今夜は快調!/Good Rockin Tonight :1954

今夜か快調 ロックンロール100

Well I heard the news

ルイジアナ・ヘイライドの司会者のフランク・ペイジは、ニュースを聞いていなかったようだ。彼はエルヴィスが最初に出演した日、「ここでR&Bを、お届けします」と紹介した。
しかしそれは間違いだった。それはロックンロールだった。
しかし無理もない。ロック・アンド・ロールという言葉がセックスの動作を意味するスラングでしかなく、まだ文化の入口にも立っていなかったからだ。6月9日(ロックの日)に贈るエルヴィス・プレスリーによるロカビリーでないロックンロール!
1954年9月25日にエルヴィス2枚目としてテネシー州メンフィス、サンレコードからリリースされた。<今夜は快調!/Good Rockin Tonight>が素晴らしいのは、すべてが真摯で、情熱的で、馬鹿げていることだ。そう、限りなく扇情的で、猥褻で、無邪気で、破壊的で、創造的だ。

エルヴィスがいた 1954~1977

今夜は快調!/ Good Rockin Tonight

さあ、みんな、rock、rock、rock、rockだ
しょうぜ、rock、rock、rock、rock
さあ、rock、rock、rock、rock
さあ、さあ
みんなでrock
憂鬱なんてぶっ飛ばそうぜ

エルヴィスはこの曲でドアをこじ開けた。 これはロックだ!

ア・デート・ウィズ・エルヴォス

後に「ザ・キング・オブ・ロックンロール」となった男がこの世に送りだしたロックンロール第1号なのだ。これはロカビリーではないと言ってしまおう。
オリジナル楽曲は1947年にロイ・ブラウンによって吹き込まれ、さらに49年ワイノニー・ハリスのバージョンがR&Bチャートでナンバーワン・ヒットになっている。しかしそんなことはどうでもいい。
エルヴィスと彼のバンドがロックンロールにしたこと、新しい伝統を創造したことが重要なのだ。

1954年9月25日にエルヴィス2枚目のシングルとしてリリースされたこの曲はその月の10日にサンスタジオで録音された。サム・フィリップスは創造活動に対して「楽しくやる」という哲学をもっていた。録音は決してスムーズであったとはいいがたいが、笑い声がスタジオに響きエルヴィスは転げ回って笑っていた。サムはギタリストであるスコティ・ムーアに音を止めるなと言った。止まらない音が、スタジオの緊張とリラックスを維持していた。

エルヴィスが聴こえる

そして始まった。 Well——-、
エルヴィスは未来に突き進む。

シンプルなアコースティックなサウンドは未来へ向かうより過去へ飛んでいきそうだ。しかしエルヴィスの歌とともに歴史に残したギターとベースは、エルヴィスの発する”Well——-”とともに永遠に未来へ向かっていた。

スコティ・ムーアが弾くギターはフィンガー・ピッキングのギャロピング奏法、ビル・ブラックのベースの弦をひっぱ叩くスラッピン・ベース奏法、エルヴィスのマンブリン唱法とヒーカップ唱法。それらがひとつになって突き進むとすべてが斬新だった。決して後退しない音だ。そしてラジオはとても危険な道具になった。大人は隠していたことが太陽よりも明るい月の光を当てられたような戸惑いを感じた。裏の納屋が玄関になったような錯角がした。

スコティ・ムーアもチェット・アトキンスもマール・トラヴィスのギャロピング奏法に影響を受けた。スコティが創造したブルージーなニュー・ギャロピング奏法はエルヴィスを熱情の世界へと導き、空前絶後のパフォーマンスを支え、共に世界中に響いた。

ジョージ・ハリソンも、キース・リチャードもジェームズ・バートンもスコティに納屋へ導かれた。そこではとんでもない奴がニュースを聞いたかと尋ねていたが、みんなにとってニュースはエルヴィス本人だったのだ。

エルヴィス・プレスリーとは何者だったのか

おい、ニュースを聞いたぜ
今夜はイカしたロックな夜だってね
ニュースを聞いたぜ
今夜はイカしたロックな夜だってね
あの娘を抱きしめるぜ、思いっきり
今夜あの娘は俺の強さを知るのさ、力強い男だってわかるのさ

おい、ニュースを聞いたぜ
今夜はイカしたロックな夜だってね
俺はあの娘に言ったぜ、納屋の裏で会おうってね
怖がらないで、何もしないよ
俺のダンス・シューズを持って来ておくれ
今夜はロックで、憂鬱はみんなぶっ飛ばすのさ
ニュースを聞いたぜ
今夜はイカしたロックな夜だってね

さあ、みんなでrock
みんなでrock
さあ、rock

rockしょうぜ
みんなrockだぜ
憂鬱なんてぶっ飛ばそうぜ

おい、ニュースを聞いたかい
今夜はみんなのイカしたロックな夜だぜ
ニュースを聞いたか
今夜はみんなのイカしたロックな夜だぜ
今夜はあの娘を抱きしめるぜ、思いっきり
今夜あの娘は俺の強さを知るんだ、力強い男だってわかるのさ
おい、ニュースを聞いたかい
今夜はみんなのイカしたロックな夜だぜ

さあ、みんな、rock、rock、rock、rockだ
しょうぜ、rock、rock、rock、rock
さあ、rock、rock、rock、rock
さあ、さあ
みんなでrock
憂鬱なんてぶっ飛ばそうぜ

 

サンレコードから

<ハート・ブレイク・ホテル>の画期的な成功、<ハウンド・ドッグ><監獄ロック>などのメガ・セールスなどの陰に隠れがちだが、決してひけをとらない。カントリーでも、R&Bでもない、当時形容しがたかった、<今夜は快調!/Good Rockin Tonight>が素晴らしいのは、すべてが真摯で、情熱的で、馬鹿げていることだ。そう、限りなく扇情的で、猥褻で、無邪気で、破壊的で、創造的だ。
最高だ!いつ聴いても最高だ!”Well—–”は、ややこしい歴史をひきずりながら、清教徒やリンカーンを連れて突進していく。アメリカの痛快がここに存在している!!そう!これは最高にニュースなことなのだ!

このシングルはその後RCAに移籍に伴い55年12月にRCAから再販された。アルバムは『DATE WITH ELVIS』に収録された。

おい、ニュースを聞いたぜ

CDであろうが、レコードであろうが、精霊がいつもロックンロールしていて、いつ聴いてもニュースを届けてくれる。

Well I heard the news
There’s good rockin’ tonight
Well I heard the news
There’s good rockin’ tonight
I wanna’ hold my baby tight as I can
Tonight she’ll know l’m a mighty, mighty man
l heard the news
There’s good rockin’ tonight

l said meet me in a hurry behind the barn
Don’t you be afraid, l’ll do you no harm
l want you to bring along my rockin’ shoes
‘Cause tonight l’ m gonna’ rock away all my blues
I heard the news There’s good rockin’ tonight
Well, we’re gonna’ rock
We’re gonna’ rock
Let’s rock

Come on and rock
We’re gonna’ rock
All our blues away

Heve you heard the news
Everybody’s rockin’ tonight
Have you heard the news lverybody’s rockin’ tonight
I wanna’ hold my baby tight as I can
Tonlght she’ll know I’m a mighty, mighty man
Have you heard the news
There’s good rockin’ tonight

Well, we’re gonna’ rock, rock, rock, rock
Come on and rock, rock rock rock
Let’s rock rock, rock, rock Well let’s rock rock rock rock
We’re gonna’ rock
AlI, our blues away

エルヴィス・サン・セッションズ

<今夜は快調!/Good Rockin Tonight>今夜はハッピーフライデー、」ロックンロールでパーティだ!

ライヴ1969

Live 1969 -BOXセット

1969年のエルヴィス・プレスリー。伝説のラスヴェガスコンサート11公演を完全収録した50周年記念ボックスセットで登場!

エルヴィス・プレスリーにとって革新的であったラスヴェガス・インターナショナルホテル公演の50周年を記念して、CD11枚組の豪華ボックスセット『ライヴ1969』が8月9日に発売された。

8年ぶりにステージへ復帰を果たしたエルヴィス。インターナショナルホテルでの滞在公演は、1968年にNBCテレビで放映され大成功を収めた『ELVIS』(通称『’68カムバック・スペシャル』)に続くもので、この1969年のラスヴェガス滞在公演は57回のショウがソールドアウトとなり、全米シングルチャート1位を獲得し代表曲となった「Suspicious Minds」が初めてライヴで歌われた(同曲は8月26日に発売50周年を迎える)。公演はファンからも評論家たちからも受け入れられ、輝かしい成功を収めた。

エルヴィスの転換点となったこれらの公演では“キング・オブ・ロックンロール”エルヴィスのもとに、ジ・インペリアルズとザ・スウィート・インスピレーションズの2つのヴォーカルグループ、フル編成のオーケストラ、そしてのちにTCBバンドとして知られるようになったバンドがバックを務めている。

ライヴ1969』は活力に満ち溢れていたエルヴィスの決定版コレクションと言える内容で、1969年8月にラスヴェガスのインターナショナルホテルで行なった11回の公演が史上初めて完全収録される。

これらの公演のうち4回(8/21ミッドナイトショー、8/22ミッドナイトショー、8/24ミッドナイトショー、8/25ディナーショー)は今回が初めての完全版リリースとなり、うち2回(8/22ミッドナイトショー、8/25ディナーショー)は50年の間ほぼ未発表音源として今に至っていたもの。

まとめ

人間は社会という厄介な怪物とつきっていかなければならない。プーチンという狂気じみたおっさんのためにどれだけ多くのヒトが我慢してることか。プーチンを権威ある人物だと思い込んだ根拠なんてロシア人の勘違いだ。ロシア人はロシア人であるために我慢して社会という厄介な怪物とつきっている。「今夜は快調だ!」とエルヴィスは言った。エルヴィスが言ったからきっとそうなんだ。と、思ったらエルヴィスも軍服着せられてドイツに弾き飛ばされた。人間は社会という厄介な怪物とつきっていかなければならない。

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