった場合、行動が適切でなくなる危険性があります。
正しい行動は正しい優先順位のもとで実行可能になります。
新しい指示を出した場合、先に出してある指示の撤回の必要もあります。
複数の指示を出した場合、優先順位の確認をすることで、しなくていいムダを省くことができます。
個人の場合も同じで、自分がなにをするべきなのか、することリスト、スケジュールの見直しをして、優先順位を作り直します。
セルフマネジメント
目標設定〜目標達成のプロセスをベストな状態にするためにセルフマネジメントは欠かせません。
セルフマネジメントについてはこちらを
▲このページのトップに戻る