エルヴィス・プレスリーのメリー・クリスマス・ベイビー/Merry Christmas Baby:71

エルヴィスがいた。

エルヴィスのメリー・クリスマス・ベイビーは、カッコいい。

1944年ロサンゼルスて桔成されたジヨニー・ムーアズ・スリー・プレーザーズはチャールズ・ブラウンが存籍したことでもよく知られています。ヒット作には<Drifting Bl ues>、<New Orleans Blues> などがある。このナンバーは彼らが47年12月、R&Bチャートの3 位までランク・アップさせたオ一ルドR&Bなクリスマス・ソングで注目された。50年代はソロとなったC ・ブラウンとレコーデイング、58年にはチャック・ペリーでもりパイパルしている。オーティス・レディング、アイク&ティナ・ターナ一、オージエイズ、ラムゼイ・ルイス・トリオ、リッキー・ネルソン、ブルース・スプリングスティーンなどもレコーデイングしている。

白人が黒人ブルースを演奏するときに生じる模擬感には限界を感じるがエルヴィスには全くそれがない。メリー・クリスマス、ベイビーオマエはずいぶんよくしてくれた、メリー・クリスマス、ベイビー、ホントによくしてくれたよな・・・エルヴィスのブルージーなムードでグイグイとひっぱっていくR&Bの世界はたまらない魅力に溢れています。エルヴィス自身、実にリラックスしてセッションを楽しみながらレコーデイングしています。実にしっかりしたナンバーで、聴いているうちにエルヴィスにキスされた気分になってしまった女の子は少なくない。アルバムがリリースされた翌月(12月)にショート・パージョンがシングルとしても登場している

メリー・クリスマス・ベイビー/Merry Christmas Baby

Merry Christmas baby, you sure did treat me nice
Merry Christmas baby, you sure did treat me nice
Gave me a diamond ring for Christmas
Now I’m living in paradise
Well I’m feelin’ mighty fine, got good music on my radio
Well I’m feelin’ mighty fine, got good music on my radio
Well I want to kiss you baby,
While you’re standing ‘neath the mistletoe

Saintee came down the chimney
Bout half past three
Left all these pretty presents
hat you see before me
Merry Christmas pretty baby, you sure been good to me
I haven’t had a drink this morning
But I’m all lit up like a Christmas tree

メリー・クリスマス、ベイビー
オマエはずいぶんよくしてくれた
メリー・クリスマス、ベイビー、
ホントによくしてくれたよな
クリスマスにダイヤの指輪をくれたりして
今の気分はパラダイス

★今の気分は最高さ、ラジオからはイカした音楽
今の気分は最高さ、ラジオからはイカした音楽
キスしたいぜ、ベイビー
あのヤドリギの下でメリー、メリークリスマス、ベイビー、
オマエはずいぶんよくしてくれたよな
これはホント、ホントのことさ
ホントにホントの話だぜ
メリー、メリー・クリスマス、

ベイビー、ホントによくしてくれたよな
クリスマスにダイヤの指輪をくれたりして
今の気分はパラダイス

ホワイトミュージックのルーツ、カントリー。
実はブラックミュージックを小馬を盗む要領でまんまとせしめて来た歴史がある。
挙句はエルヴィス・プレスリーがヒットさせた<ザッツ・オールライト>を「マーティ・ロビンズがヒットさせたのをエルヴィスがカヴァーした」といった言い回しで捻じ曲げるくらいは朝飯前。

いつの間にか、マーティ・ロビンズがオリジナルでエルヴィスがカヴァーしたことになっている。<ザッツ・オールライト>は、アーサー・クルーダップが1948年に録音したものをエルヴィス・プレスリーがサンレコードで1954年に録音、センセーショナルなヒットにしたものを、同年マーティ・ロビンズがコロムビアで急遽、録音したのが正しい歴史である。

ブラック・ファッションに身を包んで、ブラック・ミュージック、特に身体中に流れるゴスペルの血が騒ぐ。

パトカーが常駐するビール・ストリートを足取りも軽く闊歩するエルヴィス。黒人常用のロイヤルクラウンポマードで決めているのは・・・メリークリスマス・ベイビーに会うためか。

B・Bキング、レイ・チャールズ、チャック・ベリー、オーティス・レディングらブラックまつりに負けずに、ホワイトなホワイトなホワイトブルース。

メリー、メリー、メリー・クリスマス・ベイビー

条件反射的に息苦しくなるエルヴィスのブルース。胸がみえたぜ、イヤ、胸が燃えたぜ!

胸が焦げるぜ、クリスマス・ベイビー

名盤「ELVIS IS BACK」に収録されていた<リコンシダー・ベイビー >を凌駕する出来栄えの「メリー・クリスマス・ベイビー」

メリー・クリスマス・ベイビー」のベイビーに、エルヴィスだって仄かに震えている風情が絶品。恋すれば乙女も悪女。

美人であるほど、想いが通らないほど、メンツにかけて燃えてくる。
天然な美人には断じてあってはならないことなのだ。

メリー・クリスマス・ベイビー
メリー・クリスマス、ベイビー
オマエはずいぶんよくしてくれた
メリー・クリスマス、
ベイビー、ホントによくしてくれたよな
クリスマスにダイヤの指輪をくれたりして
今の気分はパラダイス
★今の気分は最高さ、ラジオからはイカした音楽
今の気分は最高さ、ラジオからはイカした音楽
キスしたいぜ、ベイビー
あのヤドリギの下でメリー、メリークリスマス、ベイビー、
オマエはずいぶんよくしてくれたよな
これはホント、ホントのことさ
ホントにホントの話だぜ
メリー、メリー・クリスマス、
ベイビー、ホントによくしてくれたよな
クリスマスにダイヤの指輪をくれたりして
今の気分はパラダイス
メリー、メリークリスマス、
ベイビー、オマエはずいぶんよくしてくれた
メリー、メリークリスマス、ベイビー
ホントによくしてくれたよな
クリスマスにダイヤの指輪をくれたりして
アドリブで2回くり返し★
メリー、メリー・クリスマス、
ベイビー、オマエはずいぶんよくしてくれた
メリー、メリー・クリスマス、
ベイビー、ホントによくしてくれたよな・・・・

クリスマスだからね、ベイビー。
しかし、物語はここから始まる。

いい音楽、いい映画には、感情的にさせる力があります。

お釈迦様の教えでは、感情的になることは良くないとされていますが、クリスマスには雪を溶かすほどの涙をいっぱいを流して雪解け水にしたいものです。

メリー・クリスマス・ベイビー、いったいどんな想いでこの歌を歌っているのだろう。

チャールズ・ブラウンが1947年にR&Bチャートに送り込み、最高位3位まで登った。その後も48年には8位、49年には9位と上位にチャートイン。

その後、58年にはチャック・ベリーがリバイバルヒットさせている。
オーティス・レディング、アイク&ティナ、ラムゼイ・ルイス・トリオなども取り上げた。

エルヴィスはエルヴィスらしいブルージーなフィーリングで本領を発揮している。
どのブルースにも言えることだが、エルヴィスはエロチックだ。
この曲を聴いてエルヴィスにキスされた気分になった女性が何人もいるそうです。

エルヴィス・プレスリーは1971年5月ナッシュビルRCAスタジオで録音。

初回リリースはアルバム『Elvis Sings The Wonderful World of Christmas/初めてのクリスマス』に収録。71年10月に発売された。

同年12月に発売されたシングル盤にはショートバージョンが収録された。
B面にはアルバムのトップに収録された讃美歌111番として知られている「アデスタ・フィデレス」が収録された。(原題 O Come, All Ye Faithful)

最新盤のクリスマスアルバム

昭和歌謡のノリで、キングを歌を叩き売りするような印象があるのもドーナツ盤時代の名残で全体に曲当たりの時間が短いのが最大の原因。

「メリー・クリスマス、ベイビー」シングル盤にショートバージョンが収録されたように、シングル盤は短いのが定番だった。

想いは時間に比例しない。
そんななかメリークリスマス・ベイビーは4分以上あるので濃厚ケーキに負けない仕上がりになっています。

思えば最初のクリスマスアルバムから、時の移ろいに合わせて、ジャケットも変えてきましたが、いまなら

CHRISTMAS WITH ELVIS AND THE ROYAL PHILHARMONIC ORCHESTRA

がおすすめ。

大騒動となって、放送禁止の挙句、焼かれた最初のクリスマスアルバムから月日は流れて、時代は変わったものです。

ケーキも美味しく変わりましたね。こちらでどうぞ。



コメント