万能感がアサーティブなコミュニケーションの邪魔をしている

真性の好き避け アサーティブ

効率的コミュニケーションスキル

なぜ、こんなにも自分の想いを言葉に出せるのか?
もしかして自分を閉じ込めているのはあなた自身かも?
自分の想いをアサーティブに声に出せた気持ちよさでコミュニケーション美人になる。

コミュニケーションで悩む人は多いですね。

ライフスキルは生きやすさを与えてくれて、問題行動を制御する暮らしに欠かせないスキルです。

これからの時代にお金など有形資産と共に無形資産はすごく重要になります。
無形資産は生産性アップ・維持する上で、自分のインフラになる重要なライフスキルになります。

ライフスキルには

自己認識スキル Self-awarenessr
共感性スキル Empathy
効果的コミュニケーションスキル Effective Comunication Skills
対人関係スキル Interpersonal relationship Skills
意志決定スキル Decision Making Skills
問題解決スキル Problem Solving Skills
創造的思考スキル Creative Thinking
批判的思考スキル(クリティカル思考) Criticai Thinking
感情対処スキル Copingwith Emotions
ストレス対処スキル Copingwith Stress

以上10のライフスキルがありますが、これら10のライフスキルは互いに関連するので、以下の5つに集約できます。

1.自己認識スキル自己認識共感性)
2.意志決定スキル意志決定問題解決)
3.コミュニケーションスキル効果的コミュニケーション対人関係
4.目標設定スキル創造的思考批判的思考
5.ストレスマネジメントスキル感情対処ストレス対処

今回は、対人関係スキルと効果的コミュニケーションスキルを  併せたアサーティブなコミュニケーションスキルについてお話します。

あなたがアサーティブなコミュニケーションスキルを身につけたいと願いながらできない理由とは。

 

「万能感」は生きる阻害要因にしかならない

コミュニケーションスキルの障害になっているのが、万能感です。

万能感とは、「人間は万能の神ではない」の万能です。
万能感は、アサーティブな自分、アサーティブなコミュニケーションをする上で、邪魔になるだけです。

無形資産には

  • 生産性資産
  • 活力資産
  • 変身資産
  • パートナー資産

の4つがありますが、コミュニケーションスキルは、どれにも重要な影響を及ぼします。
なかでも「万能感」は阻害要因になります。

万能感は、幼児期の幼児にとっての唯一のライフスキル

幼児の戦略

Photo by Jon Flobrant on Unsplash

自分は万能だと意識して生きている人はいないと思います。
そんなことを言えば狂人扱いされます。

しかし、潜在意識では、「思うことはなんでもできる」万能感が働いている人がたくさんいます。
特殊な人でなく普通の人のことです。

万能感は幼児期に体験するコントロールと結びついています。
保護なしに生きていけない無力なこどもが安心して生き延びるには、自分が何らかの影響を及ばせることに確信を持つ必要があります。
もし、自分が何をしても変化を起こせないと思うと恐怖です。

万能感は成長の過程で、みんな持ちます。
幼いこどもは自分で生きていけません。
養育者のケアが必要です。万能感は養育者の保護と深く関係しています。

幼児たちは、自分が泣きわめくと、養育者が態度を変えてくれる
あるいは親の気にいるようにすれば、養育者が行動を変えてくれる
・・・幼児は養育者を動かすことができると確信することで安心することができます。

万能感は、幼児期の幼児にとっての唯一のライフスキルです。

「○○○○さえすれば」

人生はやり直せる

幼児は、自分が「○○○○さえすれば」というゲームを通じて、身の回りの世界を自分の安全、安心な世界に作り変える努力をしています。
生活力がなく、主体的に生きることができない幼児にとって、コントロールは「サバイバル(生き延びる)」するための苦肉の策です。

コントロールは成長と共に通用しなくなるので、コントロールは減ります。

養育者の健全な子育てによって、成長と共に、何でも思い通りにならないことを知ります。
思い通りになるのは、泣きわめく事ではなく、自分の選択と行動だと気がついていきます。

自分と保護者を含む他者の間には「境界」があることを知ります。
万能感との訣別は、成長に欠かせない大きな節目になります。

 

万能感が消えない子どもの特徴

万能感は弱まり消えていきますが、なかなか消えないこどもがいます。
不安感が強く残ったままは、わがままが通用する環境にいると「○○○○さえすれば」というゲームを続けるこどもになります。

たとえば、アルコール依存症の親の元にいるこどもは、こう考えます。
もし、自分がコントロールをゆるめると、傷つけられるかも知れない
人を信じるとコントロールを手放し、無防備になる危険があります。

もし、自分が必要としているものを伝えたら、その人から与えられなくなる
自分の願望を伝えるよりは、秘密にしておくほうが与えられる可能性は高いと考えます。
あるいは感情をコントロールすることで、感情が高ぶり限度を超えると、感情的な行動になると考えて無理やり抑圧します。

これらの発想の背景には、状況(相手)は自分のあり方で変えられると思い込んでいます。
これは非現実的な考え方で、実際には自分が変えられるのは、自分の感情や行動、選択だけです。

「すべてか無か」の発想を動かしている「万能感」

しかし、コントロールさえすれば「無難に乗り越えられる」と信じ込んでいると相手をコントロールしようとします。

  • 必要としているものを伝えない(助けを求めない)
  • すべてか無か(白か黒か)で考える

万能感が強いと、

  • 何もできなかったと考える。
  • 何もかもがすべて正しくないと考える。
  • すべて間違っていると考える。

と、考えてしまいます。

「すべてか無か(白か黒か)」の機能を働かせている典型的な状態です。

これが万能感の顕著な事例です。
つまり完全にできることしかしなくなります。

「コントロールしているか、していないか?」発想につながっている「万能感」

「すべてか無か」の機能はそれだけに留まらずコントロールの問題に発展します。

コントロールしているか、していないか?の2極化した状態で機能しているか、していないかを判断します。

「すべてか無か」=「コントロールできているか、できていないか?」

本人が認識した結果、思いのままの状態が維持できていれば続け、そうでない場合には全く無関係に過ごすかのどちらか一方なのです。

傷つくことを避けるからです。

「すべてか無か」はコントロールと1セットです。

「すべてか無か(白か黒か)」で判断する彼らの特長は、コントロールを失わないように自らに注意を与え続けるか。
そうでない場合は無関係を決め込むことです。

無関係に過ごすのは、傷つくことを恐れる結果なのです。

アサーティブな人の「なぜ、こんなにも自分の想いを言葉に出せるのか?」に対する驚きは、
自分が自分のコミュニケーション・スキルを万能感を維持するために使っている「すべてか無か(白か黒か)」発想に閉じ込めているために得られない象徴なのです。

「すべてか無か(白か黒か)」も、コントロールしているか?していないか?

そのどちらも柔軟性に欠け、現実的ではありません。

コントロールの問題は、「すべてか無か(白か黒か)」の問題が感情的に行動化したものです。

思い通りにならない場合はコントロールで相手の自由を抑えこもうとするわけですから、状況によっては簡単に暴力に走ります。
つまり破壊、破滅が隣り合わせに並んでいるのです。

どのようにして彼らは「破壊的なシステム」を構築したのか

どのようにして、このような仕組みを身に着けたのでしょうか?

健全に機能している家族のもとでは、「すべてか無か(白か黒か)」ではなく、時にあり、時にない。白でも黒でもないグレーである中間的な場合が多く、思い通りにならない状態を我慢ではなく自然な形で柔軟に受け入れます。

思い通りにならないからといって暴力に訴えることは理不尽であり、あり得ないのです。

コントロールを失わないように注意深くなるのは、アルコール依存症者のいる家族に育った場合に多く見受けられる現象です。

幼児、さらに子ども時代にコントロールを手離すと自分が精神的、あるいは身体的、もしくはその両方が傷つく場合が多いからです。

防御するために、考え出したシステムで、その基礎が万能感です。

他者は思い通りにはいかない

不器用女子の間違った戦略

Photo by Brooke Cagle on Unsplash

会社経営していると、他者を思い通りに動かしたいと思います。
古代では暴力を使って「奴隷制度」を駆使しました。
日本的経営では、「滅私奉公」があり、いまでも風潮は残っています。
現代社会ではブラック企業と烙印を押されるので、「ホワイト企業」へ転進しようとする企業もたくさんあります。

ホワイト企業では、「ブラック」にならないように、社内の法整備を進めやりがいのある会社づくりをめざしています。

やりがいのある会社では、思い通りにならない社員が思い通りに働いてくれるように、苦慮を重ねていろんな対策を打ち出しています。

「健全に生きるとはコミュニケーションを通じて面倒くささをやり遂げる」ことだといえます。

優れた組織では、人を成長させ、喜びを体感してもらえるように、システム化を進化させ続けています。

アサーティブなコミュニケーションには、とんでもない力がありますが、その原動力は、「他者は思い通りにはいかない」という事実を真摯に受け入れる力です。

無能は経営者、無能なリーダーは、この事実を受け入れません。そして逃げます。逃げ方は様々ですが、業績に表れます。

 

好きな人から愛されるためにどうするか

好きな人から愛されるためにアサーティブになる

Photo by Yury Orlov on Unsplash

たとえば、好意を持っている異性とはじめてデートした日に、相手が自分と同じような気持ちを表明することを期待したものの、特に何もなかったというのは失望することではありません。相手には相手の考え、ペースがあるからです。

しかし、白か黒かで判断する傾向が強いと、明確な回答となることを望みすぎてしまいます。

強すぎる希望は不安から解放されたいのが動機ですが、「他者は思い通りにはいかない」ので落胆に走る危険があります。
一旦落胆すると今度は、否定感を持った状態で相手の考えを確かめようとします。
怒りが含まれた状態なので、ラケットを使います。
もうこれ以上傷つきたくない防御が働いているので、自分の気持ちや考えを話さないようにして試します。

相手には何が起こったのか分りません。この段階ですでに関係性は破綻に近い状態にあります。

(1)デートの最初に日に、「相手の気持ちを確認したい。」「自分のことは包み隠さずを全部話す」というのは、相手に対する心配りに欠ける行為で乱暴です。なぜなら相手には相手の心の準備があるからです。お互いに、一歩一歩、確かめながら進退を決めていけばいいことなのです。

(2)相手が言わないからといって不信に思い、次回からは何も言わないようにする、というのは感情的な行動であり、コントロールに走っている状態です。コントロールされる立場は楽しいものではないので、続くと関係は破綻します。

隠された目的に注意しましょう

 

(1)(2)を通じて「すべてか無か(白か黒か)」の態度が一貫していることにお気づきでしょうか?

自分でも気づかない隠された目的=この場合:落胆・失恋に注意が必要です。

破綻し見捨てられたと感じることが、隠された目的になっている場合もあります。

「何をしても、うまくいかない」とかんじる人は、隠された目的が存在していないか、自問自答しましょう。
そこには弱い自尊心、自己否定感が隠れていて失敗することで、安堵する自動操縦が働いている場合があります。

これには一刻も早くさよならして、時間がかかっても努力すれば突破できるという思いを強くしていくようにしましょう。

「すべてか無か(白か黒か)」の発想を捨てて、ストレス対処スキルを強化していくのです。

「すべてか無か(白か黒か)」ではない。グレーこそが美しい

「すべてか無か(白か黒か)」の延長にコントロールがあります。

コントロールを放棄し、他者と分かち合うとどうなるかを見極めるのは難しいので、コントロールを手放しても安全と感じとるまで、コントロールを放棄できないでしょう。

しかし、やっぱり「すべてか無か(白か黒か)」の問題を最初に理解することが先決です。

「すべてか無か(白か黒か)」ではない。グレーこそが美しい

対策は、弱い自尊心を強くすることにあります。
自尊心は心の柱のようなもので、まず自尊心を築く作業を続けていくことが望ましいのです。

そのプロセスでは感情が不安定になることも、傷つくこともあるでしょうが、そこで中止することなく、自尊心を築くのです。
自尊心が弱いので、「すべてか無か(白か黒か)」や、コントロールで自分を守っているのです。

どうして、そんなに自尊心が弱いのか

機能しない家族で育つと、機能していない人が家族の一番弱い人に対して攻撃してきます。攻撃するには理由が必要なので、理由をあげます。

たとえば「お前のせいでこうなった」という言い回しは負い目を感じさせるのに十分で、我慢を強要します。
こうして強要する人と自らがひとつになって自分を攻撃する仕組みが日常化します。

この仕組みは自尊心をボロボロにするのに十分です。

アサーティブなコミュニケーションができる自尊心を築くには

どのようにすればアサーティブなコミュニケーションができる自尊心を築けるか?

コントロールを企てる裏には、責任範囲の混乱があります。

人には自分が出来ることと出来ないことがあります。

その見極めをすることです。それを恐れないこと。

できないことがあれば、いつまでにできるかを決めてトライする。

その繰り返しで学んでいくと同時にできることが増えます。

なにごとにもコツがあり、コツもマスターしていきます。

酔っ払いが酒を飲むのは、その本人が決めることです。
努力するかしないも同じです。

当事者以外にコントロールできません。

天候をコントロールできないように、他者をコントロールできません。

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まとめ

失敗する人は、成功したか、失敗したか、つまり白か黒か、イエスかノーか、あるかないかにこだわります。

これを正しい判断の仕方と思い込んでいます。

ある意味、そうかもしれませんが、重大な欠落があります。

「どうすればできるのか」です。

これは万能感を捨てた人の発想です。

万能感のある人は、何をしても、どこまでいっても「オール・オア・ナッシング」です。

必要だからするのではなく、成功するからするのです。

では成功の見込みの少ないことは・・・最初からしません。最後になってもしません。

 

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