ただやりたいことをやっていただけなんだ。
ブルースブラザーズで彼らがバンドを結成したようなものだ。
「神からの使命だ」って感じで、自分で勝手に感じていた。
自分のためにやっていたんだ。

グレン・マトロック（元セックス・ピストルズ）

エルヴィス・プレスリーの成功はあまりにも壮大で、完璧であり、それ以上に努力して求めるだけの価値があるものかどうかを見分けるのが、不可能であるほどだ。
けれどもそのユートピアには恐怖があり、いまだにエルヴィスが経験するすばらしい瞬間は、彼が労せずして手に入るものすべてを拒否しているということではないのかと思える。

そしてエルヴィスは自分の聴衆が満足している覇者の神話には自分は含まれていないのだという証明をする。
彼はそういった瞬間が示しているように、その神話よりもはるかに偉大だ。
ロバート・ジョンスンとともにエルヴィスは、ぼくが語ろうと努めてきた物語の中で最も偉大な人物だ。
それは彼が非常に両極端に走っているからだ。
死んだアメリカ、および比類なき形の生気にあふれたアメリカだ。

クリール・マーカス（ロック評論家）