エルヴィス・プレスリー・エンタープライゼズ(EPE)とライブ・ネイションが共同で、故エルヴィス・プレスリーの邸宅だったグレイスランドでのコンサート・ブッキングを強化していくと発表した。
母にプレゼントしたグレイスランドは、米テネシー州メンフィスにあり、エルヴィスはここからエルヴィス・プレスリー記念病院(現在)に救急で運ばれ他界した。現在は観光施設になっている、ライブ・ネイションの協力のもとに敷地内にある2,000人収容可能なグレイスランド・サウンドステージと、グレイスランド・ホテル内ゲスト・ハウスにある464人収容可能な劇場のブッキングに力を入れていく方針だという。
これまではグレイスランドでのライブはエルヴィスにちなんだものが中心だったが、ライブ・ネイションは今後ショーの数もジャンルも増やしていく方針だ。これにより週末の音楽フェスティバルの展開も可能になる。
ブルー・クリスマス/Blue Christmas :5⒎
上の画像はエルヴィス最初のクリスマスアルバムです。
いつだったか、かなり前になるけれど、ロスのユニヴァーサル・スタジオ・ウォークに映画『フォレスト・ガンプ』をモチーフにしたレストランがあって、壁にはエルヴィス・プレスリーのポスターが貼ってある。
レジーには58年再リリースのクリスマスアルバムのジャケットが飾ってある。
そのジャケットは数あるクリスマス・アルバムの中でも一番好きなものだ。
このレストランのジャケットのそれは欲しかったアルバムで、思わず”これ売ってください”と言いたいところだが、多くの方が目にすることで、エルヴィスの存在感に触れていただく方がいいので、大人しくしている。
もちろん言っても売りはしないだろう、お店にとっては貴重なオブジェだ。
映画を観た方なら記憶されているだろうが、主人公の家庭教師がエルヴィスという設定だった。劇中、<ハウンド・ドッグ>を歌うエルヴィスが映し出される。
Without youl’ll be so blue just thinking
About you Decorations of red
On a green Christmas tree
Won’t be the same dear
If you’re not here with me
And when those blue snow flakes
Start falling That’s when those blue memories
Start calling
*You’ll be doing all right With your Christmas of white
But l’ll have a blue
Blue blue blue Christmas
* Repeat
当たり前だ、
<ハートブレイク・ホテル><ハウンド・ドッグ><監獄ロック>を歌っている人が歌っているのだ。どんなにひどいものか、ひどくはなくても変わっていそうなそれは財布のヒモと格闘が続き、『フロリダ万才』のスチールを使用したEP盤どまりのまま。内容は文句なし、大のお気に入りだったが、アルバムはタイミングがずれて買い損ない、
遂に紙ジャケット盤まで手にすることはなかった。(紙ジャケシリーズ万才!嬉しくて積年の想いが爆発、クリスマス・アルバムを3枚買ってしまったぞ!)1968年テレビ・スペシャルが企画されるにあたって、エルヴィスのマネジャー、トム・パーカー大佐は「クリスマスソングを歌う」企画を持ち出し、プロデューサー、スティーブ・バインダーと対立した。
スティ-ブ・バインダーは「そんなことをしたらエルヴィスは終わりだ」と反論。
それはエルヴィスは誰からも愛される存在であり、ドル箱である「芸能」のポリシーとエルヴィスはアメリカが誇る貴重な「芸術」のポリシーとの対立だった。スポンサーはシンガーミシンでラストにはセーターを来たエルヴィスがクリスマスソングを歌う内容だったが、ティーブ・バインダーとエルヴィスはELVISの文字の前で、暗殺されたキング牧師へのアンサーソング『If I Can Dream(明日への願い)』を熱唱した。
エルヴィスはクリスマスアルバムについては自ら進んで録音したものではなかったと言われている。
その理由の本当が何であるかはともかく、結果的にエルヴィスの不機嫌そうなまなざしのジャケットから飛び出して匂っていたのは、インデペンデントなものだった。
聴覚的、視覚的に世間の人々を不安にさせたエルヴィスのそれはクリスマスソングでないクリスマスソングを作ろうとしたものだ。それが意図したものかどうかはともかくとして。
ストイックでアグレシップ。凍てついた冬の雪景色に見える”ホーム”を眺めている不良のクリスマスであって、暖炉の前のクリスマスではない。脳の淀みをかき回し、背中から手を押して違う場所から観てごらんと語りかける孤独の痛さと希望を発見する詩であった。
事実、発表当時<ホワイト・クリスマス>の作者アーヴィン・バーリンは自分の曲が不当な表現によって歌われているとして主たるラジオ局に放送禁止処置を依願。神を冒涜していると、全米、カナダの世間を揺るがしたばかりか、無視して放送したDJは解雇されたりもした。
しかし放送禁止騒動もいまとなってはエルヴィスを飾るオーナメントでしかない。
今年世界的にヒットしたベスト・アルバム『ELVIS 30#1 HITS』だが、ここに収録されなかった、もうひとつのナンバーワンが<ブルー・クリスマス>だ。
1964年ビルボードのスペシャル・クリスマス・シングル・チャートでナンバー1を獲得。累計販売枚数は2000万枚を突破している。
プルー・クリスマスさ
君がいなければ
ブルーな気分さ
君を思って
緑色のツリーに飾られた
赤いデコレーションも
どことなくいつもと違う
君が一緒にいなけれぱ
そしてブルーの雪が
降りだした時
悲しい思い出が
少しずつよみがえる
*きっと君は楽しく過ごす
このホワイト・クリスマス
でも僕にとってはブルー
ブルー、ブルー、ブルー・クリスマス
*くり返し
エルヴィスの本当を聞きたかったら、R&Bが最高です!
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