想い出のバラ / Mama Liked The Roses:1969

エルヴィス・バラード エルヴィスがいた。

母の日にふさわしいエルヴィスの母を想うこころが染み込んだバラード・・・・・想い出のバラ

世界は広い。
プレゼントができた人、したくてもできない人がたくさんいますよね。

そんな人にこそ、聴いたら、魂に響きそうなエルヴィスの声がする<想い出のバラ>は、ラスヴェガス・ライブで披露した<ワンダー・オブ・ユー>と両A面カップリングでリリースされた。

エルヴィス・オン・ステージ - レガシー・エディション
オン・ステージ・レガシーバージョン

想い出のバラ / Mama Liked The Roses

ママはバラが好きだった
庭で育てたバラが
でも、毎年冬がやってきて
バラの成長を遅らせた

ママはバラが好きだった
時間がある時にはいつも
バラで居間を飾っていたよ
子供だったボクらのために

日曜の教会の錨が
朝、ひびくのを聞くと
ママの歌声を聞いて
泣いたことを思い出す

ママはバラが好きだった
でも何よりも気にしていたのは
ボクらのこれからの人生や
お祈りをしたかということだった

ママが入れたバラがはさんである
家族の聖書をとってあるんだ
バラはまるで隠れ家を見つけたように
べ一ジの間で押し花になっている

ママはバラが好きだった
心から好きだった
毎年、母の日になるとボクらは
ママのお墓にバラを供えている
ママはバラが好ぎだった
Ooh
ママはバラが好ぎだった
Mhm
ママはバラが好ぎだった

(川越由佳氏 翻訳)

こころは気づきの連鎖で育まれる

エルヴィス・プレスリーの「想い出のバラ」

こころは気づきの連鎖で育まれる。気づきは整理されたものではなく、バラバラなものだ。般若心経のルーツである大乗仏教仏の瑜伽行唯識学派(ゆがぎょうゆいしきがくは)が唱えたように、眼識・耳識・鼻識・舌識・身識・意識・末那 (まな) 識・阿頼耶 (あらや) 識によってもたらされるので、極めて個人的なものだ。ペンキの匂いひとつとっても同じではない、湿気も乾燥具合の感じ方も違う。気づきの集合体がこころのなり、やがて意思になる。

エルヴィス・プレスリーが歌うバラは、エルヴィスにしかわからない香り、色、手触りだ。そこには母が触れた感触が漂っている。エルヴィスはそれを歌う。

エルヴィスの母

<想い出のバラ>の歌心のような親子の関係があることはヒトの世の幸福。

その一方で、親子の間の虐待の現場には、理屈も知識も他人も立ち入ることを拒んで受け付けない壮絶があり、そこには<想い出のバラ>も、やすやすとひきちぎられそうな、また違ったリアリティが存在している。

子は親を選べないという悲劇と、それでも親子の愛を希求して、そこにだけある希望の狭間で、人はどれほど元気なのだろうかと思わせる世の中。

エルヴィス・プレスリーと父・母

親以上に愛しても見劣りするとしか思われない愛情であっても、愛情は誰からもらっても価値は重い。愛情は愛情なのだから形ではなく質こそ大切なのだ。

だからどんどん愛情は注いであげるのがいい。
おはよう、ありがとう、おいしいね・・・身近なところに愛が宿る場所はあります。
気がついてもつかなくても確かに輝くことは決して忘れない。

自分の感情に注目せずに、どんどん愛情を注げば、この世界はもっと過ごしやすくなる。

こどもはそれを見ている、聴いている。
愛の本当に気がつかないわけがない。

人間は深い。深いところで真実を知る。

その深さに届く声が聞こえてきます。
そう思わせるエルヴィスの声が響きます。

<想い出のバラ>はそんな気がする空間を用意してくれます。

エルヴィス・プレスリーとは何者だったのか

エルヴィス・プレスリーの両親は、客観的に見てエルヴィスにとって良い親にはなり得なかった。
その最大の要因は父親バーノンが父親に虐待されて育ち親元を逃げてサバイバルしたことにある。

彼は社会から孤立していた。妻のグラディスはバーノンより年上で依存しやすかった。二人は結婚して子どもを産む。一卵性双生児で兄は死産だった。生き残った弟がエルヴィスだった。

世の中は不況でバーノンに手に職がなく、グラディスは困窮した。バーノンは手形詐欺のようなことをして逮捕・留置された。グラディスは死産に罪の意識を持っていて、精神的に不安定だった。子どものエルヴィスに心理的に依存した。エルヴィスは兄が死に自分が生き残ったことに罪の意識を感じていた。罪を感じる根拠はない。生活がカオスであり、心理的にカオスだった。カオスのなかに気づきが生まれる。おかあさんが苦しんでいる。ボクが助けないといけない。それがエルヴィスの出発点だ。僕が働いて楽にしてあげると約束した。ピンクのキャデラックも買ってあげると約束した。そして実際に実現した。小さな子どもの思いは、周囲のヒトだけでなく、ファンにまで拡大する。
これは想像だがエルヴィスは自分のためにほとんどお金をつかったことがないのではないか。

エルヴィスが母親に約束したことを実現した頃、魔の手が忍び寄っていた。『キング・オブ・ロックンロール』のレッテルは裏返せば「危険人物」だった。ロックンロールによって白人世界を混乱させる「危険人物」とレッテルを貼られたエルヴィスは、何も犯罪を冒していないのに刑務所か軍隊かを迫られる。軍隊を選択。親元を離れることになったことから、母グラディスは心理的に動揺がはじまる。ストレスに耐えられずアルコール依存症に近い状態にまで不安は高まる。多忙なエルヴィスは構っていられない、気がついた時いのちの瀬戸際だった。入隊寸前、この世を旅立つ。

ロックンロールの言葉の最初の意味と現代では違っている。

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<想い出のバラ>は<アールウェイズ・オン・マイ・マインド>を提供したジョニー・クリストファーが、エルヴィスのために作ったオリジナルソング。その人柄を知った上での作品と想像するのは容易い。
最新の音楽世界では、技術を駆使すればどのようにでも調整できるが、このアナログの世界には本物の歌声と心がある。

いつでも、どんなときでも、より人間らしく生きることができるはず。
上品とはそういう志向で暮らしていることだと思います。
下品はその反対で自分のことしか考えない。

人間は、誰でも自分のことしか考えない生き物、
だからこそ、際限なくやってしまうといくらでも下品になりさがる。

想い出のバラ>は
自分のことより、こどものことを考える親の心を歌って
人が人に向かったときのこころのあり方を教えてくれます。

それはエルヴィス・プレスリーというヒトのあり方そのものです。

ママは花が好きだった。
でもそれ以上に食べ物を気にしていた。
おなかいっぱいの食べ物を気にしていた。
なによりボクたちのおなかを心配していた。

ダイエットなんか気にしないのは問題だったけれど、
それが生きる力の源泉だから。

Oh, Mama liked the roses
She’d grown in the yard
But winter a]ways came araund
And made the growin’ wait around

Oh, Mama liked the roses
And when she had the time
She’d decorate the living room
For all us kids to see
When I hearthe Sunday bells
Ringing in the morning
l remember crying
When she used to sing

Oh Mama likedthe roses
But most ot all she cared
About the way we learned to live
And if we said our pravers

You know, I kept the familv Bible
With the roses that she saved inside
It’s pressed between the pagas
Like it found a place to hitle

Oh, Mama liked the roses In such a special way
We bring them every Mother’s Dav
And put them on her graue
Oh, Mama liked the roses
Ooh
Oh, Mama liked the roses
Mhm
Oh, Mama liked the roses

エルヴィス・バラード

エルヴィス・バラード [Best of]

1. 好きにならずにいられない
2. この胸のときめきを
3. 別れの時まで
4. ドント・クライ・ダディ
5. 君を信じたい(ライヴ)
6. サポーズ
7. ラヴ・ミー
8. アイ・ウォント・ユー,アイ・ニード・ユー,アイ・ラヴ・ユー
9. 今夜はひとりかい?
10. ワンダー・オブ・ユー(ライヴ)
11. 胸に来ちゃった
12. ゼアズ・オールウェイズ・ミー
13. オールウェイズ・オン・マイ・マインド
14. ラヴ・ミー・テンダー(ステレオ・ヴァージョン)
15. フール
16. アイル・リメンバー・ユー
17. 20昼夜
18. ユール・シンク・オブ・ミー
19. ヤング・アンド・ビューティフル
20. マイ・ボーイ
21. 想い出のバラ
22. 愛しているのに
23. 心の痛手
24. シルヴィア
25. メモリーズ(オリジナル・シングル・ヴァージョン)
26. レット・イット・ビー・ミー(ライヴ)

エルヴィス

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