人は何をしたかで評価される。
キング・オブ・ロックンロール エルヴィス・プレスリーの場合、その答えは映画「グレイスランド」にある。
「癒し」という曖昧よりも「励まし」の方が確か。
理屈や言葉でなく存在の強さ、あるいはエルヴィスの音楽の持つ力の強さ。文学、絵画や映画でもなく音楽だけが持っているエネルギー。
エルヴィスは音楽のエネルギーそのものの確かさで励まし続ける。
エルヴィスは自分を励ましたり、ケアすることを忘れて、早死にしてしまったけれど、人は自分の果たすべき役割を果たしたら逝ってしまうというのも本当だと思うから、それでいいのだろう。遺したものが雄弁に語っている。
ミュージカル映画「ヘアスプレー」に絶叫したい情動が突き上げた。
抑えがたいそれは、エルヴィス初体験の興奮と似ていた。
エルヴィス以来の興奮の正体は、良心と良識のダンスによるスパークで、自由を思い切りよくスウィングする潔さにつきる。叫びたい感情を抑えたら、涙が出て来た、
これはどうしたことか!なにが自分に起きているのか。オーッ!なんと、なんと懐かしい匂いがするではないか!
「ヘアスプレー」は、エルヴィス登場後のアメリカを描いている。
エルヴィスが乗り越えた人種の壁を、勇気をふりしぼって次々に乗り越えて行く姿が描かれている。
当然ながらエルヴィスは「ヘアスプレー」にもさりげなく登場する。
惜しくもナンバーワンになれなかったけれど、最高位2位にまであがった曲が、スクリーンのなかのヒットチャートの9位にランキングされている。
<Return
to Sender/Elvis Presley>と書かれている。
もっと上位ではスクリーンに収まらない。スクリーンに収めるにはこの位置が丁度いい。
<Return to Sender/Elvis Presley>の文字は、人の心と記憶が時代にタイムスリップするには打ってつけなのだろう。
エルヴィス・プレスリーがパイレーツ・デン・クラブ(「ガール!ガール!ガール!」劇中のクラブ)で歌っていた時代がジェットコースターに乗って返送されてきた!
「恋のKOパンチ」「ガール!ガール!ガール!」「ヤング・ヤング・パレード」「アカプルコの海」「ラスベガス万才」・・・カチンコチンの固めたヘアーが楽しいエルヴィス体験が一気に押し寄せる。エルヴィスが動くと自由の風が吹いていた。
良心と良識が曖昧な子どもには自由がないのが当たり前だ。だから子どもは自由に憧れる。
「ヘアスプレー」はこどもが自由になっていくプロセスを描いているのがすごくいい。励ましのあたたかい視線がすてきだ。
最近のテレビで話題になるかのIT企業、ボクシング。相撲、その他の不正や腐敗の元凶と責任はもちろん当事者にあるのだろうけど、それを無抜くこともできないまま持ち上げるメディアの未熟すぎる自由の曖昧さはいかがなものか。
決して政争の具にしてはいけない年金や国際貢献を平気でとりあげる。
一国をコントロールする気概が誇りであるはずのジャーナリストがそれを問題にしないはどうなのか。
醜い箱でしかないテレビはシーツカバーに巻かれている。この箱には、もうすっかりうんざりしている。
知る限りアメリカ人は結構嫌われている。でも同じくらいか、それ以上にアメリカは「自由の国」と言う理由によって好かれもしている。自分に賭けることを推奨する世界観は人を叩きのめす可能性と励ましのリバーシブルだが「ヘアスプレー」を観ていて、62〜63年頃、エルヴィスに励まされたことを思い出す。
地球はグルグル回っている。ルーレットもグルグル回っている。踊る若者の回っている。
自分はいま<ラスベガス万才>を聴きながら、シーツにくるんだテレビを眺めている。
エルヴィスは歌う。ダイスを転がせ。セブンの目を出せ!そうだ、自由な大人になるに、テレビを転がす。励ましの音がするかも聴こえてくるかもしれない。
♪ 教えて、何て言えばいい。
ここでもエルヴィスは何のためらいもなく、黒人シンガー、レイ・チャールズの1959年のヒット曲<ホワッド・アイ・セイ>をカバーしているが、エルヴィスらしく自然ていい。エルヴィスには白人も黒人もない。
映画「ラスベガス万才」のハイライト・シーンとなった<ホワッド・アイ・セイ>は熱気ムンムン、黄色いジャケットも鮮やかに、自然に白いR&Bがエルヴィスならでは真骨頂だ。
エルヴィスの<ホワッド・アイ・セイ>は白も黒もないこと人間讃歌、ここにあるのはただ自分であることへの励ましだ。
冷たくしないでおくれ
ここへ来て一晩中愛してくれよ
オーライ、ヘイヘイ、オーラィ
ダイヤの指輪をした娘が見えるかい
彼女がシェイクずる姿は最高さ
オーライ、ヘイヘィ、オーライ
*アーアア(アーアア)
ウーウウ(ウーウウ)
アー(アー!)ウー(ウー!)
アー(アー!)ウー(ウー!)
いい気分にさせてくれ、
今、いい気分にさせてくれよ
いい気分にさせてくれ
今、いい気分にさせてくれよ
いい気分にさせてくれ
いい気分にさせてくれ
教えて、何て言えばいい
教えて、何て言えばいい
教えて、何て言えばいい
教えて、何て言えばいい
赤いドレスの娘が見えるかい
一晩中でも踊っていられるんだ
オーライ、何て言えばいい
教えて、何て言えぱいい
教えて、何て言えばいい
教えて、今何て言えばいい
教えて、何て言えばいい
教えて、今何て言えばいい
教えて、何て言えぱいい
教えて、何て言えばいい
*くり返し
ベイビー、大丈夫だよ
ベイピー、今は大丈夫だよ
ベイビー、大丈夫だよ
ベィビー、今は大丈夫だよ
ベイビー、大丈夫だよ
ベイビー、シェイグしてごらん
ベイビー、今シェイクしてごらん
ベイビー、シエイグしてごらん
ベイビー、今シェイクしてごらん
ベイビー、シェイグしてごらん
すべてうまくいくよ
(川越由佳氏:翻訳)
WHAT'D I SAY
Hey moma. don't you treat me wrong
Come and Iove your daddy all night long
All right. hey hey, all right now
See the girl with the diamond ring
She knows how to shake that thing
All right, hey hey. all right now
* Ah-aa (Ah-aa)
Oo-oo (Oo-oo)
Ah! (ah!). oo! (oo!)
Ah! (ah!), oo! (oo!)
Make rne feel so good.
Make me feel so good right now
Make me feel so good
Make me feel so good right now
Make me feel so good
Make me feel so good
Tell me what'd I say
Tell me what'd I say
Tell me what'd I say
Tell me what'd I say
See the girl with the
red dress on
She can do the dog all night long
All right. whot'd I say
Tell me what,d i say
Tell me what'd I say
Tell me what'd I say right naw
Tell me what'd I say
Tell me what'd I say right now
Tell me what'd I say
Tell me what,d I say
* Repeat
Baby, it's all right
Baby. it's all light right now
Baby. it's all right
Baby, it's ail right right now
Boby, it,s all right
Baby, shake thot thing
Baby,shake that thing right now
Baby,shake that thing
Baby,shake that thing right now
Baby, shake that thing
It'll be all right
愛ピのエルヴィス・プレスリー
コレクション