ミルクカウ・ブルース・ブギー
今朝起きて
ドアの外を見るとおいぼれたミルクカウ(乳牛)がいた
歩き方見りゃすぐわかる
オイみんな、ちょっと待った、動くなよ
ここらでちょいと変えようぜ
今朝起きて
ドアの外を見ると
おいぼれたミルグカウ(乳牛)がいた
歩き方見りゃすぐわかる
もし俺のミルクカウを盗んでも
ちゃんと連れて帰って来てもらうぜ
ミルクもバターもありゃしない
あの牛がいなくなってから
おまえにゃよくしたつもりさ
夜遊びなんかやめて
脆いてお祈りでもするんだな
おまえはきっといつか
この俺が恋しくなるさ
俺にこんな仕打ちをしたのを悔やむだろう
いくぜ、みんな
夕闇に
陽がきれいに沈む頃
夕闇に
陽がきれいに沈む頃
月さえも淋しそう
ベイビーがいないと
おまえとうまくやっていこうと一生懸命努力した
教えてやるさ、俺がこれからどうするか
プライドを捨て
おまえをおいて出ていくよ
信じないのなら俺が何日帰らないか、数えりゃいいさ
おまえはきっといつか
この俺が恋しくなるさ
俺にこんな仕打ちをしたのを悔やむだろう
(翻訳:川越 由佳氏)
■エルヴィス・アット・サン (BMG)
● オールクリアできるエネルギーが疾走する。
映画「エルヴィス・オン・ステージ〜スペシャル・エディション〜」を観れば 分かりますよね。
エルヴィス・プレスリーがどんなに美しいロックンローラーか。
原点にして、他の誰とも違う、オリジナルに満ちているか。
ロックンロール誕生から50年。
世界中の国々のラジオ・ステーションが、7月5日に一斉にエルヴィスのデビュー曲にして、ロックンロール誕生となった<ザッツ・オール・ライト>をオン・エア。
イギリス、アメリカなどのハードロック・カフェでも50周年記念キャンペーンを開催。
昨年は日本のハードロック・カフェでも歩調をあわせてエルヴィス・キャンペーンでエルヴィスの好物をメイン・メニューにして大々的に宣伝していた今年はパスのようです。
ただ店内では、運がよければ、本国のプロモ・ビデオが拝見できるので、もしお時間あれば、どうぞ。
食べ物は脂っぽいものばかりで量もたっぷり目なので、ご年配の方にはハードかも。
でもアメリカでは90歳くらいの方でも食べているものなので、ロックンロールする気があるならOKでしょう。
プロモの方はビートルズらしき4人組をはじめスーパースターらしき人物が次々と1台の車に載り合わせ、砂漠を走りぬけていきます。
向かうところはロックンロールの聖地メンフィス・・・・・そこでロケン番長、エルヴィスらしき人物が登場して・・・という内容。
残念ながらグッズも、日本では販売さえされていません。
▼オールクリアできる生命のエネルギー
さて、サン・レコードで録音した<ミルカウ・ブルース・ブギー>を聴くたびに感じるのは、決意する瞬間の人間の美しさ。
過去をオールゼロにできる人間の強さと魂の高貴のすてきです。
オールクリアできる年齢って限界あるというのが日本的な考えでしょう。
「最近はそれじゃいけないよ」って風潮がでてきたようですけど、オールクリアすることを恐れてはいけないですよね。
<ミルカウ・ブルース・ブギー>は、「チクショー、こんなことやってられるか」と腹のソコから突き上げる思いを、頭ではなく身体で、受け止めて、キラキラが一層キラキラしていきます。
精神と肉体を信じて疾走する人間の解放による恍惚。
いかなる不安も、なぎ倒していく痛快がチョー魅力。
声とマンブリン唱法とヒーカップ唱法がこれ以上にないハマりっぷり。
問答無用のドライブ感が、ふやけた魂に蹴りをいれるかのようです。
これに勝るものは、赤ん坊の泣き声しかないでしょうに。
その後、これほど躍動感と衝撃をもったサウンドは、初期のビートルズとセックス・ピストルズしか知らないですね。
50年も前の歌だけど、おそろしいくらいに新鮮。だって歌っているのは19歳の青年による19歳の精神だもんね。
聴く側がいくら年取ったって、エルヴィスの方は19歳のまま。
どんな聴き方したって、個人の自由だけど、できれば19歳の精神で聴けたら楽しいかも。
妙にありそうで、実はない分別で聴くのが、一番身体にも精神にも悪いと思う。
年とったって、よほどのことがない限り、19歳と本質的には、そう大して変わら ないのが一般的ですからね。
ここは、「あんたの白い靴は立派だけれど、オレの青い靴を踏むなよな」の精神で行きましょう。
個人的には、エルヴィスが遺したなかでも、<ア・フール・サッチ・アズ・アイ>がなんといっも、声とスイングの魅力で一番好き。
だからと言って、「<ア・フール・サッチ・アズ・アイ>はあんまり」といわれても、「あ、そう」で、終われるけど、<ミルクカウ・ブルース・ブギー>の場合は、そうはいかないですね。
<ミルクカウ・ブルース・ブギー>が嫌いという人には、そんならエルヴィス聴くなよな」といいたいくらい入れ込んでしまう曲ですよ。
しかも、これが19歳のパフォーマンスですよ。
ロックンロール50年の重みは牛何頭分なんだろうね。
この曲や軍隊行くまでのエルヴィス聴くには、聴くほうにも、根性なければ聴けないですよね。
19〜23歳の、しかも世界中の文化を変えてしまったエネルギーに付き合おうっていうわけですから、半端じゃないエネルギーが入りますよ。
エネルギーを必要としないサウンドなら、それこそ化石です。
その点、バラード聴く分には、癒されてしまえばいいわけですから、心地いいのは当たり前ですよね。
でもね、前回も書きましたけれど、「エルヴィス・オン・ステージ」を劇場で観ていて、心のソコから再認識。
エルヴィスは(広義の)ロックンローラーですよ。
<アイ・ガット・ア・ウーマン>のクネクネなんて、最高にして唯一無二。思わず拍手してしまいますよ。
<ハウンド・ドッグ><ハートブレイク・ホテル>なんか、やっぱりエルヴィス最高としか思えない。
<ポークサラダ・アニー>なんて<ミルクカウ・ブルース・ブギー>の続編の趣さえあるじゃないですか!バラードだってロックンロールの延長にあります。
エネルギーがあれば、集中力もうまれます。
<この胸のときめめを>でドラムスの音に、エルヴィスの感情がドンピシャあって、その時、エルヴィスの幸福な表情。そらもう。こちらまで幸福な気分。
それが早いリズムであるほど、その一瞬が集中力の高さをメッセージしてくるわけです。
エルヴィスは、エネルギーが衰えたりせずに、70年代中盤になっても、レコーディングでは集中力の高さはキープされていますよね。
病が身体を蝕んでも、戦っている。
戦って出した回答が、遺されたパフォーマンスです。
1976年「メンフィスから愛をこめて」なんて、「どうしてしまったの?エルヴィス」という疑問の声も多いアルバムだけど、自宅での録音もあって録音状態はともかく、内容的には、特別なものがあります。
聴き手が変わろうとしていないだけで、やっている方はリセットし直そうとした結晶ですよね。
治まってしまったら終わり、混乱こそ疾走の証です。そんなこと何も語っているわけじゃないけれど、心の底に沈めた言葉が歌と一緒に飛び出してくる傑作です。
■メンフィスより愛をこめて
つまり、<ミルクカウ・ブルース・ブギー>の戦闘的なまでのドライブ感が、最後まで続いていた気がします。
ロックンロール50年。
"THE REVOLUTION OF SOUND"は"THE REVOLUTION
OF CULTURE"でもありました。
1954年の魂にありがとうを。
そして1977年の魂に、畏敬の念を。
マンブリンとヒーカップに力をもらいながら、2004年のキャンドルは、部屋に用意した水の中で、灯りがともるのを待っています。
■エルヴィス・アット・サン BVCM−31120
1954年7月5日、
この日からすべてが始まった。
エルヴィス・プレスリーがサン・レコードに吹き込んだ歴史的な音源をまとめた編集盤。
新たに発見された貴重な未発表曲も収録されたロック愛好家、垂涎アイテム。
▼メルマガ「死ぬまでに聴きたいエルヴィス・プレスリー100曲」発行済み作品
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Rockin'
Across Texas [from UK] [Import]
ディスク: 1
1.See See Rider
2.I Got A Woman /Amen
3.Love Me
4.Trying To Get To You
5.All Shook Up
6.Love Me Tender
7.Hound Dog
8.Fever
9.Polk Salad Annie
10.Why Me Lord
11.Suspicious Minds
12.Introductions
13.I Cant Stop Loving You
14.Help Me
15.An American Trilogy
16.Let Me Be There
17.Heartbreak Hotel
18.Funny How Time Slips Away
19.Big Boss Man
20.Cant Help Falling In Love
21.Interview In Odessa, Texas.
ディスク: 2
1.See See Rider
2.I Got A Woman /Amen
3.Love Me
4.If You Love Me
5.You Gave Me A Mountain
6.All Shook Up
7.(Let Me Be Your) Teddy Bear
8.Dont Be Cruel
9.And I Love You So
10.Jailhouse Rock
11.Fever
12.America
13.Polk Salad Annie
14.Introductions: Early Morning Rain, Whatd I Say, Johnny B. Goode
15.Introductions: Love Letters, School Days
16.Hurt
17.Hound Dog
18.Funny How Time Slips Away
19.Cant Help Falling In Love
20.Closing Vamp
All
Shook Up [Original Broadway Cast Recording] [Cast Recording] [Soundtrack]
[from US] [Import]
1.Overture
2.Love Me Tender
3.Heartbreak Hotel
4.Roustabout
5.One Night With You
6.C'mon Everybody
7.Follow That Dream
8.Teddy Bear/Hound Dog
9.Teddy Bear Dance
10.That's All Right
11.(You're The) Devil in Disguise
12.It's Now or Never
13.Blue Suede Shoes
14.Don't Be Cruel
15.Let Yourself Go
16.Can't Help Falling in Love
17.All Shook Up
18.It Hurts Me
19.Little Less Conversation
20.Power of My Love
21.I Don't Want To
22.Jailhouse Rock
23.There's Always Me
24.If I Can Dream
25.Fools Fall in Love
26.Burning Love
27.C'mon Everybody Encore
All
Shook Up [Best of] [Box set] [from UK] [Import]
1.Blue Suede Shoes
2.I Got A Woman
3.All Shook Up
4.Love Me Tender
5.Jailhouse Rock/Don't Be Cruel
6.Heartbreak Hotel
7.Hound Dog
8.I Can't Stop Loving You
9.Mystery Train/Tiger Man
10.Monologue
11.Baby What You Want Me To Do
12.Runaway
13.Are You Lonesome Tonight? (Laughing Version)
14.Rubberneckin'
15.Yesterday/Hey Jude
16.Introductions
17.In The Ghetto
18.This Is The Story
19.Suspicious Minds
20.Can't Help Falling In Love
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