モチベーションアップ 7つのルール 知識・技術要因
はじまりは「やれる気」から 知識・技術の習得から
いくらやりたいと思っても、できる能力がなければモチベーションが高まる事はありません。
できる知識と技術の修得が必要ですが、修得するにもモチベーションが高くないとなかなか修得できません。
なにをしたいのか自分でも分らないという問題は、知識と技術の不足とも密接な関係にあります。
物事の順序として、まず最初、やる気がない、あるいはやれん気がする。まだスタートにも立てない状態にあります。
この状態から、知識・技術を習得する状態にステップアップするには、共同体における価値と共同体の期待 が大きく影響します。
知識・技術を習得して社会的承認が高まるようであれば、モチベーションも高まりますが、全くそうでないような場合にはモチベーションが高まることは稀です。
趣味の領域などであっても、同じ価値観を持つ仲間などがいて、感情(情動)の刺激が顕在化しているか、潜在していて、その刺激をキャッチします。
そこから共同体における価値と共同体の期待 が得られたりするものです。
知識・技術を習得するために
まず知識・技術を習得するには、共同体における価値と共同体の期待を自らが認識することが欠かせないのです。
その点でも所属する共同体(家族・会社・学校・自治体・国家)などの価値観が勇気づけになります。
さらに、知識・技術を習得する、あるいはしょうとするとき、リスクに対する分析を開始します。リスクには大きく2つの要因があります。
ひとつは、習得の可能性(難易度)と習得した場合の満足度 です。
満足度は習得の可能性と補完しあう関係にあります。
可能性は高くても、低すぎても意欲が出ません。高すぎると価値を感じませんし、低すぎると諦めてしまいます。数値で表現するなら一般に50〜60%当たりが適切です。
可能性と満足度が適切であれば、モチベーションは高くなります。
しかし、それだけで完結することはありません。習得には時間的、心理的、費用的にリスクがあります。そこで、するメリット、するデメリット、しないメリット、しないデメリットを考慮して判断します。
この判断が適切にできればいいのですが、考慮することが整理できていないために、偏った考慮によって、適切な判断ができない場合が少なくありません。特に体験が少ないと気がつかずに偏ってしまうことが多いものです。
リスク分析をするには、共同体の期待や価値観が影響します。
知識・技術が身について、やれそうな気がして、やる価値があると判断して、はじめてモチベーションが高まります。
このステップをまずクリアして、知識・技術を身につけることが、最初の関門です。
この一連のプロセスを支える点で、共同体や他者から与えられる価値と期待は感情を動かします。
もし、 共同体や他者から価値と期待が与えられないと、モチベーションを高めることは難しくなります。
その意味では、いままでなかったことで、周囲の人が理解できないことに精力的に取り組むことは、自分が自分に価値を与え、期待をする自己完結を怖れない勇気が必要になります。
プロセスを支えているのが、率直・誠実・対等・自己責任からなるアサーティブ、WHO(世界保健機構)が定めた10のスキルからなるライフスキル、つまり人権尊重の精神であることは言うまでもありません。