エルヴィス・プレスリーの「月影のなぎさ」

エルヴィス・プレスリー主演映画「ブルー・ハワイ」が大ヒットしたのがこの年。
1961年です。

巨人、大鵬、卵焼きと言われたのもこの年、巨人がやたら強くて、いまの広島カーブのモデル。

なぜ巨人にそれができないのか不思議ですが、大鵬は若乃花・栃錦・朝潮の後の世代の横綱ですね、ルックスもいいのでお母さんにも愛された力士。

お母さんは卵焼きをを子供のためにせっせと毎朝焼いていました。
オリンピックの３年前のことです。
マイカー時代はこの年に始まりました。

なのでこの年以前に製作された映画を見ると街にはまだまだ車が走っていないはずです。

白馬童子が白馬にまたがり疾走するのを少年ジェットが犬と一緒に追いかけていました。それを見ていた高倉健の目が初めて笑ったといいます。

その騒動に目もくれず大学の若大将が素通りしたといいます。

日本の主要都市の劇場には行列ができていました。

いまのように指定席ではありませんでした。

ブルー・ハワイが大ヒットしたのは、エルヴィスの歌の気持ち良さ、ハワイの光景がぴったり合ったことに原因があったと思います。

僕は死ぬまでわからないままだと思いますが、エルヴィスの日本での存在って本国とは随分違いすぎていたとしか思えません。

まず、ロックンロールの存在。
これは我が国ではロカビリーとして紹介されましたが、歌っていたのはエルヴィスに憧れた平尾昌晃さんを初めとする先駆者たち。

樹木希林さんの旦那さんもそうですね。
本物のエルヴィスはというとレコードで紹介されていて、あの監獄ロックも日本ではこの時期は未公開でした。映画「ブルーハワイ」が大ヒットしてエルヴィスが人気上昇、その後「監獄ロック」が上映されています。

それは当然です。
メディアとして映画が最強で映画的にヒットしないと認知されない時代だったのです。
テレビの普及もオリンピックが動機なので、まだ３年前のことです。

さて今夜は中秋の名月、ホノルルの浜を照らす月はどうなのでしょう。

エルヴィスのお月様は「月影のなぎさ」で、微笑みます。
オリジナルは「サイコ」の怖いアンソニー・パーキンス。

スタイルのいい男性です。映画は「サイコ」とフランスの作家フ
ランソワーズ・サガンの「ブラームスはお好き」を映画化した「さよならをもう一度」が有名です。
いつかの午前十時の映画祭で見ました。

第14回カンヌ国際映画祭においてアンソニー・パーキンスが男優賞を受賞しています。フランスのダンディズム、イブ・モンタンの愛人であるヒロインに迫る年下の男性を演じていました。

エルヴィスの「月影のなぎさ」を含むアルバム「ブルーハワイ」は本国はじめ世界で大ヒットします。

本国では半年ぐらいチャートナンバーワンを走り続けます。
本当に心地よい歌いっぷりで、ロックンローラーから脱皮した感じがします。

このあたりから、ディーンマーティンのような色気が出てきます。

やがて、このスキにイギリス勢が大挙して押し寄せることになりますが、映画も歌もこれだけヒットしたら無理ないですね。

エルヴィス・プレスリーが『G・I・ブルース』が見せた新境地をさらに歌に演技に発展させ、雄大なハワイを舞台に思いきり唄い暴れるラブ・コメディ。

サウンドトラック・アルバムは空前のベストセラーとなり、ヒットチャートトップの座を独占し続けた。

製作はハル・B・ウォリス。
アラン・ワイス書きおろしストーリーを『さまよう青春』の監督ハル・カンターが脚色、『G・I・ブルース』のノーマン・タウログが監督、エルヴィス・プレスリー映画の常連監督の座を決定づけた。

撮影はマーロン・ブランドの野心的な西部劇『片目のジャック』のチャールズ・ラング、音楽は『G・I・ブルース』のジョセフ・J・リリーが担当した。

エルビス映画経験スタッフが”キング・オブ・ロックンロール”エルヴィス・プレスリーと共に美しいハワイに結集、総力を投入した大ヒット作品だ。

共演には『恋のKOパンチ』でもエルヴィスと息のあった演技を披露したジョーン・ブラックマン。

尚、エルヴィス・プレスリーはクランク・インに先がけて、パールハーバーにてチャリティー・コンサートを開催。

”キング・オブ・ロックンロール”爆発の魅力を生で見せつけた。

このステージを最後にライブ活動は68年カムバック・スペシャルまで封印されることになった。

大ヒット作『ブルー・ハワイ』はミュージシャンとしてのエルヴィス・プレスリーと映画俳優エルビス・プレスリーの交叉点でもあった。

フロム・ナッシュビル・トゥ・メンフィス：エッセンシャル60マスターズ　ボックスセット

From Nashville To Memphis: The Essential 60’s Masters
ボックスセット, インポート

60年代エルヴィスは50年代のワイルドなロックンローラーの魅力は抑えられています。どこの家庭にも１枚は必ずあるポップスの王者としてファン層を拡大を計った時期。声はもちろんずば抜けたハートフルな歌唱力に圧倒されること太鼓判です。
この５枚組のボックスセットには映画用楽曲は含まれていません。

From Nashville To Memphis: The Essential 60’s Masters ボックスセット, インポート


60年代エルヴィスは50年代のワイルドなロックンローラーの魅力は抑えられています。どこの家庭にも１枚は必ずあるポップスの王者としてファン層を拡大を計った時期。声はもちろんずば抜けたハートフルな歌唱力に圧倒されること太鼓判です。
この５枚組のボックスセットには映画用楽曲は含まれていません。