グランド
やっかいごとが
発明されたのは安息日、休息の一日だったのだと思う。造物主は眠り、夢を見た。
それは最初の眠りであり最初の夢だった。神の夢。原初のパンドラ。
精霊の識閾下から怪物やアーティストが生まれ出た。支配者と天使長が。
今日は日曜日で、しばらく父と過ごした。天気は恐いけれど、でも好きだ。
嵐はおさまりかけている。からだが痛い。天気の悪い時はいつもそうだ。天気は突然崩れた。空が暗くなって春のヒョウが降った。父が教えてくれないから、もう天気がどうなるのかさっぱりわからない。昔は父が声をかけて、「嵐になる。あと二日だ」とか「晴れるぞ」とか言ったものだ。この保護者の言葉以外にはなにもいらなかった。
我々はとても長いこと想像の中ですごしたし、不適応者にとってはそれが光明であり賢明な代替物となる。不適応者とは誠実で困惑し輝く血で満たされた者のことだ。でも、どうしようもない異人の父にとっては、現実世界には受け入れられず、聖なる世界には裏切られ、どこにも行き場がなく、萎縮症、異祝賞、不変の賞の状態に退行した。麻薬中毒者が麻薬となり夢見る者が夢となるところ。それ自身傑作だ。異・祝賞(a/trophy)。
神は眠る。その人民----信心深く、野心深く、まっとうな-----は安息日をばか正直に理解して服従する。一つのことば、一つの精神である彼らは、一心に神を思い、そっと神を探る。ここでのかれらは、神の休息と選択の日に没頭して専心する。増加するかれらの数。かれらのテレパシー。かれらの結合が切望された家に、切望されたテストや吸盤にエネルギーを与える。こうしてかれらは最初の皮下注射を実体化する。こうして彼らは自分たちの集中力を彼の夢見の穴に注射できた。
こうしてかれらはもっとも親密なる精霊と親密となった。
この場において人は天上界と交流し、そこで偉大な秘密を学んだ。バベルは筆舌に尽くしがたい怒りを強要した。なぜなら人々はコミュニケーションによる空中浮遊の秘密を学んでしまったから。神の秘密、建築の秘密。それが神の霊となり、神の大天使となり、黙示をとりまく後光のような音となった。
かれにとってそれは、自分の創造物、善悪のジレンマ、不可能なもののジレンマとの社会的関わりから完全に逃れる日だった。かれにとってそれは貴重な真実の時。夢の時。
わたしは嫉妬に狂った神を想像する-----ネオンの日中光に囲まれて。かれには、人々、蟻ともが、安息日の間に彼に侵入できだというのが信じられない。かれは、かれの夢見と人々の崇拝との問に存在した調和的な錬金術の結果として、自分をさらけだした。その夢見と崇拝がかくも結びっいていたことを受け入れられず、そのためかれはそれを切り離すように仕向けた。人はライ病電話のように地上をさまよう呪いを受けた。
疾風、秒速八十メートルの風。雨。
わたしは想像し、わたしは夢見る。眠る神を。捜索する父を。神は目覚め、父をすくいあげて抱きしめる。あそこに父が-----キングコングと父が------金色の男だ。
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