クリスマスに帰れたら/If I Get Home On Christmas Day
*クリスマスに帰れたら
そうさ、飾らずに言うよ
愛しい君としばし過ごそう、嘘じゃない
僕の目と笑顔を見れば分かるはず
**真夜中になる前に帰れたら
君の目がさめる前に帰れたら
愛しい君を抱きしめよう
もしもクリスマスに帰れたら
毎日手紙を書きながら
この胸の奥の熱い気持ち
したためることもなく
たとえ地球の裏側にいても
辛抱つよく待って神様に祈れば
今度こそ必ず君に会える
*くり返し
**くり返し
愛しい君を抱きしめよう
もしもクリスマスに帰れたら
川越由佳氏:翻訳
エルヴィスのホワイトクリスマス
クリスマスは前に進む日
エルヴィス・ファンに強く支持された、ミュージカル「エルヴィス・ストーリー」で印象的だったラストのナレーション。
なかでも「エルヴィスは君は自由だ、君はやれる、と言った最初のミュージシャン」という下り。
エルヴィスがロックンロールによって文化を変えた瞬間。
それによって自然発生的にエルヴィスとロックンロールは事件になりました。
ロックンロールが「事件」になったのはエルヴィスが最初にして最後です。
ロックンロールは反体制の音楽といいます。
それが事実であり、事件であったのはエルヴィスだけです。
なぜなら音楽そのものは別にしても、現在のロックの定義は、エルヴィス登場によって自然発生的に起こった事件そのものをなぞっていて、エルヴィス以降はすべて人工的なエルヴィスの模擬だからです。
エルヴィスもまたゴスペルを歌おうが、バラードを歌おうが、クリスマスソングを歌おうが、ロックンロールの下敷きなしには語れません。
なぜなら「君は自由だ、君はやれる、と言った最初のミュージシャン」だからです。
ロックンロールは内包したメッセージこそ君は自由だ、君はやれるというものでしたが、決して反体制ではありません。
自分自身の固定観念であったり、既成の価値観に縛られた自分であったり、理不尽に刷り込まれた考えや情緒に対してアナーキーだっただけです。
それにしても、君は自由だ、君はやれるという、メッセージが含まれたクリスマスソングは素敵ではありませんか?
それが子供への思いであっても、恋をテーマにしても、全部素敵です。
エルヴィスのクリスマスソングがそれ以前のものと、画期的に違うのは、その点です。
クリスマスに帰れたら
* If I get home on Christmas day
l won’t need soft words to say
l’ll miss you and I can stay awhile
You’ll see it in my eyes and when I smile
* * If I get home before midnight
While you’re still sleeping tight
l’ll take you in my arms and there you’il stay
If I get home on Christmas day
Writing letters everyday
Never really seem to say
The way I feel deep in this heart of mine
Though l’m half a world away
If we’re patient and we pray
l know l’ll get my chance with you this time
* Repeat with adlib * * Repeat
l’ll take you in my arms and there you’ll stay
If I get home on Christmas day
クリスマスに帰れたら
そうさ、飾らずに言うよ。
「クリスマスに帰れたら」は、エルヴィス・ファンの間でも人気が高い曲ですね。
エルヴィスらしさが、ド~ンと出ているからでしょうか?
アメリカではポストカード付で1971年10月リリース。
初めてのクリスマス(紙ジャケット仕様)
「初めてのクリスマス」に収録された70年代エルヴィスらしい雰囲気がいっぱいのドラマティックなバラード。
ここでは、ありのままの裸の気持ちや考えを伝えようとする男の決意が歌われています。
- アデステ・フィデレス
- ファースト・ノエル
- 雪降る聖夜
- ウィンター・ワンダーランド
- 素晴らしいクリスマス
- あなたのいないクリスマス
- 故郷のクリスマス
- クリスマスに帰れたら
- ひいらぎの葉とクリスマス・ツリー
- メリー・クリスマス・ベイビー
- シルヴァー・ベルズ
- メリー・クリスマス・ベイビー (シングル・ショート・ヴァージョン) (ボーナス・トラック)
- シルヴァー・ベルズ (オルタネイト・テイク) (ボーナス・トラック)
アレコレ迷って、決意し、踏み込んでいく瞬間の人間の姿はとても美しいですよね。
多くの名画が、その瞬間の場面によって、観客の心をとりこにしてきました。
エルヴィスのロックンロールが教えてくれた君は自由だ、君はやれる・・・
このメッセージこそ迷えるときに、みんなが求めてやまないもの。
自分を信じる気持ちさえあれば、飾らずに語ることでき、行動できるのです。
もし、ナニナニだったらナニナニができるのに・・・。
そう考えながら、我慢して、あきらめていくことになれっこになってしまった人がたくさんいます。
ロックンロールは、つまらないなれっこへの挑戦の歌。
エルヴィスの声は、そんな心に届きます。
If I get home on Christmas day
もしクリスマスに帰れたら・・・ここでも「もし」が出てきます。
でもエルヴィスはロックンロールのキングです。
この「もし」は自由と肯定の香りのする「もし」なのです。
メルヘンチックなバックコーラスから始まりますが、地球イチバンのミュージシャン、エルヴィス・プレスリーの存在感たっぷりの一声によって、願望ではなく、リアルな計画に変えます。
鳥肌が立つような見事なリアリティーが聴く者の心を叩きます。
いくぜ、いいかい。いくんだよ、彼女の場所へ。長い時の心の痛みを喜びに変えるために。
計画のない目標は単なる願望だけど、エルヴィスの「もし」は目標から、実行のための計画に変わります。人間のあたたかい血の音が聞こえるようです。
クリスマスであったり、お正月であったり、バレンタインデーであったり、敬老の日であったり、記念日にはうってつけですので、目標にするには最高。
老いも若きも、勇気を出して、決意し、踏み込んでいきましょう。
クリスマスに帰れたら
そうさ、飾らずに言うよ。
それは終わりであり、始まりの瞬間・・・・
とっても素敵なクリスマスソングです。
クリスマス・ウィズ・エルヴィス・プレスリー・アンド・ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
クリスマス・ウィズ・エルヴィス・プレスリー・アンド・ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
過去2作同様に録りおろしの英国ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団の美しい演奏をバックに、エルヴィスのヴォーカル・パフォーマンスがフィーチャーされた豪華サウンドを聴かせる内容。
今作では人気の高いエルヴィスのクリスマス・アルバムからの名唱をピックアップ。
プロデューサーも過去2作同様ドン・リードマンとイル・ディーヴォなども手掛けているニック・パトリックが担当しています。
▼収録曲はボーナス曲も含めて以下の17曲
- サンタが町に来る
- ホワイト・クリスマス
- サンタクロースがやって来る
- メリー・クリスマス・ベイビー
- ブルー・クリスマス
- クリスマスは我が家で
- ウィンター・ワンダーランド
- サンタが彼女を連れて来る
- シルヴァー・ベルズ
- ベツレヘムの小さな町で
- アデステ・フィデレス
- ファースト・ノエル
- きよしこの夜
- 谷間の静けさ (ボーナス・トラック)
- アイ・ビリーヴ (ボーナス・トラック)
- テイク・マイ・ハンド、プレシャス・ロード (ボーナス・トラック)
- イット・イズ・ノー・シークレット (ボーナス・トラック)
コメント
クリスマスに帰れたら これはアルバムにはいつていた曲と思いますが思いでの白いバラも同じアルバムと記憶しています。エルビスがグラディスに送った曲です。私も86の母の面倒を見ながら生きていますが自分がこうなってはじめてエルビスの気持ちが少しは理解できたような気がします。またメルマガ楽しみにしています。
コメントありがとうございます。
エルヴィスの歌はエルヴィスに関心のない年老いた方にも響きます。巧いからですが、それ以上に響く何かがあるからですね。ケア、介護は大変ですが、やがては、悔いばかりが思い出されてしまいます。エルヴォスの歌声のように「なりきる」ことができると、少しは減らせるものですが、なかなかリアルタイムではそこまで気が回りません。優しくしてあげてください。
エルビスの寂しい少年時代、豊かでない生活環境。
大好きな母さんに自分の作った曲をプレゼントしたくてサンミュジックの入り口を行ったり来たりしてた心の優しいエルビスです。
全ての貧しい子供が毎日クリスマスだつたらと、心を込めて歌うエルビス最高のクリスマスソングです。私はクリスマスの日に必ず聞いてエルビスを忍んでいます。エルビスは辛いとき、寂しいとき、せつないときに寄り添ってくれるそんなエルビス何十年経っても忘れない。
エルビス永遠に・・・ありがとう。