モチベーションを引き出し、引き出したモチベーションを高めてキープする。その仕組みを身につけることで、自己実現の道を疾走する!
自分のモチベーション、周囲の人のモチベーション、モチベーションに悩むすべてのひとに捧げるモチベーションアップの本が誕生。
【11】モチベーションを引き出す手順
■ モチベーションを引き出すのには、
次の5つの要素を、時間差を作らずに、同時進行で実行するのが原則です。
時間差ができてしまうと、自分でも気持ちの整理がつかず、自分の気持ちがわかりづらいので、やる気が起こらないままになります。
ここでは、これまでのことをおさらいしてみます。
5つの内容は以下のようになっています。
● 目標達成ステップの踏襲
● 達成の難易度(可能性)の判断
● 達成時のよろこびの大きさ(満足度)
● メリットとデメリットのバランス(不安とよろこびのバランス)
● 具体的な計画(達成方法のマスター)
▼1)目標達成のステップ
STEP 1. 目標達成を考える以前の段階(何も考えない、現状のまま。)
STEP 2. 考えている段階
(達成しないといけないかな、あるいは達成できなくても仕方がない)
◎ 達成の難易度と満足度のバランス
メリットとデメリット(気がかり)のバランス
◎ 適切な目標と具体的で適切な計画
STEP 3. 準備の段階 (達成したい)
STEP 4. 実行の段階 (達成するぞ)
STEP 5. モチベーション維持の段階
(「達成できそうだ」あるいは「今日は達成できた」)
STEP 6. 満足の段階(達成できた!)
▼ 2)3)達成の難易度と満足度のバランス
達成の難易度の適正(適正の程度は計画の充実によって調整できます)
達成の満足度の適正(適正の程度は計画の充実によって調整できます)
▼ 4)メリットとデメリット(気がかり)のバランス
1) 現在の仕事の仕方のメリット(しない場合のメリット)
2) 目標を達成しない場合のデメリット(しない場合のデメリット)
3) 目標達成した場合のメリット(した場合のメリット)
4) 目標達成する場合のデメリット(した場合のデメリット)
▼ 5)適切な目標と具体的で適切な計画
計画は目標を達成する手段です。具体的でないと実際に行動が起こせません。
しっかり計画を策定するようにしましょう。
その際、原理原則を遵守するようにしましょう。 原理はもともとあることで、後から人間が発見したことです。
原則は原理をもとに人間が創ったルールです。原理原則は過去の多くの成功や失敗の事例から導きだされた共通項です。
言い方を変えると先人の知恵、教えです。
人気のあった刑事ドラマで「事件は現場で起こっている!」が名台詞だったそうですが、原理原則は、現場から発見した答えなのです。
ニュースはその名の通り、新しいことです。
必ずしも原理原則に一致していません。
ですから一過性の人気でしかないニュースに乗って、新ビジネスを始めたものの、結局失敗する事例が後を絶たないのは、原理原則からはずれているからです。
よくセミナーなどで成功体験を聴くことがありますが、発表されているご本人が成功の要因を間違えていることが少なくありません。
受講者が話を鵜呑みにした場合、判断ミスをすることがあります。
ですから、受講するときには、新しい話に関心を持つだけでなく、必ずある「原理原則」を発見するように注意しながら聴くようにしましょう。
余談ですが、マナー、エチケットも、原理をもとに円滑な共同生活が営めるように、人間が考えだしたことです。
冒頭に戻って説明します。
以下の5つの課題(条件)は、どれかひとつをすると効果が出るというわけではなく、ほぼ同時進行することから、モチベーションは引き出されます。
・目標達成ステップの踏襲
・達成の難易度(可能性)の判断
・達成時のよろこびの大きさ(満足度)
・メリットとデメリットのバランス(不安とよろこびのバランス)
・具体的な計画(達成方法のマスター)
5つが同時進行しないと、全体像がぼやけてしまい、何度も気持ちが揺らぎ目標達成ステップを行ったり来たりして、そのうち考えているだけで止まってしまいます。
鉄は熱いうちに打てといいますが、打つ時期を間違って、揺らいでいる時期にスタートすると、覚悟が出来ていないため失敗します。
取り組む魅力は、達成時の満足度、実行したときの不安とメリットへの気づきの集合で創造されます。
いくら難易度が適切で、満足度も大きくても、実行段階での不安、いやな思いが強いと気持ちは引いてしまいます。
それでも取り組む決意をするには、不安を乗り越えられると思える具体的な計画がないと不安は弱まらないので、思うように行動にまで進みません。
具体的な計画も含めて、5つがバラバラに進行したり、何かが実行されなかったりして、いつまでも気持ちの整理ができないまま、モチベーションを引き出せずに準備不足でスタートしてしまうことが多いのです。
当然、求めるものにはほど遠い結果はになります。
先の英会話の事例と同じように、その失敗の理由をやる気がないと結論づけるケースが多いのです。
決して望ましいことではないので気をつけたいものです。