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【 9】「よし、達成するぞ」 実行の段階
達成の可能性は目標の難易度もありますが、計画の適切さでピンからキリほどの差が出るものです。
計画がしっかりしていると実現の可能性は高まり、雑だとさんざんな結果にもなります。
人間のすることですから、計画の中身については、じっくり検討して、やれそうだと思える自信をつける作業が欠かせません。
徹底した計画の検討があるとないでは天と地の開きがあります。
「これならやれそうな気がする」と強く感じるようでない本気になれないのです。
スタートから「まあ、いいか」を連発していたら、後でいくら自分を叱咤激励しても本当の意欲は引き出せません。
「ふり」して過ごすことも生活の知恵ですが寂しい知恵です。
もうそんなことはしたくないですよね。
大半の人は意欲的に暮らして目標を達成していく方が断然楽しいはず。
心から熱くなれるように、達成の可能性に確信がもてる準備をしたほうがいいですね。
とは言うものの目標設定と計画の間には難しい問題があります。
実際には、やってみないと判らないことが多いからです。
すると手のつけようもないので、計画が組めないまま不安が広がります。
そこで、達成の保証がある目標なら取り組むが、そうでない目標には取り組みたくないという人がでてきます。
たとえば好きな異性がいて、気持ちを告白したいけど、当たってくだけるのは嫌。
確実性を見極めた上なら勇気を出して告白する。というのがそうです。
この心理と同じで、到達できるか、どうか判らないことに時間をかけていられないと思いがちです。
この心理に従って行動していたら、できることならするけど、やりたいことはできなくなります。
できることは失敗しないけど、マンネリからモチベーションが高まることはない。
これがストレスのもと。放置しておくと毎日が楽しくないに変身します。
すると出来ることも、途中で放棄してできなくしてしまう。
ますます日々の意欲が低下します。
だから「やれるかどうか判らない、でもやりたいからやる」
ここからのスタートが一番望ましいのです。
「どうしていいのか判らないけど、やると決めた」これが正しい状態。
どうしていいのか判らないから、どうしたらできるのか考える。
これが「計画の正しい作り方」
正しい作り方には意味がふたつあります。
ひとつは計画を作るスキルと、もうひとつは計画を作る考え方(気持ち)です。
計画を作る考え方(気持ち)を間違っていなかったら、スキルも追いかけてついてきます。
計画については、先に説明した「【2】計画力はマイルストーンで変わる」を思い出してください。
■意欲の確認
さて、計画が具体的になったら自分の意欲を確かめましょう。
もう一度取り組むメリットを見直し、自分がなにを得て何を失うのか確認しましょう。
時間、お金、友人との時間など失うことに抵抗を感じると思います。
生涯を見据えて、一時的に失うものと未来の自分を見比べて決断しましょう。
友人との時間を失う点については、相手にはっきり伝えておくことで、理解を得られます。
「自分は○○年○○月○○日までに目標を達成したいので、それまで、これまでのように遊べないけど、見守っていてね」と伝えましょう。
もっといいのは、「目標達成の船出パーティー(?)」をカードなど使いビジュアルで自分と友人に伝えて渡すことです。
「目標を達成してあなたとここでこんな食事をしたい」
「目標を達成してあなたとここへこんな旅行をしたい」
というように、具体的なイメージを共有するのがおすすめです。
自分を追い込む狙いもありますが、それ以上に大切なことがあります。
計画を友人に渡しておいて、進捗状況を重視してもらい感想をもらうようにします。
目標によっては、具体的なことは判らないかも知れませんが、あなたが話す身ぶり、表情、仕草からコメントしてもらえるはず。
時には厳しいコメントになるかも知れませんが、段階ごとの目標を達成することで、励ましになるように自分でコントロールしていきましょう。
つきあってもらうのも大変ですが、それにふさわしい友人、先輩、もちろん家族もOK。あるいは後輩でもいい。
後輩でも「自分よりしっかりしているなあ」と思う人がいるなら、思い切って宣言してしまいましょう。こんな人とともだちになりたいと思っている人、この人にほめてほしいと思う人を選んで引き受けてもらうのが、刺激になり発奮する動機になるので、選ぶ上では一番いいはず。
「日頃、あなたはすごいなって思っているの、あなたを観ていると、わたしも負けずにやりたいと勇気をもらっているのよ。だからサポーターになってくれない。」
それで引き受けてもらえなくてもガッカリしないでください。
こういうことは得手不得手がありますので、深く詮索したり考えたりしないほうが賢明です。
先に説明したように、人生は自分の選択と行動、自分の受けとめ方次第です。
そういう場合は、引き受けてもらえなくてよかったと思うのが正解です。
逆に、こういうことが好きな人なら適切なアドバイスや応援をくれます。
但し、なくて七癖といいます。熱心さのあまり自分流の考えを押し付けてくることもあります。
それもご愛嬌と割り切れるならいいのですが、迷惑ということも起こりますので、人選には注意しましょう。
達成したい、達成するぞ!の中間に立ったら、さあ!コミットメント(不退転の決意)の時です。
これまでと違う結果、これまでにない結果を出すとは、これまでのやり方を変えることです。
やり方を変えるとは、行動を変える、作業を変える、動作を変えることです。
それは習慣を変える作業をいいます。
無意識に行っている習慣を変えるのですから、当然ながら意識しないとできません。
「うっかりしていた」という場面が生じて頻繁に葛藤することになりますが、「変われないな」と落ち込まず、自分を責めずに、きっと変われる」といいきかせて、取り組みましょう。
意識が弱いと変化が起こる頻度も少ないので、まずます遅々として進みませんが、それが嫌気を誘います。
ストレスの扱いに慣れていない人、目標を立てて達成する経験が乏しい人は、過去の経験から自分にはできないと思いがちです。
何度も言いますが、それも普通です。
こういったストレスに必ず直面することを計画に組み込んでおきましょう。
行動予定だけでなく、自分の気持ちの変化を組み込んだ計画は、挫折感を乗り越えるエネルギーになり、とても役に立ちます。
・ 目標を達成するために、行動(習慣)を変えられる気がする
・ 目標を達成したい理由が分かっている
という実感が強く感じるようになったら、準備が整ったというニュース(新しいこと)です。
STEP.4 実行の段階「よし、達成するぞ」は新しいあなたの産声です。
生まれたばかりのあなたを抱きしめてあげるのは、あなたです。