モチベーションアップ 7つのルール
モチベーションを引き出すには、7つの原則、言ってみれば7つのルールがあります。
モチベーションはマズローの欲求5段階説を具現化したものと言えます。
マズローの欲求5段階とは、
・生理的な欲求
・安全への欲求
・承認と期待の欲求
・自尊の欲求
・自己実現の欲求
モチベーションが高まるとは、マズローの欲求5段階と同じく、自己実現の欲求が高まるベクトルに向くという事です。
モチベーションが高まる理由は、満足・不満足要因、知識・技術要因、評価・期待要因、セルフマネジメント要因(自律)、共同体・他者期待・価値要因、エモーショナル要因、適性要因の7つの原則による効果によります。
その7つのルールをバランスよく使って、モチベーションを高めて目標達成するのが、マネジメントです。
7つのルールを具現化する上で、しっかり支えるのが、アサーティブです。率直、誠実、対等、自己責任をバランスよく使って自己主張を実現するアサーティブの原動力、実行力になるライフスキルです。
「なにをしたらいいのか、判らない」という問題
よく、なにをしたいのか自分でも分らないといいます。
つまり、この図でいう「適性要因」のことです。自分に適した仕事、学部とかそういうことです。
適性要因は、いくつかの要因によって、これが自分の天職だと思うようになっています。もっとも大きな要因は、価値ある共同体(社会)からの期待が大きく、その期待に応えられるスキルを身につけていて、しかも自分でセルフマネジメントができる状態です。
これは社会的に認められたアーティストやスポーツ選手をイメージすると理解しやすいと思います。
ところが、誰しも納得はしても、疑問が残るはずです。「そのレベルに到達するにはどうしたらいいの?そのレベルに到達する努力のプロセスに対するモチベーションが問題なのです」という挫折の悩みです。
フロー理論 Flow
フロー理論は、ミハイ・チクセントミハイが、著書「楽しみの社会学(Beyond
Boredom and Anxiety : Experiencing Flow in Work and
Play)」(「喜びの現象学」)で提唱した理論で、ピークエクスペリエンスとも言われています。
「流れているような感覚」にちなんでフローと命名されました。
フロー状態を経験された方は非常に多いはず。
フロー状態とは、なにかに没頭しているときの特殊な心理状態のことで、集中していると同じことをしていてもストレスや努力感が少なく、楽しさを感じる状態のことです。フロー状態では時間を忘れるほど楽しく充実感があります。
フロー状態とは、禅でいう「いまこの瞬間に集中する」と同じ意味のことです。
続くフロー状態、続かないフロー状態
自分でじぶんをフロー状態にするより、会社なんかで、上司が部下をフロー状態にするほうが容易だと思います。
これはアルコール依存症のひとが自分で治すのと、他者の管理下で治すのでは、どうかt、と考えると判ると思います。
わたしはコンサルをしていて、業績を改善するための最初のひとつとして、体験によって、やればできるんだということを知ってもらうために、社内プロモーションを企画・運営して、従業員の方々をフロー状態にしてしまいます。すると当然のように業績は著しく変化します。
放置しておくとその勢いは継続しません。継続の期間、レベルはマネジメント力で変わります。そのマネジメント力というのが、この図をバランスよく調和のとれた状態で運用する力です。
プロモーションが終わって、社内の方々だけに任すと、元の状態に戻る会社も少なくありません。これでは台無しですが、その台無しは満足・不満足要因を除いて、すべての要因で起こってくるのです。その根本はひとに対する思いやりの欠如です。つまりアサーティブ、ライフスキルへの配慮が余りにも欠如していて、温かみがないのです。
では、そのひとたちはそんなに冷たいひとかというとそうではない。
ただ温かいだけ、やさしいだけではダメなんです。これは仕組みですから、温かみは仕組みとして機能させないと効果はない。場合によれば温かいだけではかえって人間をダメにしてしまうことだってあります。
温かみを図の1〜7のすべてに行き渡らせることが重要なのです。