扉を開いて私を待ち受けていたのは、まさに「エルヴィス・ルーム」だった。
その部屋は出入り口の扉の向い側にいくつかの窓があり、この部屋で食事もできるようにテーブル席がしつらえてあった。
上下の階を合わせて650もの座席数を誇るこのハードロックカフェ、果たしてこの部屋が食事の目的で使われることがあるのだろうか? それともリクエストすれば、ここで食事をすることができるのだろうか?
(今頃思いつくとは後の祭り。現地で思いついていればここで食事ができてたかも…。)
ドキドキしながら「エルヴィス・ルーム」に一歩足を踏み入れる。
あぁ、ホントにエルヴィス一色! 壁にはエルヴィスのお宝が一面と飾ってあるではないか!
部屋中を見回してただその場に立ち尽くすのみ…。クラクラしてきた…。
まず目を引いたのが白のシンプルなジャンプスーツ、そしてアメリカ合衆国国旗柄の空手着。そしてギター、ゴールドレコード、写真などの数々…エルヴィスの軌跡の一部がここにある。
やっと歩き始めてひとつひとつ眺めてみる。しかし自分でかなり舞い上がってるのがわかる。冷静に見ていられないのがわかる。こんな状態でひとつひとつ覚えるなんて、とても出来ない。
一通り見て歩き、部屋の真ん中に佇む。エルヴィスに囲まれてホントに幸せな時間、心地良い時間。いつまででもここにいられる。
でもそろそろミッドナイト。ホテルに戻らなければ…。「また明日も絶対ここに来るぞ!!」 とハードロックカフェをあとにした。
ハードロックホテルとハードロック・カフェにはそれぞれショップがあったが、さすがに到着日には時間がなくて覗けなかった。こちらも翌日は絶対に行くことを決意。
ホテルの部屋に戻り『30 #1 HITS』を聴きながら、1日目にしてエルヴィスにたくさん逢えたことを感謝し、2日目以降のエルヴィスに想いを馳せて眠りについた。
(ハードロックホテルの各部屋にはCDプレーヤーが常備されてるのだ。エライ!)
(続く)
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